読者よ欺かるるなかれ
ジョン・ディクスン・カーによる小説
『読者よ欺かるるなかれ』(どくしゃよあざむかるるなかれ、The Reader Is Warned )は、1939年に発表されたカーター・ディクスン(ディクスン・カー)名義の長編推理小説。ヘンリー・メリヴェール卿もの第9長編である。
読者よ欺かるるなかれ The Reader Is Warned | ||
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著者 | カーター・ディクスン | |
発行日 | 1939年 | |
ジャンル | 推理小説 | |
国 | イギリス | |
言語 | 英語 | |
形態 | 文学作品 | |
前作 | エレベーター殺人事件 | |
次作 | かくして殺人へ | |
ウィキポータル 文学 | ||
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あらすじ
編集読心術師ぺニイクは、夕食会で館の主人の死を予言する。その時刻、衆人環視の中で、館主は二階の階段で崩れ落ち死亡した。ぺニイクは念力で自分が殺したというが、証拠がないため逮捕もできない。
登場人物
編集- サーンダース博士 - 主人公で準語り手。コンスタブル邸に招かれる。船旅中の婚約者の浮気に悩んでいる。
- ローレンス - 弁護士。博士の旧友。
- ヒラリイ・キーン - 検察庁の女性職員。
- サム・コンスタブル - マイナの夫で60歳。館の主。
- マイナ・コンスタブル - 女流推理作家。サムの妻。トリックのアイデアを書いた帳面を隠している。
- ハーマン・ペニイク - 読心師。閉所恐怖症。念力で他人を殺せると主張する。旅行中のマイナが外国から連れ帰った。
- ヘンリー・メリヴェール卿 - 本作の探偵役。陸軍省情報部長。通称はH・M。
- ハンフリー・マスターズ - スコットランド・ヤード首席警部。
- 使用人たち - 車が交通事故を起こし、全員入院中。そのため、ペニイクが料理を作ると言い出す。
提示される謎
編集- ハウダニットとミスディレクション(遠隔殺人に見えるが本物か)
- 準語り手の博士により、「読者の推理は間違っている」「ここの記述に注意」「犯人は複数ではなく一人だよ」等と四回の警告が挿入される。
特記事項
編集- 恋愛要素の多いディクスン名義作品では珍しい、ラブコメディのパターン破りがある。
書誌情報
編集脚注
編集- ^ 現代文芸社版は別冊宝石の再録。