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「PL-12 (ミサイル)」の版間の差分

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== 概要 ==
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== 能力 ==
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== 運用国 ==

=== 現用 ===

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== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
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* [http://www.jf-17.com/weapons.htm JF-17.com]
* [http://www.jf-17.com/weapons.htm JF-17.com]
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* [http://wiki.livedoor.jp/namacha2/d/PL-12%b6%f5%c2%d0%b6%f5%a5%df%a5%b5%a5%a4%a5%eb%a1%ca%f0%c8%f0%ce12/SD-10%a1%cb 日本周辺国の軍事兵器]

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2025年1月7日 (火) 03:15時点における最新版

PL-12
JF-17に装備されたPL-12
種類 中距離空対空ミサイル
性能諸元
ミサイル直径 20.3cm[1]
ミサイル全長 393cm
ミサイル全幅 67cm
ミサイル重量 180kg
弾頭 破片調整型6kg
射程 約70km[1]
推進方式 固体燃料ロケット
誘導方式 中途航程:INS+COLOS
終末航程:ARH
飛翔速度 マッハ4+[2]
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PL-12(霹靂-12、簡体字:霹雳-12拼音: Pili-12)、またはその輸出型SD-10闪电-10(閃電-10)、Shan Dian-10)は、中国が開発した新型のアクティブ・レーダー・ホーミング中距離空対空ミサイルである。[2]

概要

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このミサイルアメリカ合衆国AIM-120 AMRAAMロシア連邦R-77といった、先進の空対空ミサイルに匹敵する性能を有すると言われている。アメリカのメディアでは動力性能はR-77を超えると伝えており[3][出典無効]中国人民解放空軍はAIM-120C-4と同等と主張している[4]。また、英国王立防衛安全保障研究所はAIM-120BとAIM-120C-5の中間に位置すると評価している[5]。PL-12はJ-10J-11FC-1などの中国第4世代ジェット戦闘機に搭載される。

能力

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デュアル・スラスト・ロケットモーター(燃焼パターンを2段階に変化させるロケット・モーター)を採用しており、最高速度はマッハ4以上。38Gでの機動が可能であり、[2][1]9Gで回避機動を行う航空目標に対応できるとされる。[1]
アクティブレーダー誘導は25~30kmの射程を持ち、撃ち離し能力を持つ。[2][1]また、ECCM能力が非常に強く、いくつかの形式の電子ジャミングに効果的に対抗することができ、一般的な電子ジャミング方式をカバーしているとされる。[1]

運用国

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現用

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脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b c d e f "闪电-10(SD-10/PL-12)_导弹武器_环球兵器_环球网" [閃電-10(SD-10/PL-12)_ミサイル兵器_環球兵器_環球時報]. 環球時報. 2017年11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月7日閲覧
  2. ^ a b c d Wood, Peter; Yang, David; Cliff, Roger (November 2020). "Air-to-Air Missiles Capabilities and Development in China" [空対空ミサイル:中国における能力と開発] (PDF). USAF Air University. China Aerospace Studies Institute. ISBN 9798574996270. 2024年11月28日時点のオリジナルよりアーカイブ (PDF)。2024年12月7日閲覧
  3. ^ “美国媒体称中国霹雳12导弹动力性能超俄制R77” (中国語). 新浪軍事. (2008年7月30日). http://mil.news.sina.com.cn/p/2008-07-30/0943513978.html 
  4. ^ トーマス・ニューディック (2022年9月1日). “中国が保有する空対空ミサイルの現状と課題”. リカレント・ベンチャーズ. https://www.thedrive.com/the-war-zone/a-guide-to-chinas-increasingly-impressive-air-to-air-missile-inventory 2022年12月29日閲覧。 
  5. ^ ジャスティン・ブロンク (2020年10月). “ロシアと中国の航空戦闘トレンド”. 英国王立防衛安全保障研究所. p. 36. https://static.rusi.org/russian_and_chinese_combat_air_trends_whr_final_web_version.pdf  PDF p. 43
  6. ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. pp. 279-283. ISBN 978-1-032-50895-5 

外部リンク

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