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「モスラ (1996年の映画)」の版間の差分

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2011年3月24日 (木) 10:44時点における版

モスラ
Rebirth of Mothra
監督 米田興弘(本編)
川北紘一(特技)
脚本 末谷真澄
製作 林芳信
製作総指揮 田中友幸
出演者 小林恵
山口紗弥加
羽野晶紀
二見一樹
藤沢麻弥
萩原流行
田中ひろ子
荒川強啓
寺尾聰
大賣智子
須藤真里子
高橋ひとみ
梨本謙次郎
音楽 渡辺俊幸
撮影 関口芳則(本編)
江口憲一(特技)
大根田俊光(特技)
編集 小川信夫(本編)
東島左枝(特技)
前嶌健治(特技)
配給 東宝
公開 1996年12月14日
上映時間 106分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 12億円
次作 モスラ2 海底の大決戦
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モスラ』(Mothra) は1996年12月14日に公開された日本映画平成モスラシリーズの第1作である。製作は東宝映画。配給は東宝。上映時間は106分。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


概要

東宝怪獣映画の生みの親である田中友幸相談役は環境問題をテーマにモスラを復活させようと試みて、映画『ゴジラvsモスラ』で一応の完成を見たが、前年にゴジラシリーズを終えた機会に新たに復活させた。好評を受けてシリーズは以後3年間製作公開される事となった。なお、1961年に公開された映画『モスラ』と異なり、いわゆる怪獣映画的な要素を排除したジュブナイル映画、そしてファミリー映画として製作される。また脚本の末谷真澄により、この映画は1987年に起きた「知床国有林伐採問題」を元にしたと思われ、「普通の市民が環境破壊に荷担」していたり、「環境保護を訴えるマスコミがエゴイスト」であったりと、社会性の強いテーマを持った作品として完成させた。また政治家や軍隊、科学者に変わり、家族を助けるために市井の市民が活躍するファミリー映画としては2006年公開の『小さき勇者たち〜ガメラ〜』や『グエムル-漢江の怪物-』より10年早く完成させていた。

なお、当初はモル役に宝生舞、ロラ役に小林恵が予定され、製作発表でもそのメンバーが集結していたが、宝生が病気のため降板。モル役に小林、ロラ役に山口紗弥加がキャスティングされることになった。

ストーリー

北海道の紋別で豊国商事は森林の伐採をしていた。その現場監督の後藤裕一は森の中にあった古代遺跡を発見し、遺跡に埋め込まれていたメダルを外す。だが、その遺跡は妖精のエリアス族の遺跡であり、そこには6千5百万年前に宇宙から来訪して植物を滅ぼし、恐竜絶滅の原因を作った宇宙怪獣デスギドラをそのメダル = 「エリアスの盾」で封印していたのだ。

そうとは知らない裕一はそれを都内の自宅に持ちかえって娘にペンダントとして与え、再び伐採現場へ戻る。そこへ黒い妖精ベルベラがエリアスの盾を狙って飛来し、彼女と対立するエリアス姉妹と戦い盾を奪っていった。エリアス姉妹に「エリアスの盾と封印の意味」を知らされた後藤一家はエリアス姉妹を伴い、紋別へ行くが、紋別では巨大な岩隗が出現していた。後藤一家の協力でエリアスの盾を奪還したエリアス姉妹だが、ついに岩隗からデスギドラが復活してしまう、その姿は悪魔と言うに相応しいおぞましい姿をしていた。デスギドラを倒す為にエリアスはモスラを召喚したが、モスラは卵を産んだ後で、寿命も長くなかったため、デスギドラとの決戦はかなり苦戦を強いられた。親を助けようと予定より早く生まれた幼虫が糸、光線で親モスラを援護するが、2匹ともやられるだけであった。

デスギドラを挑発し、ダムを破壊させて、向こう岸まで追い遣る事に成功するが、親モスラは遂に力尽き、海底に沈んだ。その後、幼虫は屋久島で森林のエネルギーを充分に吸った「新生モスラ」となり、かつて地球を滅ぼした時の形態の完全体となったデスギドラと再戦し、その圧倒的な力でデスギドラを再び地中に封印した。

その後、モスラはデスギドラによって焼き払われ荒廃した北海道の大地に緑を瞬く間に甦らせて、エリアス姉妹と共にインファント島に帰って行ったのであった。

登場怪獣

モスラ

親モスラ含む成虫二体は東宝特美製、幼虫はボンクラフト製。 特に幼虫にはエアーによる表情ギミックが組み込まれたリアルなものであり、芋虫の体節を動かす運動も可不足なく再現している。また、幼虫の造型がリアルなものだった為、成虫の口部分をリアルなものに修正するという事もあった。

フェアリー

モル・ロラの使う小さなモスラ。

デスギドラ

ガルガル

ベルベラの使う怪獣型のロボットであり、普通の怪獣と変わらない外見をしている。飛行能力を備え、口から紫色の光線を放つことができるほか、人間を軽々と引きずることができる怪力を持つ。後藤家のリビングルームでフェアリーとの空中戦を展開した。作中の終盤に大破し、体内のメカ構造があらわになった。

  • 体長:55センチメートル
  • 翼長:30センチメートル
  • 体重:50キログラム
  • 飛行速度:およそ時速1000キロメートル[1]
    • 武器
      • シュビビン・ビーム:口から放つ紫色の光線

モスラ2 海底の大決戦』、『モスラ3 キングギドラ来襲』にもパワーアップして登場する。

スタッフ

本編

特殊技術

特殊視察効果

協力

キャスト

挿入歌

ノベライズ

劇場公開時に扶桑社から、波多野鷹作のノベライズが出版されている(ISBN 4594021190) 。

  • 物語の描写はほぼ映画通り、特技監督の裁量の怪獣に関する描写も、映像に準じた描写である。
  • 劇中で語られない裏設定や掘り下げる形で公式設定で厳密に定義されていない部分を独自に設定している。
  • モスラの孵化シーンのみ、従来どおりに繭から成虫モスラが出現する描写に変更されている。
  • 劇中の環境問題に関する情報の補足の記述も多い。

独自の設定

  • 生命の守護神モスラとそれを根絶やしにするデスギドラのバックボーンに、ビッグバンの際に生命が存在できる宇宙(エントロピーがほんの少し減少する宇宙)とそうでない宇宙(エントロピーが果てしなく増大する宇宙)に導く傾向(「意思」とすると擬人化にすぎるとしている)のそれぞれの産物であるとしている。
  • モスラは生命の神であるから死がある代わり繁殖が可能。デスギドラは繁殖出来ない代わりに死にもしないとしている。
  • エリアスも宇宙の傾向の直接の産物であり、人類の進化に遠隔的に干渉し、エリアスの言葉に「フェアリー」、「デス」と言った馴染みの言葉があるのはその名残であるとしている。
  • デスギドラが火星を滅ぼしたという公式設定に、火星の僅かな生命を滅ぼし、最後に惑星の熱エネルギーまでも奪った描写を追加している(小学館の愛蔵版・超全集では、火星に高度な文明がありそれを滅ぼしたとしているが、それも独自の設定である。)。
  • デスギドラが元々マグマ状の不定形生物であるという公式設定に、中生代の恐竜や爬虫類から外観をコピーした模倣であるとしている(小学館の愛蔵版・超全集など他の書籍ではキングギドラと交戦し、コピーしたとしている。)。
  • デスギドラの動きを封じる為にモスラが策にはめて決壊させたダムは架空のものだが、「田富ダム」という名称がつけられている。

脚注

  1. ^ 『モスラ大百科』 勁文社、1997年、65頁、ISBN 4766926382

関連項目

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