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2013年3月28日 (木) 01:50時点における版

戦闘少女 血の鉄仮面伝説
Mutant Girls Squad
監督 井口昇
西村喜廣
坂口拓
脚本 継田淳
原案 井口昇
製作 佐藤現
木村俊樹
出演者 杉本有美
森田涼花
高山侑子
音楽 中川孝
主題歌 noodles
「メロウメタリカ」
撮影 Shu G. 百瀬
編集 和田剛
配給 日本の旗 東映ビデオ
公開 日本の旗 2010年5月22日
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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戦闘少女 血の鉄仮面伝説』(せんとうしょうじょ ちのてつかめんでんせつ)は、2010年5月22日からR18+指定作品として日本全国で公開された日本映画。杉本有美の初主演作品で、日本以外の10ヶ国での公開も決まっている[1]

日本での劇場公開時のキャッチフレーズは「全世界へ、宣戦布告。」「死んでなんか いられない」[2]。日本以外の国では、『Mutant Girls Squad』というタイトルで公開される。

概要

  • 約90分の本編を3章に分けたうえで、3人の監督が各章を撮影するという異例の構成。井口昇を総監督(ドラマパート担当)に、西村喜廣が特殊効果パート、坂口拓がアクションパートの監督を務めた。坂口は、映画の本編でも、俳優として物語のキーパーソンを演じている。
  • 井口にとっては、『片腕マシンガール』(2007年劇場公開)以来のスプラッターアクション作品[3]。出演者・設定・役名の一部は、過去に井口や西村が監督した作品と共通している[4]
  • 物語の中心になる「戦闘少女」役には、過去に出演した映画でアクションシーンを経験している杉本、森田涼花高山侑子を起用。劇場公開前の告知などでは、「監督:井口昇×西村喜廣×坂口拓」との表記に対して、「トリプル主演:杉本有美×森田涼花×高山侑子」「美しき新人類(ミュータント)、覚醒。」と謳っている[5]。ちなみに、杉本と森田は、東映スーパー戦隊シリーズ」に戦隊メンバーとして出演していた[6]
  • 当作品では初夏の時期を想定。出演者も夏向きの衣装で登場しているが、実際には2010年2月2日から16日にかけて日本国内で撮影された[7]。撮影では、ロケ中に降雪や氷点下の気温に見舞われる日が続出。また、西村担当のパートでは、1日に200カットを超えるペースで撮影したこともあった[8]

日本国内での展開

  • 日本では、2010年5月22日から東京・名古屋、6月5日から大阪・広島・福岡のミニシアターで上映開始。以上の地区での公開期間が終了した後も、岡山・京都・神戸・仙台・甲府の各都市の映画館で上映されている。ただし、映倫の事前審査で「R-15に限りなくに近い内容」としてR18+指定を受けたことなどから、大半の上映館ではレイトショー形式で公開された。[9]映画館以外でも、同年9月に、高崎映画祭の関連イベント「ファンタスティックオールナイト2010」で群馬県内での初公開が実現している[10]
  • 2010年8月6日に東映ビデオから、日本語版でDVDを発売。本編からのスピンオフ映像として、佳恵(よしえ)役の森田が主演する劇場未公開のショートムービー『YOSHIE ZERO 戦闘少女外伝』も収録された[11]

日本国外への展開

あらすじ

主人公の渚凜(なぎさ りん)は、気の優しい女子高生。しかし、クラスメイトからのいじめ、不気味な保健医、原因不明の右腕の痛みに悩まされていたこともあって、両親の愛情だけに救いを求めていた。

凜の16歳の誕生日。父・洋二郎は、恐竜から分かれた知的生命体(ミュータント)「ヒルコ」の子孫であることを、凜に初めて打ち明ける。しかしその直後に、日本政府の特殊部隊が渚家を急襲。凜の目の前で母・小百合を惨殺したばかりか、洋二郎までも死に至らしめようとした。その瞬間、獣のような叫びとともに、凜の右腕にある異変が起きる。

瀕死の洋二郎に導かれるかのように街へ出た凜は、道行く人々に次々と襲われるが、右腕だけで彼らを斬り倒していく。ところが、謎の女子高生・玲と着流し姿の男・如月(きさらぎ)に出会うなり、顔に鉄仮面をはめられてしまう。さらに、そのまま連れて行かれた山奥の秘密施設で、「戦闘少女」になるための厳しい訓練を受けさせられる。

実は、超人的な能力を持つヒルコは、長きにわたって時の権力者から迫害を受け続けてきた。ヒルコの精神的な支柱に当たる如月は、日本政府の転覆と、ヒルコを迫害してきた人間への復讐を画策。ヒルコの子孫に当たる少女を日本各地から集めては、秘密の武装訓練を通じて「ミュータントガールズ(ヒルコ少女隊)」に仕立ててきた。

玲が指導する訓練に加わった凜は、ナース服姿の少女・佳恵からの激励などを受けて、心身とも急激に成長。その結果、「(ミュータントとしての)能力が覚醒したら外れる」という鉄仮面は、如月ですら驚くほどの早さで凜の顔から外れた。そして、凜・玲・佳恵は、「ヒルコ少女隊」の一員として特殊部隊と対決。ミュータントならではの能力と、アクロバティックなアクションを武器に、日本政府を敵に回し出す[18]

スタッフ

キャスト

主題歌

noodles『メロウメタリカ』(DELICIOUS LABEL

脚注

  1. ^ 杉本有美 初主演アクション映画で世界進出(『スポーツニッポン』2010年5月30日付)を参照。ちなみに、予告動画などでは、クランクアップ直後(2010年3月時点)の情報として「世界7ヶ国で公開」と謳っている(『戦闘少女 血の鉄仮面伝説』特報を参照)。
  2. ^ 高橋が作成した当作品ポスタービジュアルを参照
  3. ^ 2010年2月2日付で更新された井口のブログ
  4. ^ 「ヒルコ」の設定や、役名の「よしえ(佳恵)」などは、井口の監督作品に共通。また、亜紗美・島津は『片腕マシンガール』、村田・早坂・長野は『ロボゲイシャ』、泉は『東京残酷警察』『吸血少女VS少女フランケン』『フランケンvs吸血少女』へそれぞれ出演していた。(当作品公式ブログでの出演者インタビュー【MUTANT GIRLS-INTERVIEW-】などを参照)
  5. ^ 前出・「『戦闘少女 血の鉄仮面伝説』特報」での出演者紹介や、劇場配布用のチラシなどを参照。
  6. ^ 杉本は『炎神戦隊ゴーオンジャー』に須塔美羽 /ゴーオンシルバー役、森田は『侍戦隊シンケンジャー』に花織ことは / シンケンイエロー役でそれぞれ出演。当作品の撮影期間中に公開された映画『侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!!』では、両者が直接絡むシーンこそ少ないものの、共演を経験している。また高山は、学園アクション映画『花のあすか組NEO!』(2009年4月25日公開)に主演。当作品上映期間中の2010年6月5日から公開の映画『仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー』では、『EPISODE BLUE 派遣イマジンはNEWトラル』 に登場すした。ちなみに杉本は、当作品の撮影に入る前に、坂口から「特撮作品とは違う」とのアドバイスを受けたという(『映画秘宝』2010年5月号に掲載のインタビュー記事より)。
  7. ^ 撮影期間中の杉本の公式ブログや、当作品DVDに所収のメイキング映像『戦闘少女 戦闘記録』を参照。
  8. ^ 前述の『戦闘少女 戦闘記録』より。ちなみに西村は、撮影現場から発信したツイッターや撮影終了後のインタビューなどで、撮影現場の寒さを「(撮影で用意した)血糊が凍るほど」と表現している。また、杉本の下に台本が届いたのは、クランクインの1週間前(『映画秘宝』2010年5月号に掲載の杉本へのインタビュー記事より)。当の杉本も、クランクイン直前に高熱で体調を崩したが、「人生初」というニンニク注射を打ってまで撮影に臨んだ(クランクインの直前に更新された杉本の公式ブログを参照)。
  9. ^ アイドルアクション映画『戦闘少女』世界10ヶ国に配給決定などを参照
  10. ^ 高崎に「ゾンビ」、戦隊ヒーローものの「美少女」(『高崎前橋経済新聞』2010年8月20日付)
  11. ^ 東映ビデオ 戦闘少女 血の鉄仮面伝説
  12. ^ 元JJモデル 映画初主演いきなり世界デビュー(『スポーツニッポン』2010年2月1日付)。
  13. ^ 前出『スポーツニッポン』2010年5月30日付記事を参照。日本では、海外公開に先んじて、東京・シアターN渋谷で英語字幕版が公開された(同年6月12日~18日)。
  14. ^ NEWYORK ASIAN FILM FESTIVAL 2010: the Japanese line-up
  15. ^ 実際に出展した日本以外の国での映画祭についての情報は、Mutant Girls Squad | Sushi Typhoonを参照。
  16. ^ Reportaje: Especial: SITGES 2010(公式発表)、シッチェス・カタロニア国際映画祭で受賞!!!(当作品の公式ブログ)を参照。
  17. ^ FANGORIA:Assorted horror DVD news
  18. ^ 当作品公式サイトでのストーリー紹介から再構成
  19. ^ 本編でも、竹中の側近・カズオハルオ役で出演している(2010年2月4日付で更新の鹿角のブログや、【MUTANT GIRLS-INTERVIEW-】第4回 島津健太郎さんを参照)。
  20. ^ 前述の「YOSHIE ZERO」には、"田中佳恵"という役名で主演。

外部リンク