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「安井金比羅宮」の版間の差分

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2017年2月8日 (水) 13:09時点における版

安井金比羅宮

拝殿
所在地 京都府京都市東山区東大路松原上ル下弁天町70
位置 北緯34度59分59.7秒 東経135度46分32.8秒 / 北緯34.999917度 東経135.775778度 / 34.999917; 135.775778 (安井金比羅宮)座標: 北緯34度59分59.7秒 東経135度46分32.8秒 / 北緯34.999917度 東経135.775778度 / 34.999917; 135.775778 (安井金比羅宮)
主祭神 崇徳天皇大物主神源頼政
社格 郷社
創建 元禄8年(1695年)
例祭 10月1日 - 10月10日
主な神事 秋季金比羅大祭(例祭)
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本殿

安井金比羅宮(やすいこんぴらぐう)は京都府京都市東山区にある神社である。「安井のこんぴらさん」で知られる。

祭神

  • 崇徳天皇(すとくてんのう)
  • 大物主神(おおものぬしのかみ)
  • 源 頼政(みなもとのよりまさ)

歴史

山吹の名勝の地であり、天智天皇の治世に藤原鎌足が当地に藤原家一門の繁栄を祈願した仏堂を建立し、藤を植樹して藤寺と号した[1]。崇徳天皇は藤寺の藤を愛でるとともに、寵愛した阿波内侍を住まわせて、たびたび御幸した[1]崇徳上皇讃岐国に流刑になった後、阿波内侍に自筆の尊影を下賜した。崇徳上皇が讃岐国で崩御すると、悲嘆にくれた阿波内侍は出家してになり、崇徳上皇の自筆の尊影を藤寺観音堂に奉納して、日夜ひたすら勤行した。

治承元年(1177年)、崇徳上皇の自筆の尊影が奉納された藤寺観音堂に大円法師が参拝した際、崇徳上皇の霊が現れたことから、後白河法皇の詔によって建治年間(1275年 – 1277年)に光明院観勝寺が建立されたのが当社の起こりとされる[2]

光明院観勝寺は応仁の乱の戦渦で荒廃したが、明応6年(1497年)住持の幸盛が御影堂(現在の崇徳天皇御廟[3])を再興し、崇徳上皇を慰霊した。元禄8年(1695年)に太秦安井(現在の京都市右京区)の蓮華光院(安井門跡)が移建されると、光明院観勝寺はその管下になった。後代になって、光明院観勝寺は廃絶した。なお、近年において崇徳上皇を慰霊した光明院と観勝寺、通説では観勝寺の別名とされていた東岩蔵寺は元は全て別の寺院で、光明院・観勝寺が東岩蔵寺の末寺であったものが応仁の乱による東岩蔵寺の廃絶などによって最終的には光明院を経て蓮華光院に統合され、その過程で東岩蔵寺・光明院・観勝寺の寺伝が混同されるようになったとする指摘が出されている[4]

都名所図会巻之三「安井光明院観勝寺」によれば、真言宗の僧侶の大円法師が参籠した際に崇徳上皇の尊霊が現れて往時の趣を示したので、後白河法皇に奏達したところ、詔が下って崇徳上皇の尊霊の鎮魂のために堂塔を建立して仏堂に准胝観音を本尊として祀り、奥の社には崇徳天皇を祀るとともに、金毘羅権現・源三位頼政を合祀し、安井の金毘羅と称したとあり、「崇徳帝・金毘羅は一体にして和光の塵は同じうして擁護の明眸を... 利生霊験いちじるし」と記されている[5]

源頼政が合祀されたのは、蓮華光院(安井門跡)の初代が道尊僧正が高倉宮以仁王の遺児であったためと考えられている。

明治維新神仏分離(神仏判然令)により、蓮華光院(安井門跡)は廃され、安井神社に改組された。併せて祭神の金毘羅権現は、大物主神に改められた。明治6年(1873年)村社に列し、更には明治15年(1882年)郷社に昇格した。

第二次世界大戦後、「安井金比羅宮」の名称となり現在に至る[2]

祭事

櫛まつり

久志塚

古くなったり傷んだりしたを、境内北側の櫛塚(久志塚)で感謝を込めて供養する祭祀が行われ、拝殿で舞踊「黒髪」が奉納される。その後、日本の各時代の髪型にを使わずに、全て地毛で結いあげて髪を結って装束をまとった時代風俗行列が、神社周辺の祇園界隈を練り歩く[6]

その他

桂米朝上方落語研究会(桂米朝一門の勉強会)が偶数月の不定日に開催される。

田口ランディ著の短編小説「縁切り神社」の舞台になった。

交通

周辺

脚注

  1. ^ a b 安井金比羅宮|略縁起
  2. ^ a b 安井金比羅宮|略縁起
  3. ^ 京都市東山区安井北門通上ル万寿小路西側
  4. ^ 細川武稔「東岩蔵寺と室町幕府 -尊氏像を安置した寺院の実態-」(所収:『京都の寺社と室町幕府』(吉川弘文館、2010年) ISBN 978-4-642-02887-5
  5. ^ 都名所図会巻之三|安井光明院観勝寺
  6. ^ 安井金比羅宮|年中行事

関連項目

外部リンク