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「悲しみはぶっとばせ」の版間の差分

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| Name = 悲しみはぶっとばせ
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| English_title = You've Got To Hide Your Love Away
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| Artist = [[ビートルズ]]
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| Released = [[1965年]][[8月6日]]
| Released = 1965年8月6日
| Recorded = {{Plainlist|
| track_no = 3
* 1965年2月18日
| Recorded = [[アビー・ロード・スタジオ]]<br />[[1965年]][[2月18日]]
| Genre = [[フォクソング|フォーク]]
* [[EMIレコディング・スタジオ]]
}}
| Length = 2分8秒 <small>(stereo version)</small><br />2分11秒 <small>(monaural version)</small><br />2分44秒 <small>("The Beatles Anthology 2" version)</small>
| Genre = [[フォークロック]]{{Sfn|Halpin|2017|p=94}}
| Writer = [[レノン=マッカートニー]]
| Length = 2分11秒
| Label = [[パーロフォン]]
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| Writer = [[レノン=マッカートニー]]
| Misc = {{Extra track listing
| Composer = レノン=マッカートニー
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| Producer = [[ジョージ・マーティン]]
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# 「[[ザ・ナイト・ビフォア]]」
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# 「'''悲しみはぶっとばせ'''」
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# 「[[アナザー・ガール]]」
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}}
# 「[[アクト・ナチュラリー]]」
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# 「[[イッツ・オンリー・ラヴ]]」
{{After float}}
# 「[[ユー・ライク・ミー・トゥ・マッチ]]」
「'''悲しみはぶっとばせ'''」(かなしみはぶっとばせ、原題 : {{Lang|en|''You've Got to Hide Your Love Away''}})は、[[ビートルズ]]の楽曲である。1965年8月6日に発売された5作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『[[ヘルプ! (ビートルズのアルバム)|ヘルプ!]]』のA面3曲目に収録された。[[レノン=マッカートニー]]名義となっているが、[[ジョン・レノン]]によって書かれた楽曲で、[[ボーカル|リード・ボーカル]]もレノンが務めた{{Sfn|Halpin|2017|p=94}}。レコーディングにはフルート奏者として[[ジョン・スコット (作曲家)|ジョン・スコット]]が参加している。
# 「[[テル・ミー・ホワット・ユー・シー]]」
# 「[[夢の人]]」
# 「[[イエスタデイ]]」
# 「[[ディジー・ミス・リジー]]」}}}}


== 背景 ==
「'''悲しみはぶっとばせ''' 」 ({{Lang-en|''You've Got To Hide Your Love Away''}})は[[イギリス]]の[[ロック (音楽)|ロック]][[バンド (音楽)|バンド]]、[[ビートルズ]]の楽曲。[[1965年]][[8月6日]]に発売された5枚目の[[ビートルズの作品#英国盤公式オリジナル・アルバム|イギリス盤公式オリジナル・アルバム]]『[[ヘルプ! (ビートルズのアルバム)|ヘルプ!]]』のA面3曲目に収録されている。名義は[[レノン=マッカートニー]]だが[[ジョン・レノン]]が単独で作っている。
本作について、レノンは「これはぼくの-[[ボブ・ディラン|ディラン]]時代-の曲。ぼくはカメレオンだから、その時に流行っているものにならなんでも染まってしまう。[[エルヴィス・プレスリー|エルビス]]にできることなら、ぼくにだってできる、[[エヴァリー・ブラザーズ]]にできれば、ぼくと[[ポール・マッカートニー|ポール]]にもできる。ディランだって同じことさ」と語っている<ref>{{Cite book |和書 |title=ジョン・レノンPLAYBOYインタビュー |publisher=[[集英社]] |year=1981 |asin=B000J80BKM |page=189 }}</ref>{{Sfn|Sheff|1981|p=165}}。本作は、「[[アイム・ア・ルーザー]]」などのレノン作の楽曲にも見られる自省的な楽曲となっている{{Sfn|Thomas Brothers|2018|p=242}}。レノンは、映画『[[ヘルプ!4人はアイドル]]』のためにもう1曲欲しいと考え、自宅で本作を書いた{{Sfn|Everett|2001|pp=287-288}}。


本作は、ディランの楽曲を思わせる複音の[[アコースティック・ギター]]による2拍子の音型、アコースティックを主とした伴奏など、[[フォークソング]]の[[有節歌曲形式]]に似ている。演奏ではブラシで叩いた[[スネアドラム]]、[[タンバリン]]、[[マラカス]]などの[[打楽器|パーカッション]]のほか、ディランの楽曲の特徴となる[[ハーモニカ]]の代替となる[[フルート]]が含まれている{{Sfn|Stevens|2002|pp=112-120}}。
== 解説 ==
[[ボブ・ディラン]]に影響された曲のひとつでもある。[[ボーカル|リード・ヴォーカル]]はジョン。[[1980年]]、ジョン・レノンは「これはぼくの-[[ボブ・ディラン|ディラン]]時代-の曲。ぼくは[[カメレオン]]だから、その時に流行っているものにならなんでも染まってしまう。[[エルヴィス・プレスリー|エルビス]]にできることなら、ぼくにだってできる、[[エヴァリー・ブラザース|エヴァリー・ブラザーズ]]にできれば、ぼくと[[ポール・マッカートニー|ポール]]にもできる。ディランだって同じ事さ。」と語っている<ref>『PLAYBOYインタビュー ジョン・レノン』、[[1981年]] [[集英社]](189頁)</ref>。


== レコーディング・リリース ==
1965年公開の映画『[[ヘルプ!4人はアイドル]]』では、ジョンが[[アコースティック・ギター]]を抱えながら歌うシーンにこの曲が使われているが、この曲で使用していたギターはドイツ製のフラマス・フーテナニー[[12弦ギター]]で、ジョンはビートルズの中で唯一この[[ギター]]を所有していた。ジョンの使用モデルは弦の一部が切れていたものだが、ジョンが気に入らない音だったため、意図的に切ったというのが真相である。
「悲しみはぶっとばせ」のレコーディングは、1965年2月18日に[[EMIレコーディング・スタジオ]]のスタジオ2で行なわれた{{Sfn|Lewisohn|1988|p=55}}{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。バッキング・トラックは、レノンが[[12弦ギター|12弦]][[アコースティック・ギター]]、マッカートニーが[[エレクトリックベース|ベース]]、[[ジョージ・ハリスン]]が[[クラシック・ギター|スパニッシュ・ギター]]、[[リンゴ・スター]]が[[ドラムセット|ドラム]]([[ブラシ]]を使用)という編成で録音され、トラック2にはレノンのガイド・ボーカルが収録された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。


テイク9がベストテイクと判断され、レノンのリード・ボーカルが録り直された後、マッカートニーの[[マラカス]]、ハリスンの12弦アコースティック・ギター、スターの[[タンバリン]]が[[オーバー・ダビング]]された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。本作のレコーディングでは、外部ミュージシャンとして[[ジョン・スコット (作曲家)|ジョン・スコット]]も参加しており、スコットは[[アルトフルート]]と[[フルート|テナーフルート]]のソロを演奏し、本作はこれで完成となった{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。[[ジョージ・マーティン]]のプロダクション・ノートによると、フルート・ソロのオーバー・ダビングは、2月20日に行なわれたとのこと{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。
曲のエンディングに奏される[[フルート]]は外部のミュージシャン、ジョニー・スコットによるものである。ビートルズが外部のミュージシャンを入れて行ったレコーディングは、[[1962年]][[9月11日]]にセッション・ドラマーのアンディ・ホワイトを雇った「[[ラヴ・ミー・ドゥ]]」、「[[P.S.アイ・ラヴ・ユー]]」、「[[プリーズ・プリーズ・ミー (曲)|プリーズ・プリーズ・ミー]]」の3曲以来のこととなる<ref group="注釈">ただし、アンディ・ホワイトの参加はプロデューサーのジョージ・マーティンの判断によるものでビートルズによる自発的なものではない。</ref><ref group="注釈">アルバム・ジャケットにはジョニー・スコットの名前は一切クレジットされてない。</ref>。『ヘルプ!』を発表して以降、ビートルズは積極的に外部からミュージシャンを受け入れて録音していくようになる。


2月20日にモノラル・ミックス、23日にステレオ・ミックスが作成され、それぞれオリジナル・アルバム『ヘルプ!』に収録された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。なお、モノラル・ミックスではレノンのボーカルにわずかながらエコーがかかっており、1987年のCD化に際してマーティンによってリミックスされたステレオ・ミックスではさらにエコーがかけられている{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。
邦題を付けた高嶋弘之は「悲しみをぶっとばせ」ではなく「悲しみはぶっとばせ」としている点が重要と述べている。


1996年に発売された『[[ザ・ビートルズ・アンソロジー2]]』には、テイク1、テイク2、そしてテイク5を編集したものが収録された{{Sfn|Winn|2008|p=299}}。このバージョンには、テイク1でのスタートミスやマッカートニーがグラスを割る音{{Sfn|Winn|2008|p=299}}、「{{Lang|en|Paul's broken a glass, broken a glass, Paul's broken a glass, a glass, a glass, he's broke today.}}」というレノンの[[チャント]]{{Sfn|Sounes|2010|p=76}}も含まれている。
== レコーディング ==
この曲のレコーディングは、[[1965年]][[2月18日]]に行われた。最初にベーシックトラックが録音され、続いて[[ジョージ・ハリスン]]の[[ギター]]と追加の[[パーカッション]]、[[ジョン・スコット]]の[[フルート]]が録音された。


== クレジット ==
ジョン・スコットは、ジョンのボーカル・トラックの空いた部分にテナー・フルートを、4トラック・レコーダーの空きトラックにオクターブ高いアルト・フルートを録音した<ref name="spitz">{{cite book| last=Spitz| first=Bob| year=2005| authorlink=:en:Bob Spitz| title=The Beatles: The Biography| publisher=[[:en:Little, Brown|Little, Brown]]| location=Boston| isbn=0-316-80352-9| ref=harv}}</ref>。
※出典{{Sfn|Winn|2008|p=299}}

* [[ジョン・レノン]] - [[ボーカル|リード・ボーカル]]、[[12弦ギター|12弦]][[アコースティック・ギター]]
== その他のバージョン ==
* [[ポール・マッカートニー]] - [[エレクトリックベース|ベース]]、[[マラカス]]
[[1996年]]に発売された『[[ザ・ビートルズ・アンソロジー2]]』に、この曲の最初の2テイク(どちらも失敗テイク)と第5テイクをミックスした音源が収録された。この曲でリンゴは、ワイヤーブラシを用いて[[ドラムセット|ドラム]]を演奏している。また、ポールは曲の途中でグラスを割っており、それを受けてジョンはからかうように「Paul's broken a glass, broken a glass. Paul's broken a glass. A glass, a glass he's broke today(ポールがグラスを割っちゃった)」と歌いだす。
* [[ジョージ・ハリスン]] - [[クラシック・ギター|スパニッシュ・ギター]]、12弦アコースティック・ギター

* [[リンゴ・スター]] - [[ブラシ]]で叩いた[[ドラムセット|ドラム]]、[[タンバリン]]
== パーソネル ==
* [[ジョン・レノン]] - [[ボーカル]]([[ダブルトラッキング|ダブルトラック]]、[[12弦ギター|12弦]][[アコースィック・ギター]]
* [[ジョン・スコット (作曲家)|ジョ・スコット]] - [[ルトト]]、[[フル|テフルート]]
* [[ポール・マッカートニー]] - [[エレクトリックベース|ベース]]
* [[ジョージ・ハリスン]] - [[クラシックギター]]
* [[リンゴ・スター]] - [[スネアドラム]](+ワイヤーブラシ)、[[タンブリン]]、[[マラカス]]
* [[ジョン・スコット]] - [[フルート|テナー & アルト・フルート]]


== カバー・バージョン ==
== カバー・バージョン ==
* [[ザ・ビーチ・ボーイズ]] - 1965年アルバム『[[ビーチ・ボーイズ・パーティ]]』
* [[ザ・ビーチ・ボーイズ]] - 1965年に発売されたアルバム『[[ビーチ・ボーイズ・パーティ]]』に収録<ref>{{Cite web |first=Richie |last=Unterberger |authorlink=:en:Richie Unterberger |title=Beach Boys' Party! - The Beach Boys {{!}} Songs, Reviews, Credits |url=https://www.allmusic.com/album/beach-boys-party%21-mw0000312860 |website=[[オールミュージック|AllMusic]] |publisher=All Media Group |accessdate=2021-05-08 }}</ref>。
* [[ザ・シルキー]] - 1965年にシングル盤として発売。[[Billboard Hot 100]]で最高位第10位<ref>{{Cite web |title=The Hot 100 Chart |url=https://www.billboard.com/charts/hot-100/1965-11-27 |publisher=[[ビルボード|Billboard]] |date=1965-11-27 |accessdate=2021-05-08 }}</ref>、[[全英シングルチャート]]で最高位28位<ref>{{Cite web |title=Official Singles Chart Top 50 |url=https://www.officialcharts.com/charts/singles-chart/19651021/7501/ |publisher=[[全英シングルチャート|Official Charts Company]] |date=1965-10-21 |accessdate=2021-05-08 }}</ref>を獲得。
* [[ザ・シルキー]] - 1965年のシングル。[[ビルボード]]誌最高位第10位、全英最高位28位を記録。
* [[ジャン&ディーン]] - 1966年に発売されたアルバム『Filet of Soul』に収録<ref>{{AllMusic |first=Bruce |last=Eder |title=Filet of Soul - Jan & Dean {{!}} Songs, Reviews, Credits |class=album |id=filet-of-soul-mw0001880158 |accessdate=2021-05-08 }}</ref>。
* [[バリー・マクガイア]] - 1966年のアルバム『This Precious Time』に収録。
* [[エルヴィス・コステロ]]&ジ・アトラクションズ - 1994年に発売されたシングル盤『You Tripped At Every Step』のB面に収録<ref>{{AllMusic |title=You Tripped at Every Step - Elvis Costello, Elvis Costello & the Attractions {{!}} Songs, Reviews, Credits |class=album |id=you-tripped-at-every-step-mw0001882729 |accessdate=2021-05-08 }}</ref>。
* [[ジャン&ディーン]] - 1966年のアルバム『Filet of Soul』に収録。
* [[オアシス (バンド)|オアシス]] - 1995年に発売されたシングル『[[サム・マイト・セイ]]』の日本盤に収録。邦題は「悲しみ'''を'''ぶっとばせ」となっている<ref>{{Cite web|和書|title=オアシス / サム・マイト・セイ |url=https://artist.cdjournal.com/d/-/1195090093 |website=CDJournal |publisher=株式会社シーディージャーナル
* [[エルヴィス・コステロ]]&ジ・アトラクションズ - 1994年のシングル「You Tripped At Every Step」のB面<ref>[https://www.discogs.com/ja/Elvis-Costello-The-Attractions-You-Tripped-At-Every-Step/release/3864202 Elvis Costello & The Attractions - You Tripped At Every Step (Vinyl) at Discogs]</ref>。
|accessdate=2021-05-08 }}</ref>。
* [[オアシス (バンド)|オアシス]] - 1995年のシングル「[[サム・マイト・セイ]]」の日本盤に収録(こちらでは、タイトルが『悲しみ'''を'''ぶっとばせ』になっている)。
* [[つんく♂]] - 2000年に発売された[[NHK-BS]]での企画によるビートルズのカバー・アルバム『A HARD DAY'S NIGHT つんくが完コピーやっちゃったヤァ!ヤァ!ヤァ! Vol.1』に収録<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.up-front-works.jp/release/detail/EPCE-5083 |title=RELEASE / リリース |work=[[アップフロントワークス|UP-FRONT WORKS]] |publisher=UP-FRONT WORKS Co.,Ltd. |language=ja-p |date= |accessdate=2021-12-08}}</ref>。
* [[エディ・ヴェダー]]([[パール・ジャム]]) - 映画『[[アイ・アム・サム (サウンドトラック)|アイ・アム・サム]]』の[[サウンドトラック]]に収録。
* [[タケカワユキヒデ]] - 『[[CHRONICLE (タケカワユキヒデのアルバム)|CHRONICLE 1&2+2]]』に収録。
* [[タケカワユキヒデ]] - 2007年に発売された『[[CHRONICLE (タケカワユキヒデのアルバム)|CHRONICLE 1&2+2]]』に収録<ref>{{Cite web|和書|title=CHRONICLE 1&2/+2 {{!}} タケカワユキヒデ |url=https://www.oricon.co.jp/prof/100391/products/719743/2/ |website=ORICON NEWS |publisher=[[オリコン]] |accessdate=2021-05-08 }}</ref>
* [[西慎嗣]] - 2008年に発売された『[[SHINJI BACK TO THE ROOTS]]』に収録<ref>{{Cite web|和書|title=西 慎嗣 | SHINJI BACK TO THE ROOTS |url=https://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A021868/VICL-62979.html |publisher=[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント|ビクターエンタテインメント]] |accessdate=2021-05-08 }}</ref>。
* [[西慎嗣]] - 『[[SHINJI BACK TO THE ROOTS]]』に収録。
* [[高橋幸宏]] - 2009年アルバム『[[Page By Page]]』に収録。
* [[高橋幸宏]] - 2009年に発売されたアルバム『[[Page By Page]]』に収録<ref>{{Cite web|和書|title=Page By Page<nowiki>[CD]</nowiki> - 高橋幸宏 |url=https://www.universal-music.co.jp/takahashi-yukihiro/products/toct-26798/ |publisher=[[ユニバーサルミュージック (日本)|UNIVERSAL MUSIC JAPAN]] |accessdate=2021-05-08 }}</ref>

== 収録盤 ==
* 『[[ヘルプ! (ビートルズのアルバム)|ヘルプ!]]』
* 『[[ヘルプ! (ビートルズのアルバム)#米国キャピトル編集盤 『ヘルプ(四人はアイドル)』|ヘルプ(四人はアイドル)]]』
* 『[[ザ・ビートルズ1962年〜1966年]]』
* 『[[ラヴ・ソングス (ビートルズのアルバム)|ラヴ・ソングス]]』
* 『[[ビートルズ バラード・ベスト20]]』
* 『[[リヴァプールより愛を込めて ザ・ビートルズ・ボックス]]』
* 『[[リール・ミュージック]]』
* 『[[ザ・ビートルズ・アンソロジー2]]』 - 第5テイクを収録。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{脚注ヘルプ}}
=== 出典 ===
{{Reflist|35em}}


=== 注釈 ===
== 参考文献 ==
* {{Cite book |first=Walter |last=Everett |authorlink=:en:Walter Everett (musicologist) |title=The Beatles as Musicians: The Quarry Men Through Rubber Soul |publisher=Oxford University Press |year=2001 |isbn=0-1951-4105-9 |ref=harv }}
<references group="注釈" />
* {{Cite book |first=Brooke |last=Halpin |title=Experiencing the Beatles: A Listener's Companion |publisher=Rowman & Littlefield Publishers |year=2017 |isbn=1-4422-7144-2 |ref=harv }}
* {{Cite book |first=Mark |last=Lewisohn |authorlink=:en:Mark Lewisohn |title=The Beatles: Recording Sessions |publisher=Harmony Books |year=1988 |isbn=0-5175-8182-5 |ref=harv }}
* {{Cite book |first=David |last=Sheff |authorlink=デヴィッド・シェフ |title=The Playboy Interviews with John Lennon and Yoko Ono |publisher=Playboy Press |year=1981 |isbn=0-8722-3705-2 |ref=harv }}
* {{Cite book |first=Howard |last=Sounes |title=Fab: An Intimate Life of Paul McCartney |publisher=Hachette Books |year=2010 |isbn=0-3068-1938-4 |ref=harv }}
* {{Cite book |first= John |last=Stevens |title=The Songs of John Lennon: The Beatles Years |url=https://books.google.com/books?id=tk7Wrqsir6gC&pg=PA113 |publisher=Berklee Press Publications |date=October 2002 |isbn=978-0634017957 |ref=harv }}
* {{Cite book |author=Thomas Brothers |title=Help!: The Beatles, Duke Ellington, and the Magic of Collaboration |publisher=W. W. Norton |year=2018 |isbn=0-3932-4624-8 |ref=harv }}
* {{Cite book |first=John C. |last=Winn |title=Way Beyond Compare: The Beatles' Recorded Legacy, Volume One, 1957-1965 |publisher=Crown |year=2008 |origyear=2003 |isbn=0-3074-5238-7 |ref=harv }}


=== 出典 ===
== 外部リンク ==
* {{URL|1=https://www.thebeatles.com/youve-got-hide-your-love-away|2=You've Got to Hide Your Love Away}} - The Beatles
<references />


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ビートルズ > 曲名リスト > 悲しみはぶっとばせ
悲しみはぶっとばせ
ビートルズ楽曲
収録アルバムヘルプ!
英語名You've Got to Hide Your Love Away
リリース1965年8月6日
録音
ジャンルフォークロック[1]
時間2分11秒
レーベルパーロフォン
作詞者レノン=マッカートニー
作曲者レノン=マッカートニー
プロデュースジョージ・マーティン
ヘルプ! 収録曲
ザ・ナイト・ビフォア
(A-2)
悲しみはぶっとばせ
(A-3)
アイ・ニード・ユー
(A-4)

悲しみはぶっとばせ」(かなしみはぶっとばせ、原題 : You've Got to Hide Your Love Away)は、ビートルズの楽曲である。1965年8月6日に発売された5作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『ヘルプ!』のA面3曲目に収録された。レノン=マッカートニー名義となっているが、ジョン・レノンによって書かれた楽曲で、リード・ボーカルもレノンが務めた[1]。レコーディングにはフルート奏者としてジョン・スコットが参加している。

背景

[編集]

本作について、レノンは「これはぼくの-ディラン時代-の曲。ぼくはカメレオンだから、その時に流行っているものにならなんでも染まってしまう。エルビスにできることなら、ぼくにだってできる、エヴァリー・ブラザーズにできれば、ぼくとポールにもできる。ディランだって同じことさ」と語っている[2][3]。本作は、「アイム・ア・ルーザー」などのレノン作の楽曲にも見られる自省的な楽曲となっている[4]。レノンは、映画『ヘルプ!4人はアイドル』のためにもう1曲欲しいと考え、自宅で本作を書いた[5]

本作は、ディランの楽曲を思わせる複音のアコースティック・ギターによる2拍子の音型、アコースティックを主とした伴奏など、フォークソング有節歌曲形式に似ている。演奏ではブラシで叩いたスネアドラムタンバリンマラカスなどのパーカッションのほか、ディランの楽曲の特徴となるハーモニカの代替となるフルートが含まれている[6]

レコーディング・リリース

[編集]

「悲しみはぶっとばせ」のレコーディングは、1965年2月18日にEMIレコーディング・スタジオのスタジオ2で行なわれた[7][8]。バッキング・トラックは、レノンが12弦アコースティック・ギター、マッカートニーがベースジョージ・ハリスンスパニッシュ・ギターリンゴ・スタードラムブラシを使用)という編成で録音され、トラック2にはレノンのガイド・ボーカルが収録された[8]

テイク9がベストテイクと判断され、レノンのリード・ボーカルが録り直された後、マッカートニーのマラカス、ハリスンの12弦アコースティック・ギター、スターのタンバリンオーバー・ダビングされた[8]。本作のレコーディングでは、外部ミュージシャンとしてジョン・スコットも参加しており、スコットはアルトフルートテナーフルートのソロを演奏し、本作はこれで完成となった[8]ジョージ・マーティンのプロダクション・ノートによると、フルート・ソロのオーバー・ダビングは、2月20日に行なわれたとのこと[8]

2月20日にモノラル・ミックス、23日にステレオ・ミックスが作成され、それぞれオリジナル・アルバム『ヘルプ!』に収録された[8]。なお、モノラル・ミックスではレノンのボーカルにわずかながらエコーがかかっており、1987年のCD化に際してマーティンによってリミックスされたステレオ・ミックスではさらにエコーがかけられている[8]

1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』には、テイク1、テイク2、そしてテイク5を編集したものが収録された[8]。このバージョンには、テイク1でのスタートミスやマッカートニーがグラスを割る音[8]、「Paul's broken a glass, broken a glass, Paul's broken a glass, a glass, a glass, he's broke today.」というレノンのチャント[9]も含まれている。

クレジット

[編集]

※出典[8]

カバー・バージョン

[編集]

脚注

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b Halpin 2017, p. 94.
  2. ^ 『ジョン・レノンPLAYBOYインタビュー』集英社、1981年、189頁。ASIN B000J80BKM 
  3. ^ Sheff 1981, p. 165.
  4. ^ Thomas Brothers 2018, p. 242.
  5. ^ Everett 2001, pp. 287–288.
  6. ^ Stevens 2002, pp. 112–120.
  7. ^ Lewisohn 1988, p. 55.
  8. ^ a b c d e f g h i j Winn 2008, p. 299.
  9. ^ Sounes 2010, p. 76.
  10. ^ Unterberger, Richie. “Beach Boys' Party! - The Beach Boys | Songs, Reviews, Credits”. AllMusic. All Media Group. 2021年5月8日閲覧。
  11. ^ The Hot 100 Chart”. Billboard (1965年11月27日). 2021年5月8日閲覧。
  12. ^ Official Singles Chart Top 50”. Official Charts Company (1965年10月21日). 2021年5月8日閲覧。
  13. ^ Eder, Bruce. Filet of Soul - Jan & Dean | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年5月8日閲覧。
  14. ^ You Tripped at Every Step - Elvis Costello, Elvis Costello & the Attractions | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021年5月8日閲覧。
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  17. ^ CHRONICLE 1&2/+2 | タケカワユキヒデ”. ORICON NEWS. オリコン. 2021年5月8日閲覧。
  18. ^ 西 慎嗣”. ビクターエンタテインメント. 2021年5月8日閲覧。
  19. ^ Page By Page[CD] - 高橋幸宏”. UNIVERSAL MUSIC JAPAN. 2021年5月8日閲覧。

参考文献

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  • Sheff, David (1981). The Playboy Interviews with John Lennon and Yoko Ono. Playboy Press. ISBN 0-8722-3705-2 
  • Sounes, Howard (2010). Fab: An Intimate Life of Paul McCartney. Hachette Books. ISBN 0-3068-1938-4 
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  • Winn, John C. (2008) [2003]. Way Beyond Compare: The Beatles' Recorded Legacy, Volume One, 1957-1965. Crown. ISBN 0-3074-5238-7 

外部リンク

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