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「ハチク」の版間の差分

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'''ハチク'''(淡竹)は[[中国]]原産の[[竹]]の一種。[[黄河]]流域以南に広く分布し、[[日本]]では[[モウソウチク]]、[[マダケ]]に次いで各地でよく植栽されている。[[北海道]]南部以南に分布し、モウソウチクよりも耐寒性を有するために特に裏日本に多い。山地では野生化しているものもある。別名アワダケ、呉竹(くれたけ)。
'''ハチク'''(淡竹)は[[中国]]原産の[[竹]]の一種。[[黄河]]流域以南に広く分布し、[[日本]]では[[モウソウチク]]、[[マダケ]]に次いで各地でよく植栽されている。[[北海道]]南部以南に分布し、モウソウチクよりも耐寒性を有するために特に裏日本に多い。山地では野生化しているものもある。別名アワダケ、呉竹(くれたけ)。


直径は3~10cm、高さは10~15m程だが高いものは20mになるものもある。節の輪は2個で節間は20~40cm。若い桿には白い粉があり、各節から枝が2本出る特徴を有する。
直径は3~10cm、高さは10~15m程だが高いものは20mになるものもある。節の輪は2個で節間は20~40cm。若い桿には白い粉があり、各節から枝が2本出る特徴を有する。


[[750年]]([[勝宝]]3年)頃には日本にあったことが知られているが、起源は不明である。
[[750年]]([[勝宝]]3年)頃には日本にあったことが知られているが、起源は不明である。

2007年10月7日 (日) 19:53時点における版

?ハチク

ハチクの筍
分類
 :植物界 Plantae
 :被子植物門 Magnoliophyta
 :単子葉植物綱 Magnoliophyta
 :イネ目 Poales
 :イネ科 Poaceae
亜科 :タケ亜科 Bambusioideae
 :マダケ属 Phyllostachys
 :クロチク P. nigra
変種 :ハチク var. henonis
学名
Phyllostachys nigra var. henonis
和名
ハチク
英名
Henon bamboo

ハチク(淡竹)は中国原産のの一種。黄河流域以南に広く分布し、日本ではモウソウチクマダケに次いで各地でよく植栽されている。北海道南部以南に分布し、モウソウチクよりも耐寒性を有するために特に裏日本に多い。山地では野生化しているものもある。別名アワダケ、呉竹(くれたけ)。

直径は3~10cm、高さは10~15m程だが高いものは20mになるものもある。節の輪は2個で節間は20~40cm。若い桿には白い粉があり、各節から枝が2本出る特徴を有する。

750年勝宝3年)頃には日本にあったことが知られているが、起源は不明である。 細く割れるため茶筅などの茶道用具、花器に利用されるほか、枝が細かく分枝するため竹として利用される。 正倉院の呉竹笙、呉竹竿、彫刻尺八、天平宝物の筆などはハチク製と鑑定されている。 また、内側の薄皮は竹紙と呼ばれ、の響孔に張り音の響きを良くするほか、漢方薬としても使用される。

ハチクの筍(タケノコ)は食用で径が約3~10cmで、最盛期は3月半ばから5月上旬、皮は紫色で まばらに毛がある。掘り出したばかりの筍は癖がなくモウソウチクのようにあく抜きをしなくても生で食べられるので美味とされる。時間が経つと通常ぬかを入れて茹でるあく抜きが必要。 筍はマダケと非常に良く似ているが、生える時季が早いことやマダケでは皮にある黒い斑点がない事や皮の色で見分けがつく。

参考文献

  • 石川の竹 - 八尾弥太郎著、北国出版社、1975年
  • 図説 実用樹木学 (ISBN 4254470215) - 橋詰隼人、中田銀佐久、新里孝和、染郷正孝、滝川貞夫、内川悦三著、朝倉書店、1993年