立川敬二
立川 敬二(たちかわ けいじ、1939年5月27日 - )は、日本の実業家。学位は、工学博士(東京大学・論文博士・1982年)。独立行政法人宇宙航空研究開発機構理事長(第2代)・NTTアメリカ最高経営責任者・エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社代表取締役社長・株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ代表取締役社長などを歴任。2017年4月旭日重光章受章[1]。
たちかわ けいじ 立川 敬二 | |
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生誕 |
1939年5月27日(85歳) 岐阜県大垣市 |
出身校 |
東京大学工学部卒業 マサチューセッツ工科大学修了 |
職業 | 宇宙航空研究開発機構理事長 |
来歴
編集生い立ち
編集岐阜県大垣市に生まれる[2][3]。岐阜県立大垣北高校卒業。1962年3月、東京大学工学部電気工学科を卒業後、日本電信電話公社に入社[2]。
日本電信電話公社/NTTグループ
編集1977年にマサチューセッツ工科大学に留学し、翌年経営学部の修士コースを修了する[2]。1982年には、工学博士(東京大学)の学位を受ける[4]。1998年にエヌ・ティ・ティ移動通信網代表取締役社長に就任した[3][5][6][7][5][8]。後任の人選は難航し、結果的に副社長の中村維夫が社長に昇任した[9][10][11]。
社外での役職
編集2001年から2004年11月まで文部科学省宇宙開発委員会の非常勤委員を務め、2004年11月15日から2013年3月31日まで独立行政法人宇宙航空研究開発機構理事長を務めた[3]。
総務大臣への接待疑惑
編集野田聖子が総務大臣在任中の2017年11月22日と2018年3月29日に、NTTドコモの立川敬二元社長らNTT幹部と、NTTグループが運営する麻布十番のKNOXで会食を行っていたことが週刊文春により2021年3月10日に報じられた。翌11日に自由民主党本部で説明した野田によれば、これら一連の会食は総務省とは無関係なプライベートの会合であり、会食費用2万6,000円の返還も既になされており、接待ではないとされる[12][13][14]。
著作
編集単著
編集- 立川敬二著『ドコモを育てた社長の本音』日経BP、2006年。ISBN 9784822244972
- Keiji Tachikawa, W-CDMA Mobile Communications System, John Wiley & Sons, 2002. ISBN 9780470847619
共著
編集- 立川敬二編著『高度情報社会の基盤テクノロジー――3C(Computer Communication and Control)時代の到来』エヌ・ティ・ティ出版、1991年。ISBN 9784871881036
- 立川敬二ほか共著『パーソナル通信のすべて』エヌ・ティ・ティ出版、1995年。ISBN 9784871883856
- 出井伸之・立川敬二・中村邦夫述、フジテレビジョン編『真のデジタル革命は私たちがやる!――デジフジハイパーセッション』フジテレビ出版、2001年。ISBN 9784594032418
編纂
編集- 立川敬二・石川宏編『B-ISDN絵とき読本』オーム社、1993年。ISBN 9784274945038
- 齊藤忠夫・立川敬二共編『移動通信ハンドブック』オーム社、1995年。ISBN 9784274078316
- 齊藤忠夫・立川敬二共編『移動通信ハンドブック』新版、オーム社、2000年。ISBN 9784274035401
監修
編集- 立川敬二監修、飯塚久夫ほか編著『コミュニケーションの構造――人間・社会・技術階層による分析』エヌ・ティ・ティ出版、1993年。ISBN 9784871882446
- 立川敬二監修『W-CDMA移動通信方式』丸善、2001年。ISBN 9784621048948
- 立川敬二監修『最新ディジタル移動通信』科学新聞社、2001年。ISBN 9784905577812
その他
編集- NTT技術予測研究会編『2015年の情報通信技術――次世代ITの未来ビジョン』エヌ・ティ・ティ出版、2001年。ISBN 9784757100534
- ジェームズ・E・カッツ・マーク・オークス編、富田英典監訳『絶え間なき交信の時代――ケータイ文化の誕生』エヌ・ティ・ティ出版、2003年。ISBN 9784757100886
- 中上晶子著『中上晶子の経営談話――経営トップと語る企業家精神』PHP研究所、2005年。ISBN 9784569645865
脚注
編集- ^ “春の叙勲 旭日大綬章に岩沙・三井不動産会長ら”. SankeiBiz (2017年4月29日). 2022年2月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月26日閲覧。
- ^ a b c “立川 敬二 NTT移動通信網社長”. 日経. 2010年6月18日閲覧。
- ^ a b c “理事長挨拶・定例会見”. JAXA. 2010年6月18日閲覧。
- ^ “Keiji Tachikawa, BEng, MBA, PhD”. 2010年6月18日閲覧。
- ^ a b 宮東治彦 (2004年4月28日). “緊急時にも内輪の論理、ドコモ社長に事務系の中村副社長昇格へ”. 日経BP. 2004年4月28日閲覧。
- ^ “NTTドコモ社長が交代か”. アイティメディア (2004年4月8日). 2004年4月8日閲覧。
- ^ 共同通信 (2004年4月8日). “NTTドコモ社長に津田氏 若返り図る”. 全国新聞ネット. 2004年4月8日閲覧。
- ^ 共同通信 (2004年4月19日). “ドコモ社長に中村氏昇格へ NTTが難色、内定見直し”. 全国新聞ネット. 2004年4月19日閲覧。
- ^ 後藤祥子 (2004年5月14日). “ドコモ、新社長は中村維夫氏”. アイティメディア. 2004年5月14日閲覧。
- ^ “ボーダフォン新社長に元ドコモ副社長の津田氏”. アイティメディア (2004年8月16日). 2004年8月16日閲覧。
- ^ “衝撃の人事――ボーダフォン新社長は、元ドコモの津田氏”. アイティメディア (2004年8月16日). 2004年8月16日閲覧。
- ^ “元総務相らもNTTと会食”報道 高市氏ら接待ではないと反論NTT2021年3月11日 12時31分
- ^ 野田聖子、高市早苗氏にもNTT接待報道 総務相当時、規範抵触か東京新聞2021年3月10日 21時04分
- ^ 野田聖子氏、総務相時にNTT幹部と会食「接待という認識ない」読売新聞2021/03/11 12:36
関連項目
編集外部リンク
編集その他の役職 | ||
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先代 山之内秀一郎 |
宇宙航空研究開発機構理事長 第2代:2004年 -2013年 |
次代 奥村直樹 |
ビジネス | ||
先代 (新設) |
エヌ・ティ・ティ・ドコモ社長 2000年 - 2004年 |
次代 中村維夫 |
先代 大星公二 |
エヌ・ティ・ティ移動通信網社長 1998年 - 2000年 |
次代 (廃止) |