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⚫ | 「'''悲しみはぶっ |
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== 背景 == |
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本作について、レノンは「これはぼくの-[[ボブ・ディラン|ディラン]]時代-の曲。ぼくはカメレオンだから、その時に流行っているものにならなんでも染まってしまう。[[エルヴィス・プレスリー|エルビス]]にできることなら、ぼくにだってできる、[[エヴァリー・ブラザーズ]]にできれば、ぼくと[[ポール・マッカートニー|ポール]]にもできる。ディランだって同じことさ」と語っている<ref>{{Cite book |和書 |title=ジョン・レノンPLAYBOYインタビュー |publisher=[[集英社]] |year=1981 |asin=B000J80BKM |page=189 }}</ref>{{Sfn|Sheff|1981|p=165}}。本作は、「[[アイム・ア・ルーザー]]」などのレノン作の楽曲にも見られる自省的な楽曲となっている{{Sfn|Thomas Brothers|2018|p=242}}。レノンは、映画『[[ヘルプ!4人はアイドル]]』のためにもう1曲欲しいと考え、自宅で本作を書いた{{Sfn|Everett|2001| |
本作について、レノンは「これはぼくの-[[ボブ・ディラン|ディラン]]時代-の曲。ぼくはカメレオンだから、その時に流行っているものにならなんでも染まってしまう。[[エルヴィス・プレスリー|エルビス]]にできることなら、ぼくにだってできる、[[エヴァリー・ブラザーズ]]にできれば、ぼくと[[ポール・マッカートニー|ポール]]にもできる。ディランだって同じことさ」と語っている<ref>{{Cite book |和書 |title=ジョン・レノンPLAYBOYインタビュー |publisher=[[集英社]] |year=1981 |asin=B000J80BKM |page=189 }}</ref>{{Sfn|Sheff|1981|p=165}}。本作は、「[[アイム・ア・ルーザー]]」などのレノン作の楽曲にも見られる自省的な楽曲となっている{{Sfn|Thomas Brothers|2018|p=242}}。レノンは、映画『[[ヘルプ!4人はアイドル]]』のためにもう1曲欲しいと考え、自宅で本作を書いた{{Sfn|Everett|2001|pp=287-288}}。 |
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本作は、ディランの楽曲を思わせる複音の[[アコースティック・ギター]]による2拍子の音型、アコースティックを主とした伴奏など、[[フォークソング]]の[[有節歌曲形式]]に似ている。演奏ではブラシで叩いた[[スネアドラム]]、[[タンバリン]]、[[マラカス]]などの[[打楽器|パーカッション]]のほか、ディランの楽曲の特徴となる[[ハーモニカ]]の代替となる[[フルート]]が含まれている{{Sfn|Stevens|2002|pp=112-120}}。 |
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== レコーディング・リリース == |
== レコーディング・リリース == |
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「悲しみはぶっ |
「悲しみはぶっとばせ」のレコーディングは、1965年2月18日に[[EMIレコーディング・スタジオ]]のスタジオ2で行なわれた{{Sfn|Lewisohn|1988|p=55}}{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。バッキング・トラックは、レノンが[[12弦ギター|12弦]][[アコースティック・ギター]]、マッカートニーが[[エレクトリックベース|ベース]]、[[ジョージ・ハリスン]]が[[クラシック・ギター|スパニッシュ・ギター]]、[[リンゴ・スター]]が[[ドラムセット|ドラム]]([[ブラシ]]を使用)という編成で録音され、トラック2にはレノンのガイド・ボーカルが収録された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。 |
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テイク9がベストテイクと判断され、レノンのリード・ボーカルが録り直された後、マッカートニーの[[マラカス]]、ハリスンの12弦アコースティック・ギター、スターの[[タンバリン]]が[[オーバー・ダビング]]された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。本作のレコーディングでは、外部ミュージシャンとして[[ジョン・スコット (作曲家)|ジョン・スコット]]も参加しており、スコットは[[アルトフルート]]と[[フルート|テナーフルート]]のソロを演奏し、本作はこれで完成となった{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。[[ジョージ・マーティン]]のプロダクション・ノートによると、フルート・ソロのオーバー・ダビングは、2月20日に行なわれたとのこと{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。 |
テイク9がベストテイクと判断され、レノンのリード・ボーカルが録り直された後、マッカートニーの[[マラカス]]、ハリスンの12弦アコースティック・ギター、スターの[[タンバリン]]が[[オーバー・ダビング]]された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。本作のレコーディングでは、外部ミュージシャンとして[[ジョン・スコット (作曲家)|ジョン・スコット]]も参加しており、スコットは[[アルトフルート]]と[[フルート|テナーフルート]]のソロを演奏し、本作はこれで完成となった{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。[[ジョージ・マーティン]]のプロダクション・ノートによると、フルート・ソロのオーバー・ダビングは、2月20日に行なわれたとのこと{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。 |
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2月20日にモノラル・ミックス、23日にステレオ・ミックスが作成され、それぞれオリジナル・アルバム『ヘルプ!』に収録された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。なお、モノラル・ミックスではレノンのボーカルに |
2月20日にモノラル・ミックス、23日にステレオ・ミックスが作成され、それぞれオリジナル・アルバム『ヘルプ!』に収録された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。なお、モノラル・ミックスではレノンのボーカルにわずかながらエコーがかかっており、1987年のCD化に際してマーティンによってリミックスされたステレオ・ミックスではさらにエコーがかけられている{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。 |
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1996年に発売された『[[ザ・ビートルズ・アンソロジー2]]』には、テイク1、テイク2、そしてテイク5を編集したものが収録された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。このバージョンには、テイク1でのスタートミスやマッカートニーがグラスを割る音{{Sfn|Winn|2008|p=299}}、「{{Lang|en|Paul's broken a glass, broken a glass, Paul's broken a glass, a glass, a glass, he's broke today.}}」というレノンの[[チャント]]{{Sfn|Sounes|2010|p=76}}も含まれている。 |
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※出典{{Sfn|Winn|2008|p=299}} |
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* [[西慎嗣]] - 2008年に発売された『[[SHINJI BACK TO THE ROOTS]]』に収録<ref>{{Cite web|和書|title=西 慎嗣 | SHINJI BACK TO THE ROOTS |url=https://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A021868/VICL-62979.html |publisher=[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント|ビクターエンタテインメント]] |accessdate=2021-05-08 }}</ref>。 |
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* [[高橋幸宏]] - 2009年に発売されたアルバム『[[Page By Page]]』に収録<ref>{{Cite web|和書|title=Page By Page<nowiki>[CD]</nowiki> - 高橋幸宏 |url=https://www.universal-music.co.jp/takahashi-yukihiro/products/toct-26798/ |publisher=[[ユニバーサルミュージック (日本)|UNIVERSAL MUSIC JAPAN]] |accessdate=2021-05-08 }}</ref>。 |
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2024年11月2日 (土) 16:52時点における最新版
「悲しみはぶっとばせ」 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ビートルズの楽曲 | ||||||||||
収録アルバム | 『ヘルプ!』 | |||||||||
英語名 | You've Got to Hide Your Love Away | |||||||||
リリース | 1965年8月6日 | |||||||||
録音 |
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ジャンル | フォークロック[1] | |||||||||
時間 | 2分11秒 | |||||||||
レーベル | パーロフォン | |||||||||
作詞者 | レノン=マッカートニー | |||||||||
作曲者 | レノン=マッカートニー | |||||||||
プロデュース | ジョージ・マーティン | |||||||||
|
「悲しみはぶっとばせ」(かなしみはぶっとばせ、原題 : You've Got to Hide Your Love Away)は、ビートルズの楽曲である。1965年8月6日に発売された5作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『ヘルプ!』のA面3曲目に収録された。レノン=マッカートニー名義となっているが、ジョン・レノンによって書かれた楽曲で、リード・ボーカルもレノンが務めた[1]。レコーディングにはフルート奏者としてジョン・スコットが参加している。
背景
[編集]本作について、レノンは「これはぼくの-ディラン時代-の曲。ぼくはカメレオンだから、その時に流行っているものにならなんでも染まってしまう。エルビスにできることなら、ぼくにだってできる、エヴァリー・ブラザーズにできれば、ぼくとポールにもできる。ディランだって同じことさ」と語っている[2][3]。本作は、「アイム・ア・ルーザー」などのレノン作の楽曲にも見られる自省的な楽曲となっている[4]。レノンは、映画『ヘルプ!4人はアイドル』のためにもう1曲欲しいと考え、自宅で本作を書いた[5]。
本作は、ディランの楽曲を思わせる複音のアコースティック・ギターによる2拍子の音型、アコースティックを主とした伴奏など、フォークソングの有節歌曲形式に似ている。演奏ではブラシで叩いたスネアドラム、タンバリン、マラカスなどのパーカッションのほか、ディランの楽曲の特徴となるハーモニカの代替となるフルートが含まれている[6]。
レコーディング・リリース
[編集]「悲しみはぶっとばせ」のレコーディングは、1965年2月18日にEMIレコーディング・スタジオのスタジオ2で行なわれた[7][8]。バッキング・トラックは、レノンが12弦アコースティック・ギター、マッカートニーがベース、ジョージ・ハリスンがスパニッシュ・ギター、リンゴ・スターがドラム(ブラシを使用)という編成で録音され、トラック2にはレノンのガイド・ボーカルが収録された[8]。
テイク9がベストテイクと判断され、レノンのリード・ボーカルが録り直された後、マッカートニーのマラカス、ハリスンの12弦アコースティック・ギター、スターのタンバリンがオーバー・ダビングされた[8]。本作のレコーディングでは、外部ミュージシャンとしてジョン・スコットも参加しており、スコットはアルトフルートとテナーフルートのソロを演奏し、本作はこれで完成となった[8]。ジョージ・マーティンのプロダクション・ノートによると、フルート・ソロのオーバー・ダビングは、2月20日に行なわれたとのこと[8]。
2月20日にモノラル・ミックス、23日にステレオ・ミックスが作成され、それぞれオリジナル・アルバム『ヘルプ!』に収録された[8]。なお、モノラル・ミックスではレノンのボーカルにわずかながらエコーがかかっており、1987年のCD化に際してマーティンによってリミックスされたステレオ・ミックスではさらにエコーがかけられている[8]。
1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』には、テイク1、テイク2、そしてテイク5を編集したものが収録された[8]。このバージョンには、テイク1でのスタートミスやマッカートニーがグラスを割る音[8]、「Paul's broken a glass, broken a glass, Paul's broken a glass, a glass, a glass, he's broke today.」というレノンのチャント[9]も含まれている。
クレジット
[編集]※出典[8]
- ジョン・レノン - リード・ボーカル、12弦アコースティック・ギター
- ポール・マッカートニー - ベース、マラカス
- ジョージ・ハリスン - スパニッシュ・ギター、12弦アコースティック・ギター
- リンゴ・スター - ブラシで叩いたドラム、タンバリン
- ジョン・スコット - アルトフルート、テナーフルート
カバー・バージョン
[編集]- ザ・ビーチ・ボーイズ - 1965年に発売されたアルバム『ビーチ・ボーイズ・パーティ』に収録[10]。
- ザ・シルキー - 1965年にシングル盤として発売。Billboard Hot 100で最高位第10位[11]、全英シングルチャートで最高位28位[12]を獲得。
- ジャン&ディーン - 1966年に発売されたアルバム『Filet of Soul』に収録[13]。
- エルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズ - 1994年に発売されたシングル盤『You Tripped At Every Step』のB面に収録[14]。
- オアシス - 1995年に発売されたシングル『サム・マイト・セイ』の日本盤に収録。邦題は「悲しみをぶっとばせ」となっている[15]。
- つんく♂ - 2000年に発売されたNHK-BSでの企画によるビートルズのカバー・アルバム『A HARD DAY'S NIGHT つんくが完コピーやっちゃったヤァ!ヤァ!ヤァ! Vol.1』に収録[16]。
- タケカワユキヒデ - 2007年に発売された『CHRONICLE 1&2+2』に収録[17]。
- 西慎嗣 - 2008年に発売された『SHINJI BACK TO THE ROOTS』に収録[18]。
- 高橋幸宏 - 2009年に発売されたアルバム『Page By Page』に収録[19]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b Halpin 2017, p. 94.
- ^ 『ジョン・レノンPLAYBOYインタビュー』集英社、1981年、189頁。ASIN B000J80BKM。
- ^ Sheff 1981, p. 165.
- ^ Thomas Brothers 2018, p. 242.
- ^ Everett 2001, pp. 287–288.
- ^ Stevens 2002, pp. 112–120.
- ^ Lewisohn 1988, p. 55.
- ^ a b c d e f g h i j Winn 2008, p. 299.
- ^ Sounes 2010, p. 76.
- ^ Unterberger, Richie. “Beach Boys' Party! - The Beach Boys | Songs, Reviews, Credits”. AllMusic. All Media Group. 2021年5月8日閲覧。
- ^ “The Hot 100 Chart”. Billboard (1965年11月27日). 2021年5月8日閲覧。
- ^ “Official Singles Chart Top 50”. Official Charts Company (1965年10月21日). 2021年5月8日閲覧。
- ^ Eder, Bruce. Filet of Soul - Jan & Dean | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年5月8日閲覧。
- ^ You Tripped at Every Step - Elvis Costello, Elvis Costello & the Attractions | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年5月8日閲覧。
- ^ “オアシス / サム・マイト・セイ”. CDJournal. 株式会社シーディージャーナル. 2021年5月8日閲覧。
- ^ “RELEASE / リリース” (日本語). UP-FRONT WORKS. UP-FRONT WORKS Co.,Ltd.. 2021年12月8日閲覧。
- ^ “CHRONICLE 1&2/+2 | タケカワユキヒデ”. ORICON NEWS. オリコン. 2021年5月8日閲覧。
- ^ “西 慎嗣”. ビクターエンタテインメント. 2021年5月8日閲覧。
- ^ “Page By Page[CD] - 高橋幸宏”. UNIVERSAL MUSIC JAPAN. 2021年5月8日閲覧。
参考文献
[編集]- Everett, Walter (2001). The Beatles as Musicians: The Quarry Men Through Rubber Soul. Oxford University Press. ISBN 0-1951-4105-9
- Halpin, Brooke (2017). Experiencing the Beatles: A Listener's Companion. Rowman & Littlefield Publishers. ISBN 1-4422-7144-2
- Lewisohn, Mark (1988). The Beatles: Recording Sessions. Harmony Books. ISBN 0-5175-8182-5
- Sheff, David (1981). The Playboy Interviews with John Lennon and Yoko Ono. Playboy Press. ISBN 0-8722-3705-2
- Sounes, Howard (2010). Fab: An Intimate Life of Paul McCartney. Hachette Books. ISBN 0-3068-1938-4
- Stevens, John (October 2002). The Songs of John Lennon: The Beatles Years. Berklee Press Publications. ISBN 978-0634017957
- Thomas Brothers (2018). Help!: The Beatles, Duke Ellington, and the Magic of Collaboration. W. W. Norton. ISBN 0-3932-4624-8
- Winn, John C. (2008) [2003]. Way Beyond Compare: The Beatles' Recorded Legacy, Volume One, 1957-1965. Crown. ISBN 0-3074-5238-7
外部リンク
[編集]- You've Got to Hide Your Love Away - The Beatles