越辺川(おっぺがわ)は、埼玉県中部を流れる荒川水系入間川の支流で一級河川である。

越辺川
川島町長楽付近(2011年10月
水系 一級水系 荒川
種別 一級河川
延長 35.8[1] km
平均流量 -- m3/s
流域面積 399.6[1] km2
水源 越生町黒山
水源の標高 -- m
河口・合流先 入間川川島町角泉)
流域 埼玉県

地図

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地理

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越辺川の白鳥飛来地

埼玉県入間郡越生町黒山地区の黒山三滝付近に源を発する[2]。源頭は関八州見晴台である。流域には黒山鉱泉がある。ここより埼玉県道61号越生長沢線に沿い越生梅林を抜け、比企郡鳩山町鳩川を合わせる。東へ流れ、坂戸市高麗川を、比企郡川島町都幾川をそれぞれ合わせ、埼玉県道12号釘無橋を越えた川島町角泉付近で入間川合流する。元々は国道254号落合橋の手前で入間川に合流していたが後年の治水工事(三川分流工事)で今の流れに変わった[3][4]

 
初冬、浅瀬に多くの渡り鳥が飛来し、越冬する(川島町)。

支流、飯盛川が合流する付近に白鳥飛来地がある。近年、下流域を中心に外来植物のナガエツルノゲイトウアレチウリ(何れも特定外来生物)が繁殖し、至る所で群落を形成している。ナガエツルノゲイトウは埼玉県では2017年に坂戸市を流れる越辺川で初観測された[5][6]

歴史

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中世には入間川を経由する水運が発達していたらしく、鎌倉街道上道と交わるところに苦林宿堂山下遺跡)という町ができていた[7]

治水

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比企郡鳩山町鳩川との合流点付近、今川橋より下流は河川の管轄が埼玉県から国土交通省に変わり[8]、両側を高い堤防で囲まれるようになる。この堤防は荒川水系の各河川に設けられているものだが、大雨時には堤防を持たない中小河川が、水位の上がった越辺川と合流出来ずに、周辺地域を浸水させてしまう現象が越辺川流域全体で見られ、近年、流域の小畔川大谷川飯盛川葛川九十九川では水門樋門建設による越辺川堤防締切や、放水路(葛川)、ポンプ場建設を行っている。

流域の自治体

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埼玉県

語源

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越辺川の語源については、「生のりを流れる」から来ているという説[9]や、北海道乙部町の「乙部」と同様にアイヌ語の「オ・ト・ウン・ペッ(o-to-un-pet 下流の方に沼のある川)」[10][11]に由来するという説などがあるものの、詳しいことは分かっていない。

支流

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越辺川と飯盛川の合流点
 
夕映えの富士山を望む。 左岸(川島町側)から飯盛川樋門付近を撮影。
  • 大谷川 - (旧・小畔川とも)
  • 小畔川

橋梁

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越生町梅園橋付近

上流より記載

 
越辺川と入間川の合流点

出典

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  1. ^ a b 『荒川 自然』27頁。
  2. ^ 越辺川 川のまるごと再生プロジェクト”. 埼玉県. 2023年3月31日閲覧。
  3. ^ 三川分流工事”. 国土交通省 関東地方整備局 荒川上流河川事務所. 2022年5月23日閲覧。
  4. ^ 落合橋の周辺(1880年代) (日本語) - 歴史的農業環境閲覧システム
  5. ^ “外来水草駆除、長い目で…戸田の荒川”. 読売新聞オンライン (読売新聞社). (2023年8月20日). https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20230820-OYTNT50000/ 
  6. ^ 営農についての情報 最強雑草「ナガエツルノゲイトウ」の侵入に注意”. 全農さいたま (2023年1月23日). 2023年12月29日閲覧。
  7. ^ 田代脩一・塩野博・重田正夫・森田武『埼玉県の歴史』(県史11)、140 - 142頁。
  8. ^ 荒川上流河川維持管理計画 【国土交通大臣管理区間編】2012年3月 (PDF) (日本語) 21p - 国土交通省 関東地方整備局 荒川上流河川事務所
  9. ^ 国土交通省荒川上流河川事務所 荒川読本 (PDF) (日本語) P86 [リンク切れ]
  10. ^ 日本歴史地名大系第11巻 埼玉県の地名 P336
  11. ^ 『地名でたどる 埼玉県謎解き散歩』152頁
  12. ^ 広報はとやま 平成26年2月号 No.502 (PDF) (日本語) p.4 - 鳩山町ホームページ

参考文献

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外部リンク

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