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{{出典の明記|date=2020年12月}}
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!インドゴムノキ
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幹に傷をつけると出てくる乳液を[[ゴム]]の原料とすることもあるが、今日の天然ゴム原料は[[パラゴムノキ]]から採られる生ゴムが中心であり、インドゴムノキは主に[[観葉植物]]として栽培されている。
幹に傷をつけると出てくる乳液を[[ゴム]]の原料とすることもあるが、今日の天然ゴム原料は[[パラゴムノキ]]から採られる生ゴムが中心であり、インドゴムノキは主に[[観葉植物]]として栽培されている。


== 形質 ==
== 形質 ==
イチジク属の[[ベンガルボダイジュ]]の仲間の木本で、生長すると樹高は通常 30-40 メートル 、稀に60 メートルにも達し、ずんぐりとした幹は直径 2 メートルほどになる。多くの[[不定根]]が生え、[[気根]]・[[支柱根]]として、幹を地面に固定し太く重い枝を支えるはたらきをする。
イチジク属の[[ベンガルボダイジュ]]の仲間の木本で、生長すると樹高は30 - 40[[メートル]] (m) になる[[高木]]で{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}、稀に60&nbsp;mにも達する。ずんぐりとした幹は直径2&nbsp;mほどになる。多くの[[不定根]]が生え、[[気根]]・[[支柱根]]として、幹を地面に固定し太く重い枝を支えるはたらきをする。


[[葉]]は楕円形で光沢があり、通常は長さ 15-35 センチ、幅 5-15 センチある。若い木ほど葉は大きく、長さ 45 センチに達することもあるが、老木ではずっと小さく普通 10 センチほどである。葉は頂部の分裂組織において生長するあいだは「葉鞘」とよばれる赤いサヤ状のものに包まれており、成熟して葉が広がるとともに葉鞘はとれて落ちる。
[[葉]]は厚く、長楕円形から楕円形で光沢があり、通常は長さ20 - 30[[センチメートル]] (cm) {{sfn|土橋豊|1992|p=113}}、幅5 - 15&nbsp;cmある。若い木ほど葉は大きく、長さ45&nbsp;cmに達することもあるが、老木ではずっと小さく普通10&nbsp;cmほどである。葉は頂部の分裂組織において生長するあいだは「葉鞘」とよばれる赤いサヤ状のものに包まれており、成熟して葉が広がるとともに葉鞘はとれて落ちる。


他のイチジク属の植物と同様に、[[花]]が受粉するには共生関係にある特定種の[[イチジクコバチ]]を必要とする。この共生関係のために、インドゴムノキは他の媒介者を引き寄せる必要がなく、鮮やかな色彩や芳香のある花を作らない。
他のイチジク属の植物と同様に、[[花]]が受粉するには共生関係にある特定種の[[イチジクコバチ]]を必要とする。この共生関係のために、インドゴムノキは他の媒介者を引き寄せる必要がなく、鮮やかな色彩や芳香のある花を作らない。[[果実]]は黄緑色で長さ1&nbsp;cmほどの小さな楕円形で、食用には適さない。[[種子]]にはイチジクコバチが入っていることがある
[[果実]]は黄緑色で長さ 1 センチほどの小さな楕円形で、食用には適さない。[[種子]]にはイチジクコバチが入っていることがある。


== 栽培と利用 ==
== 栽培と利用 ==
[[Image:Ficus elastica2.jpg|thumb|200px|right|観葉植物としての利用]]
[[Image:Ficus elastica2.jpg|thumb|200px|right|観葉植物としての利用]]
[[File:Ficus elastica planted at roadside of Route 58 in Nago, Okinawa Island.jpg|thumb|屋外に植栽されたインドゴムノキ(沖縄県名護市稲嶺 国道58号線沿い)]]
インドゴムノキは観賞用植物として、温暖地では戸外で、寒冷地では室内用植物として、世界中で栽培されている。品種もいくつかあり、新芽が赤いもの、葉が斑入りのもの、葉に赤黒みがあるものなどがある。日光を好むが高温は好まない。乾燥に強いが、熱帯に近い湿潤な条件でよく生育する。
[[File:Red stipule of Ficus elastica.jpg|thumb|枝先の赤い托葉が目立つ]]
インドゴムノキは[[観賞用植物]]として、温暖地では戸外で、寒冷地では室内用植物として、世界中で栽培されている。多くの[[園芸品種]]があり、新芽が赤いもの、葉が斑入りのもの、葉に赤黒みがあるものなどがある{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。日光を好むが高温は好まない。乾燥に強いが、熱帯に近い湿潤な条件でよく生育する。


栽培されているものの多くは、[[挿し木]]や[[取り木|高取り法]]などの[[無性生殖]]によって生産されたものである。
栽培されているものの多くは、[[挿し木]]や[[取り木|高取り法]]などの[[無性生殖]]によって生産されたものである。高取り法でインドゴムノキを増やす際は、茎に切り込みを入れ、乳液が染み出した傷口を発根ホルモン([[オーキシン]])と湿らせた[[ミズゴケ]]とでしっかりと覆う{{sfn|土橋豊|1992|p=114}}。全体をビニールなどで包み数か月放置しておくと根が生えてくるので、幹から切り取り鉢に植えつける。


インドゴムノキは、かつて[[天然ゴム]]の原料とするために栽培されたが、より生産効率面で優れる[[トウダイグサ科]]の[[パラゴムノキ]]に取って代わられている{{sfn|土橋豊|1992|p=112}}。
高取り法でインドゴムノキを増やす際は、茎に切り込みを入れ、乳液が染み出した傷口を発根ホルモン([[オーキシン]])と湿らせた[[ミズゴケ]]とでしっかりと覆う。全体をビニールなどで包み数ヶ月放置しておくと根が生えてくるので、幹から切り取り鉢に植えつける。


=== 園芸品種 ===
{{Commons|Ficus elastica}}
* ‘デコラ’(''F. elastica'' ‘Decora’) - ポピュラーな園芸品種。葉が厚くて広く、葉柄が太くて垂れない。新葉を包む托葉は赤味を帯びる{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。
* ‘デコラ・バリエガータ’(''F. elastica'' ‘Decora Variegata’) - ‘デコラ’ の枝変わり品種で、葉身にはモザイク状に黄色、黄白色の斑が入る{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。
* ‘デコラ・トリカラー’(''F. elastica'' ‘Decora Tricolor’) - ‘デコラ’ の枝変わり品種で、葉縁には幅広く白色の隈取りが入るのが特徴。寒さには弱い{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。
* ‘アサヒ’(''F. elastica'' ‘Asahi’) - ‘アサヒ・トリカラー’ の枝変わり品種で、葉縁に入る白い隈取りの幅が狭い{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。
* ‘ロブスタ’(''F. elastica'' ‘Robusta’) - ‘デコラ’ の枝変わりの丈夫な園芸品種で、葉がやや円みを帯びる{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。
* ‘アポロ’(''F. elastica'' ‘Apollo’) - ‘デコラ’ の枝変わりの品種で、葉縁は波状になって葉面の凹凸が著しい{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。
* ‘ラ・フランス’(''F. elastica'' ‘La France’) - ‘デコラ’ の枝変わりの園芸品種で、葉身の長さは短く、節間が詰まり、耐寒性が強い{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。
* ‘アビジャン’(''F. elastica'' ‘Abidjan’) - ‘デコラ’ の枝変わり品種で、葉色が赤黒い色を帯びる{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。
* ‘バーガンディー’(''F. elastica'' ‘Burgandy’) - ‘アビジャン’ の別名{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。
* ‘デシェリ’(''F. elastica'' ‘Doescheri’) - 葉身は狭く、緑地で白から黄白色の[[マーブル]]模様が入る{{sfn|土橋豊|1992|p=113}}。


=== 栽培 ===
[[Category:木|いんとこむのき]]
日当たりを好む性質で、屋内の窓際などに置かれるが、夏場の強い日差しに当たると[[葉焼け]]を起こす場合もある{{sfn|渡辺均監修 池田書店編|2006|p=130}}。春から秋にかけて、表土が乾く都度たくさんの水やりと、1か月おき程度に施肥(主に液肥)を行う{{sfn|渡辺均監修 池田書店編|2006|p=130}}。{{要出典範囲|date=2023年8月|耐陰性は高いが直射日光が当たらない場合は半蔓性があり、太陽を目指して他の構造物(自生地の場合は多くは高木)を頼りにしてひょろひょろと育つことがある。また育成環境が良いと巨大化や根詰まりにもなるので施肥のしすぎには注意が必要である}}。
[[Category:観葉植物|いんとこむのき]]

[[Category:クワ科|いんとこむのき]]
日本の大半の地域では冬は休眠期になり、乾燥気味に管理するが乾燥しすぎないように注意を要する{{sfn|渡辺均監修 池田書店編|2006|p=130}}。園芸品種 ‘デコラ・トリカラー’ などは寒さに弱く、冬越しでも10[[セルシウス度|℃]]以上は保った方がよいと言われている{{sfn|土橋豊|1992|p=114}}。

== 脚注 ==
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book |和書|author=土橋豊|authorlink=土橋豊 |date=1992-09-10|title=観葉植物1000 |publisher=[[八坂書房]] |pages=112-114 |isbn=4-89694-611-1 |ref=harv }}
* {{Cite book |和書|author=渡辺均監修 池田書店編 |date=2006-11-28|title=インテリアグリーンを楽しむ はじめての観葉植物 育て方と手入れのコツ |publisher=[[池田書店]] |page= |isbn=978-4-262-13618-9 |ref=harv }}

== 関連項目 ==
* [[ベンジャミン (植物)]]
* [[ガジュマル]]
* [[生きている根の橋]]
{{Commons|Ficus elastica}}


{{DEFAULTSORT:いんとこむのき}}
[[de:Gummibaum]]
[[Category:イチジク属]]
[[en:Ficus elastica]]
[[Category:観葉植物]]
[[fr:Caoutchouc (ficus)]]
[[it:Ficus elastica]]
[[nl:Indische rubberboom]]
[[pl:Figowiec sprężysty]]
[[pt:Árvore-da-borracha]]
[[sq:Ficus elastica]]
[[sv:Fönsterfikus]]
[[tr:Kauçuk ağacı]]
[[vi:Đa búp đỏ]]
[[zh:印度橡樹]]

2024年12月29日 (日) 09:28時点における最新版

インドゴムノキ
インドゴムノキ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : 真正バラ類I eurosids I
: バラ目 Rosales
: クワ科 Moraceae
: イチジク連 Ficeae
: イチジク属 Ficus
: インドゴムノキ F. elastica
学名
Ficus elastica Roxb. ex Hornem.[1]
和名
インドゴムノキ[1]
英名
Indian rubber tree

インドゴムノキ(インドゴムの木、学名Ficus elastica)は、クワ科イチジク属の常緑高木。別名、アッサムゴム[1]ともいい、単に「ゴムノキ」と呼ばれることもある[2]。北西インドアッサム地方)からインドシナスマトラジャワ)の原産。

幹に傷をつけると出てくる乳液をゴムの原料とすることもあるが、今日の天然ゴム原料はパラゴムノキから採られる生ゴムが中心であり、インドゴムノキは主に観葉植物として栽培されている。

形質

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イチジク属のベンガルボダイジュの仲間の木本で、生長すると樹高は30 - 40メートル (m) になる高木[3]、稀に60 mにも達する。ずんぐりとした幹は直径2 mほどになる。多くの不定根が生え、気根支柱根として、幹を地面に固定し太く重い枝を支えるはたらきをする。

は厚く、長楕円形から楕円形で光沢があり、通常は長さ20 - 30センチメートル (cm) [3]、幅5 - 15 cmある。若い木ほど葉は大きく、長さ45 cmに達することもあるが、老木ではずっと小さく普通10 cmほどである。葉は頂部の分裂組織において生長するあいだは「葉鞘」とよばれる赤いサヤ状のものに包まれており、成熟して葉が広がるとともに葉鞘はとれて落ちる。

他のイチジク属の植物と同様に、が受粉するには共生関係にある特定種のイチジクコバチを必要とする。この共生関係のために、インドゴムノキは他の媒介者を引き寄せる必要がなく、鮮やかな色彩や芳香のある花を作らない。果実は黄緑色で長さ1 cmほどの小さな楕円形で、食用には適さない。種子にはイチジクコバチが入っていることがある。

栽培と利用

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観葉植物としての利用
屋外に植栽されたインドゴムノキ(沖縄県名護市稲嶺 国道58号線沿い)
枝先の赤い托葉が目立つ

インドゴムノキは観賞用植物として、温暖地では戸外で、寒冷地では室内用植物として、世界中で栽培されている。多くの園芸品種があり、新芽が赤いもの、葉が斑入りのもの、葉に赤黒みがあるものなどがある[3]。日光を好むが高温は好まない。乾燥に強いが、熱帯に近い湿潤な条件でよく生育する。

栽培されているものの多くは、挿し木高取り法などの無性生殖によって生産されたものである。高取り法でインドゴムノキを増やす際は、茎に切り込みを入れ、乳液が染み出した傷口を発根ホルモン(オーキシン)と湿らせたミズゴケとでしっかりと覆う[4]。全体をビニールなどで包み数か月放置しておくと根が生えてくるので、幹から切り取り鉢に植えつける。

インドゴムノキは、かつて天然ゴムの原料とするために栽培されたが、より生産効率面で優れるトウダイグサ科パラゴムノキに取って代わられている[2]

園芸品種

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  • ‘デコラ’(F. elastica ‘Decora’) - ポピュラーな園芸品種。葉が厚くて広く、葉柄が太くて垂れない。新葉を包む托葉は赤味を帯びる[3]
  • ‘デコラ・バリエガータ’(F. elastica ‘Decora Variegata’) - ‘デコラ’ の枝変わり品種で、葉身にはモザイク状に黄色、黄白色の斑が入る[3]
  • ‘デコラ・トリカラー’(F. elastica ‘Decora Tricolor’) - ‘デコラ’ の枝変わり品種で、葉縁には幅広く白色の隈取りが入るのが特徴。寒さには弱い[3]
  • ‘アサヒ’(F. elastica ‘Asahi’) - ‘アサヒ・トリカラー’ の枝変わり品種で、葉縁に入る白い隈取りの幅が狭い[3]
  • ‘ロブスタ’(F. elastica ‘Robusta’) - ‘デコラ’ の枝変わりの丈夫な園芸品種で、葉がやや円みを帯びる[3]
  • ‘アポロ’(F. elastica ‘Apollo’) - ‘デコラ’ の枝変わりの品種で、葉縁は波状になって葉面の凹凸が著しい[3]
  • ‘ラ・フランス’(F. elastica ‘La France’) - ‘デコラ’ の枝変わりの園芸品種で、葉身の長さは短く、節間が詰まり、耐寒性が強い[3]
  • ‘アビジャン’(F. elastica ‘Abidjan’) - ‘デコラ’ の枝変わり品種で、葉色が赤黒い色を帯びる[3]
  • ‘バーガンディー’(F. elastica ‘Burgandy’) - ‘アビジャン’ の別名[3]
  • ‘デシェリ’(F. elastica ‘Doescheri’) - 葉身は狭く、緑地で白から黄白色のマーブル模様が入る[3]

栽培

[編集]

日当たりを好む性質で、屋内の窓際などに置かれるが、夏場の強い日差しに当たると葉焼けを起こす場合もある[5]。春から秋にかけて、表土が乾く都度たくさんの水やりと、1か月おき程度に施肥(主に液肥)を行う[5]耐陰性は高いが直射日光が当たらない場合は半蔓性があり、太陽を目指して他の構造物(自生地の場合は多くは高木)を頼りにしてひょろひょろと育つことがある。また育成環境が良いと巨大化や根詰まりにもなるので施肥のしすぎには注意が必要である[要出典]

日本の大半の地域では冬は休眠期になり、乾燥気味に管理するが乾燥しすぎないように注意を要する[5]。園芸品種 ‘デコラ・トリカラー’ などは寒さに弱く、冬越しでも10以上は保った方がよいと言われている[4]

脚注

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  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ficus elastica Roxb. ex Hornem.”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2021年4月24日閲覧。
  2. ^ a b 土橋豊 1992, p. 112.
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m 土橋豊 1992, p. 113.
  4. ^ a b 土橋豊 1992, p. 114.
  5. ^ a b c 渡辺均監修 池田書店編 2006, p. 130.

参考文献

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  • 土橋豊『観葉植物1000』八坂書房、1992年9月10日、112-114頁。ISBN 4-89694-611-1 
  • 渡辺均監修 池田書店編『インテリアグリーンを楽しむ はじめての観葉植物 育て方と手入れのコツ』池田書店、2006年11月28日。ISBN 978-4-262-13618-9 

関連項目

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