給与税(きゅうよぜい、Payroll taxes)とは、雇用主もしくは従業員に課されるであり、通常は雇用者から支払われた給与を基準に課税される[2]。一般的に給与税は、従業員給与からの控除(天引き)と、従業員給与に基づいて雇用主が支払う税の二種類に分類される。

OECD各国平均の
税収構造(2014年) [1]

  個人所得税 (24%)
  社会保険 (26%)
  給与税 (1%)
  資産税 (6%)
  一般消費税 (21%)
  個別消費税 (10%)
  その他 (4%)

前者については、雇用主が従業員給与から源泉徴収しなければならない税であり、一般的に所得税、社会保障拠出金、社会保険料などといった名前である。後者については、雇用主自身の資金から支払われる税であり、それは労働者雇用に直接関係しており、雇用者の人頭割であることもあれば、給与比例課税であることもある。

OECD各国の給与税と所得税

各国の制度

編集

イギリス

編集
  • 所得税の源泉徴収
  • 国民保険英語版として社会保険が存在、従業員と雇用主の二者で負担する[3]。これは年金、雇用生活手当、遺族手当、求職者手当の財源となる。

米国

編集
 
米国の給与税の推移

ドイツ

編集

ドイツの雇用主は、毎月給与税を天引きする必要がある。次の表は2015年の、雇用主と従業員の拠出一覧である。

種別 従業員 雇用主 注記
老齢(年金) 9.35% 9.35%
保健 7.3% 7.3% これに加え、従業員は追加として最大0.9%が課税される。
失業 1.5% 1.5%
介護 1.175% 1.175%
労災 1.6% カバー対象のリスクによって変動
傷病給付 (AOK, 80%) 0.7% カバー範囲は保険者によりけり
妊娠 (AOK) 0.24%
倒産 (AOK) 0.15% 破産時の給与未払いに備える

日本

編集

脚注

編集
  1. ^ Revenue Statistics 2016 (Report). OECD. 2016. p. 35. doi:10.1787/rev_stats-2016-4-en-fr
  2. ^ “The Knowledge Tax”. University of Chicago Law Review 82: 1981. (2015). https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2551567. 
  3. ^ 海外情勢報告 2013年 (Report). 厚生労働省. 2013.

外部リンク

編集