足立 文太郎(あだち ぶんたろう、慶応元年6月15日1865年8月6日) - 1945年昭和20年)4月1日)は、日本解剖学者、人類学者、京都帝国大学医学部教授。専門は軟部人類学。日本人と欧米人の解剖学的差異を解明した[2][3]

足立文太郎
生誕 1865年8月6日
日本の旗 日本静岡県伊豆
死没 (1945-04-01) 1945年4月1日(79歳没)
日本の旗 日本京都府
国籍 日本の旗 日本
研究分野 解剖学人類学
研究機関 京都帝国大学
出身校 東京帝国大学医科大学[1]
主な業績 日本人脈管の研究
主な受賞歴 帝国学士院恩賜賞1930年
プロジェクト:人物伝
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経歴

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静岡県田方郡市山村(現:伊豆市)出身。父親が失踪したため、母方の伯父の元で育つ[4]1894年東京帝国大学医科大学卒業後、1899年からドイツストラスブルク大学に留学[5]、帰国後第三高等学校教授を経て京都帝国大学医学部教授となり[5]解剖学を担当[6]の異常の統計学的研究のほか、諸民族の体臭耳垢についての遺伝学的・組織学的研究などが知られ、「身体的特徴において人種的優劣はない」と唱えた[5]1925年定年退職後、大阪高等医学専門学校(現:大阪医科薬科大学)の初代校長を務めた[5]1930年帝国学士院恩賜賞を受賞。

家族

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  • 父・足立長造は静岡出身。商売に失敗し妻子を置いて出奔[4]。算盤の師匠、祈祷師、堂守、神主など職を転々とした[7]
  • 母・すがは、井上靖の曾祖父・井上潔の妹[4]。夫の失踪後、3人の子を連れて実家の井上家に戻り、子供を兄の潔に託して富商と再婚するも離婚、その後質屋に嫁ぎ、二男一女を生むが、夫の放蕩と貧乏に嫌気がさし、湯ヶ島で開業した兄潔のもとに子供とともに身を寄せ、潔没後は、長男文太郎にひきとられ、76歳で没した[4]
  • 長男・足立千吉の岳父に八木商店創業者・八木与三郎
  • 長女・井上ふみは井上靖の妻。

栄典

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史跡

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足立の母校である湯ケ島小学校には、足立自筆の「懸命不動」の文字を刻んだ顕彰碑がある[10]。撰文は井上靖が筆を取った[10]

脚注

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  1. ^ 上田正昭、津田秀夫、永原慶二、藤井松一、藤原彰、『コンサイス日本人名辞典 第5版』、株式会社三省堂、2009年 40頁。
  2. ^ 足立 文太郎とは - コトバンク
  3. ^ 足立文太郎とは - コトバンク
  4. ^ a b c d 小説『桃李記』とすがの生涯井上靖記念館
  5. ^ a b c d 本宮かをる、オルリー・レジス「足立文太郎のひとと業績について」『日本医史学雑誌』第2巻第45号、日本医史学会、1999年4月、270-271頁。 
  6. ^ 講座の沿革|生体構造医学講座 機能微細形態学”. anat.cell.med.kyoto-u.ac.jp. 2020年10月26日閲覧。
  7. ^ 井上靖『桃李記』
  8. ^ 『官報』第7640号「叙任及辞令」1908年12月12日。
  9. ^ 『官報』第1330号「叙任及辞令」1917年1月11日。
  10. ^ a b 足立文太郎顕彰碑(湯ヶ島小学校内)|カテゴリーから探す|ふじのくに文化資源データベース”. www.fujinokunibunkashigen.net. 2020年10月26日閲覧。

関連項目

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  • 石田三成 ‐ 1907年に発掘された三成の遺骨調査を行なった

外部リンク

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