「ミストラル (ミサイル)」の版間の差分
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2015年2月28日 (土) 03:23時点における版
基本となる携帯型 | |
種類 |
近距離防空ミサイル 近接防空ミサイル 近距離空対空ミサイル |
---|---|
製造国 | フランス |
性能諸元 | |
ミサイル直径 | 90mm |
ミサイル全長 | 1.86m |
ミサイル重量 | 18.7kg |
弾頭 | 3kg |
射程 | 6km |
推進方式 | 固体燃料ロケット |
誘導方式 | 赤外線ホーミング(IRH) |
飛翔速度 | M2.5 |
ミストラル(Mistral)は、フランスのマトラ社(現在のMBDA社)製の対空ミサイル。軽量小型で短射程の打ち放し式ミサイルであり、即応性に優れたミサイルである。
マトラ社は、積極的にファミリー展開しており、歩兵の携帯式防空ミサイルシステム(MANPADS)を基本として、車載型の近距離防空ミサイル、艦載型の近接防空ミサイル、ヘリコプター搭載の近距離空対空ミサイルまで幾つかの形式が作られている。しばしば発射機の名称で呼ばれるが、ミサイル自体は基本的に共通である。25ヶ国に採用され、15,000基以上のミサイルを販売している。1989年より原型機であるS1の配備が開始され、1997年には改良型のM2が配備に入った。
地対空型
地対空型の本ミサイルは、歩兵が運搬して肩撃ちまたは三脚架に設置するものと、車輌・船舶・航空機などで運搬するものに大別される。
車上あるいは地上に設置して使用する連装発射機「Atlas」と、同じく連装であるが装甲車に追加する回転砲塔に固定された「Albi」では、一般的な歩兵が2人1組で使用する肩撃ち方式では望めない対空レーダーの援用が期待できる。25kmまでカバーする対空レーダーを持つ統制車両であるMCPにより、ミストラル自体は短射程の打ち放し式ミサイルであるにもかかわらず、効率的な目標選択を可能としている。
タレス社により、スティンガー兼用4連装発射機ASPICと統制システムMygaleが開発されている。ASPICは、フランス陸軍にも採用されている。また、Mygaleの一種をサマンサ(SAMANTHA)として、こちらも採用している。
艦対空型
艦載型も作られ、本ミサイルの艦載用発射機は、連装・手動式がシンバッド(SIMBAD、Système Intégré de Mistral Bimunition pour l'Auto-défense)[1]、4連装・遠隔式がテトラル(TETRAL)、6連装・遠隔式がサドラル(SADRAL、Système d'Auto-défense Rapprochée Anti-aérienne Léger)[1]と名付けられ、25/30mm機関砲を含む3連装発射機はシグマ(SIGMA)と呼ばれる。
空対空型
ヘリコプターの自衛用として、スタブウイングなどに取り付けられた連装発射機から発射される空中発射型の短距離空対空ミサイル(Air to Air Mistral、AAM、Air-Air Tres Courte Portee)も製造・配備されている。
写真
脚注・参考文献
- ^ a b 海人社 『艦載兵器ハンドブック-世界の艦船 別冊』 1996年6月、74項、ISBN 4-905551-56-0