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「ゼネラル・エレクトリック LM2500」の版間の差分

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'''ゼネラル・エレクトリック LM2500'''(General Electric LM2500)は、主に船舶の推進エンジンや発電等の多様な産業用として使用される[[GE・アビエーション|ゼネラル・エレクトリック]]社の[[ターボシャフトエンジン|ターボシャフト]]・[[ガスタービンエンジン]]である。
'''ゼネラル・エレクトリック LM2500'''(General Electric LM2500)は、主に船舶の推進エンジンや発電等の多様な産業用として使用される[[GE・アビエーション|ゼネラル・エレクトリック]]社の[[ターボシャフトエンジン|ターボシャフト]]・[[ガスタービンエンジン]]である。
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船舶用ガスタービンエンジンの中でも最も販売数の多いものであり、元々は航空機用の[[ゼネラル・エレクトリック CF6]]-6 [[ターボファンエンジン]]から船舶用へ再設計された派生品である。
船舶用ガスタービンエンジンの中でも最も販売数の多いものであり、元々は航空機用の[[ゼネラル・エレクトリック CF6]]-6 [[ターボファンエンジン]]から船舶用へ再設計された派生品である。


最新版のLM2500では33,600軸[[馬力]](25.1M[[ワット|W]])が取り出せ、ISO条件下(ISO 3977)では37%の[[熱効率]]が得られる。本機は[[アメリカ海軍]]の[[軍艦]]や、[[水中翼船]]、[[ホバークラフト]]、高速[[フェリー]]やその他の国の軍艦などのさまざまな用途・国籍において使用されている。
最新版のLM2500では33,600軸[[馬力]](25.1 M[[ワット|W]])が取り出せ、[[国際標準化機構|ISO]]条件下([[ISO 3977]])では37%の[[熱効率]]が得られる。本機は[[アメリカ海軍]]の[[軍艦]]や、[[水中翼船]]、[[ホバークラフト]]、高速[[フェリー]]やその他の国の軍艦などのさまざまな用途・国籍において使用されている。


== 実績 ==
== 実績 ==
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LM2500は、[[アメリカ海軍]]において[[スプルーアンス級駆逐艦]]とそれに関連して1970年から建造された[[キッド級ミサイル駆逐艦]]に初めて使用された。この形態で21,500軸馬力(16,000 kW)に向上された。
LM2500は、[[アメリカ海軍]]において[[スプルーアンス級駆逐艦]]とそれに関連して1970年から建造された[[キッド級ミサイル駆逐艦]]に初めて使用された。この形態で21,500軸馬力(16,000 kW)に向上された。


同じ形態で、続いて1980年代に[[オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート]]と[[タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦]]で使用された。また[[中華人民共和国]]の[[旅滬型駆逐艦]]の1番艦に使用され2番艦にも使用する予定だったが、[[六四天安門事件|天安門事件]]の影響で西側諸国との関係が悪化したため2番艦の使用は見送られた。
同じ形態で、続いて1980年代に[[オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート]]と[[タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦]]で使用された。


LM2500は、1980年代に計画され1990年代初頭には就役していた[[アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦]]と[[サプライ級高速戦闘支援艦]]で26,500軸馬力(19,800kW)へ向上された。
LM2500は、1980年代に計画され1990年代初頭には就役していた[[アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦]]と[[サプライ級高速戦闘支援艦]]で26,500軸馬力(19,800kW)へ向上された。
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2010年以降の最新世代では28,000shp以上と向上されている。
2010年以降の最新世代では28,000shp以上と向上されている。


== 搭載艦 ==
== 搭載艦 ==
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* [[シヴァリク級フリゲート]]
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* [[ホバート級駆逐艦]]
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* [[サンタ・マリア級フリゲート]]
* 軽空母「[[プリンシペ・デ・アストゥリアス (空母)|プリンシペ・デ・アストゥリアス]]」
* 軽空母「[[プリンシペ・デ・アストゥリアス (空母)|プリンシペ・デ・アストゥリアス]]」
* [[アルバロ・デ・バサン級フリゲート]]
* [[アルバロ・デ・バサン級フリゲート]]
* [[強襲揚陸艦]]「[[フアン・カルロス1世 (揚陸艦)|フアン・カルロス1世]]」
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* [[ボニフ級フリゲート]]

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* [[蔚山級フリゲート]]
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* [[ナレースワン級フリゲート]]
* [[ナレースワン級フリゲート]]
* 軽空母「[[チャクリ・ナルエベト (空母)|チャクリ・ナルエベト]]」
* 軽空母「[[チャクリ・ナルエベト (空母)|チャクリ・ナルエベト]]」
* [[ミポン・アドゥヤデート級フリゲート]]
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* [[旅滬型駆逐艦]]「哈爾浜」
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* [[G級フリゲート]]
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* [[アダ級コルベット]]


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* [[イニャウマ級コルベット]]


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:{{navy|FRA}}
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:* [[アキテーヌ級駆逐艦]]
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:* [[カルロ・ベルガミーニ級フリゲート (2代)]]
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::* [[コンステレーション級ミサイルフリゲート]]
}}
}}

=== 民間船舶 ===
{{flagicon|GBR}} [[キュナード・ライン]]
* [[クルーズ客船]]「[[クイーン・メリー2]]」

{{flagicon|GBR}} [[P&O]]/{{flagicon|USA}}[[プリンセス・クルーズ]]
* クルーズ客船「[[ダイヤモンド・プリンセス (客船)|ダイヤモンド・プリンセス]]」

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== 参照 ==
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* [http://www.fas.org/man/dod-101/sys/ship/eng/lm2500.htm FAS information page on US Navy LM2500 usage]{{en icon}}
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* [http://www.ge.ecomagination.com/site/jp/products/lmma.html GEのLM2500+の日本語サイト]
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* [http://www.ihi.co.jp/powersystems/motor/lm2500.html IHIのLM2500の日本語サイト]
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[[Category:船舶用ガスタービンエンジン]]
[[Category:ゼネラル・エレクトリックの船舶用エンジン|LM2500]]

2024年9月4日 (水) 12:44時点における最新版

GE LM2500
主要諸元表
種類 舶用ガスタービンエンジン
全長 6.52メートル (21.4 ft)
全高 2.04メートル (6.7 ft)
重量 10,300ポンド (4,700 kg)
出力 33,600 軸馬力(25.1メガワット
燃料消費率 0.373 ポンド/軸馬力-時間
(226.9 g/kW-hr)
排気温度 566 ℃
排気量 152.9ポンド (69.4 kg/s)
熱効率 37 %
熱消費率 6,863 BTU/shp-hr
値はISO条件値。LM2500 DataSheetおよび、
Building on a Marine Power Legacyによる。

ゼネラル・エレクトリック LM2500(General Electric LM2500)は、主に船舶の推進エンジンや発電等の多様な産業用として使用されるゼネラル・エレクトリック社のターボシャフトガスタービンエンジンである。

船舶用ガスタービンエンジンの中でも最も販売数の多いものであり、元々は航空機用のゼネラル・エレクトリック CF6-6 ターボファンエンジンから船舶用へ再設計された派生品である。

最新版のLM2500では33,600軸馬力(25.1 MW)が取り出せ、ISO条件下(ISO 3977)では37%の熱効率が得られる。本機はアメリカ海軍軍艦や、水中翼船ホバークラフト、高速フェリーやその他の国の軍艦などのさまざまな用途・国籍において使用されている。

実績

[編集]

LM2500/LM2500+はCODAG又はCODOG推進システムのタービン部分、またはCOGAGシステムの2台1組の動力機関としてこのクラスでは最も標準的なものとなっている。

2004年には、29ヶ国以上の世界中の海軍で1,000台以上のLM2500ガスタービンが使用されていた。[1]

日本では、石川島播磨重工業株式会社(現・株式会社IHI)によって、イタリアではアビオ S.p.A.によって、また韓国ではハンファテックウィン(旧・サムスンテックウィン)によってライセンス生産されている[2]

海上自衛隊では、こんごう型から近年の主要な護衛艦に搭載されている。

特徴

[編集]

扱いやすい筐体

[編集]
インガルス造船所での造船過程で、重量物クレーンで「バンカー・ヒル」の船体内に下ろされる主推進モジュール。このモジュールは、2台のGE LM2500 ガスタービン・エンジンと1組のウエスチングハウス製の減速ギヤーより構成される。

軍用のLM2500の多くの設置では、標準的な40フィート海上コンテナ(長さ:40フィート(約12m)、幅:8フィート(約2.4m)、高さ:8フィート6インチ(約2.6m))と同じ寸法の鉄製コンテナ内にエンジンが収められている。

コンテナ化されたLM2500は吸気ダクトが適切な形状となっている限り、容易に搭載艦から取り外せるように設計されているようである。

ファミリー

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LM2500+はLM2500の発展型であり、40,200軸馬力(30,000kW)又は発電機と組み合わせれば28.6MW程の電力が得られる。当時世界で最も大きな大西洋クルーズ船であるクイーン・メリー2号では、このタービン発電機2組が煙突に近い上部構造物内に設置され、船の4台あるディーゼル発電機の補助発電機となっており、艦内の電力不足、又はメインの発電機が故障した際には、追加の電力供給を担っていた。

LM2500ファミリーの中の最新開発のものはゼネラル・エレクトリック LMS100である。 LMS100は、部分負荷でも効率が高く、出力を50%に下げたときでも40%の熱効率を実現する。従来と同様の保守コストでサイクル寿命が長く、10分で始動から最大出力が可能であり、気温上昇による出力低下の割合が小さい。高効率、高信頼性、高い負荷追従能力、低量排出など、他の80-160MW級のガスタービンでは得られない最高の価値を提供すると謳われている。

ゼネラル・エレクトリックは、ゼネラル・エレクトリック LM6000という、さらに大きなエンジンを提供している。LM6000は、最新型のLM2500と同様の形態で最大出力が2倍となっている。

性能向上の歴史

[編集]

LM2500は、アメリカ海軍においてスプルーアンス級駆逐艦とそれに関連して1970年から建造されたキッド級ミサイル駆逐艦に初めて使用された。この形態で21,500軸馬力(16,000 kW)に向上された。

同じ形態で、続いて1980年代にオリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲートタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦で使用された。

LM2500は、1980年代に計画され1990年代初頭には就役していたアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦サプライ級高速戦闘支援艦で26,500軸馬力(19,800kW)へ向上された。

2010年以降の最新世代では28,000shp以上と向上されている。

搭載艦船

[編集]

艦艇

[編集]

 アメリカ海軍

 オーストラリア海軍
 スペイン海軍
 中華民国海軍
 トルコ海軍
 中華民国海軍

 アメリカ沿岸警備隊

 イスラエル海軍

 イタリア海軍

 インド海軍

 オーストラリア海軍

海上自衛隊

 カナダ海軍

 スペイン海軍

 大韓民国海軍

 タイ海軍

 中国人民解放軍海軍

 ドイツ海軍

ドイツの旗MEKO型フリゲート

 ドイツ海軍
 オーストラリア海軍 /  ニュージーランド海軍
 ギリシャ海軍
 トルコ海軍
 ポルトガル海軍
 南アフリカ海軍

 トルコ海軍

 ノルウェー海軍

 ブラジル海軍

フランスの旗/イタリアの旗ホライズン計画

 フランス海軍
 イタリア海軍

フランスの旗/イタリアの旗FREMM計画

 フランス海軍
 イタリア海軍
 アメリカ海軍

民間船舶

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イギリスの旗 キュナード・ライン

イギリスの旗 P&O/アメリカ合衆国の旗プリンセス・クルーズ

日本の旗小笠原海運

参照

[編集]
  1. ^ "GE Marine to Supply IHI with LM2500 Gas Turbines to Power Japan's 15DDG AEGIS Destroyer," GE Aviation Press Release. May 06, 2004.
  2. ^ GE Aviation (2004年11月15日). “GE to Supply Samsung Techwin with LM2500 Gas Turbine for Korean KDX Destroyer” (英語). 2012年1月12日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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