富士通カワサキレッドスピリッツ
富士通カワサキレッドスピリッツ(ふじつうカワサキ レッドスピリッツ)は、神奈川県川崎市を本拠地とする富士通の男子バレーボールチームである。2024-25シーズンはV.LEAGUE MEN 東地区に所属。
富士通カワサキレッドスピリッツ | |
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原語表記 | 富士通カワサキレッドスピリッツ |
ホームタウン | 神奈川県川崎市 |
創設年 | 1979年 |
所属リーグ | V.LEAGUE 東地区 |
チーム所在地 | 神奈川県川崎市 |
体育館所在地 | 神奈川県川崎市 |
代表者 | 福竹主水 |
監督 | 山本道彦 |
ホームページ | 公式ウェブサイト |
概要
編集1979年、神奈川県川崎市にある富士通川崎工場の9人制バレーボール部(全国タイトルを歴代最多35回獲得した強豪と知られる)から派生する形で6人制バレーボール部が誕生した[1]。
チーム名は、本拠地である川崎市に根付いたチームを目指すとしての「カワサキ」と、コーポレートカラーでもある「赤」を使って、燃え上がる様な熱い精神・魂・元気などを統合したものとしての「レッドスピリッツ」を合わせた[1]。チームエンブレムにはリスを起用し、中型で機動力のあるバレーボールを身上とするチームを、リスの愛らしくすばしっこい動きに喩えている[1]。
練習場は川崎工場の近くにある富士通川崎総合体育館であり、練習見学も可能である[2]。ホームゲームは川崎市内の体育館(カルッツかわさき(元川崎市体育館)、宮前スポーツセンター)などで開催される。
歴史
編集1979年、富士通川崎工場の9人制バレーボール部から派生する形で発足。口コミで集まった経験者を中心に活動を始めた[1]。
1984年より地域リーグに出場。初出場となる第4回大会から、しばらくは東部リーグ2位以内に入れず、プレーオフに進出できなかった。1998年の第18回大会で15シーズン目にして初めてプレーオフ進出を果たす。プレーオフでは上位2位に入れず、V1リーグ(現・Vチャレンジリーグ)昇格はならなかった。第20回、第21回大会でもプレーオフに進出したが、2位以内に入れなかった。2003年、第23回地域リーグプレーオフにて初優勝を果たし、初めてV1リーグ出場決定入替戦に出場となった。しかし、入替戦では敗れV1リーグ昇格はならず。続く第24回、第25回大会も入替戦出場を果たしたが、昇格はならなかった。そして、ちょうどV1リーグがV・チャレンジリーグに改称される時期であった2006年に、第26回地域リーグプレーオフで準優勝を果たし、入替戦でも勝って、遂に念願のV・チャレンジリーグ昇格を果たした。
初参戦となる2006/07V・チャレンジリーグでは5位、2007/08大会では6位に入り、中位の成績を残す。2008/09V・チャレンジリーグで、準優勝。遂に、V・プレミアリーグをかけて、V・チャレンジマッチ(入替戦)に出場する。NECブルーロケッツに連敗しプレミアリーグ昇格はならなかったが、2試合で1セットずつ取る健闘を見せた。2009/10V・チャレンジリーグでも準優勝を果たすが、V・チャレンジマッチで大分三好ヴァイセアドラーから1セットも取れずに連敗し、昇格ならず。
2010年、V・プレミアリーグ昇格に向けて、チーム名が「富士通カワサキレッドスピリッツ」となる。
2010/11V・チャレンジリーグでも2位で終えるが、東日本大震災の影響によるリーグ中断でV・チャレンジマッチも中止となり、そのまま残留となった。2011/12V・チャレンジリーグでは、上位リーグで4勝1敗の成績を挙げながらもセット率でつくばユナイテッドSun GAIAとジェイテクトSTINGSに競り負けて3位となり、V・チャレンジマッチ出場はならなかった。2012/13V・チャレンジリーグは、つくばとジェイテクトに加え、警視庁フォートファイターズにも苦戦し、4位で終える。
2015/16のV・チャレンジリーグIでは、大分三好を抑えて、悲願の初優勝を果たした[3]。V・チャレンジマッチではFC東京に0-3、1-3で連敗し、V・プレミアリーグ昇格はならなかった。2016/17シーズンは準優勝。V・チャレンジマッチ出場するが、JTサンダーズにまたも0-3、1-3で連敗し昇格ならず。
2017/18シーズン、翌シーズンより新たに始まる新生V.LEAGUEにて、S2ライセンスを取得し、2部のDIVISION2(V2)に編入されることとなった[4]。V・チャレンジリーグでは2シーズンぶりに優勝を果たした。2017/08V・チャレンジリーグIでは2シーズンぶりの優勝を果たした[5]。
2018-19シーズン、初年度V2リーグを制覇し、前シーズンのV・チャレンジリーグIに続き連覇。2019-20シーズンも優勝し3連覇を果たした[6](S2ライセンスのためV・チャレンジマッチには出場不可)。2020-21シーズンには、20戦全勝の全勝優勝で4連覇を果たした[7]。
2021-22シーズン、翌シーズンのS1ライセンスを取得した[8]。それにより、V2リーグで2位以内に入れば、V・チャレンジマッチのV1・V2入替戦に出場できることとなった。V2では、優勝を争うライバルであるヴォレアス北海道に2戦2敗を喫し、同チームに優勝を許し、V2連覇は4でストップした[9]。しかし、準優勝を果たしたため、V・チャレンジマッチ出場権を得た[10]。V・チャレンジマッチは大分三好ヴァイセアドラーとの対戦となり、初戦はフルセットで勝ちV1昇格にリーチをかけるが、第2戦は1-3で敗れ、セット率によりV1昇格とはならなかった[11]。
成績
編集主な成績
編集- チャレンジリーグ、チャレンジリーグI、V.LEAGUE DIVISION2 MEN
- 優勝 5回(2015/16、2017/18、2018-19、2019-20、2020-21)
- 準優勝 7回(2008/09、2009/10、2010/11、2014/15、2016/17、2021-22、2022-23)
- 優勝 なし
- 準優勝 なし
年度別成績
編集V・プレミアリーグ / V・チャレンジリーグ
編集所属 | 年度 | 最終 順位 |
参加 チーム数 |
レギュラーラウンド | ポストシーズン | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 試合 | 勝 | 敗 | 試合 | 勝 | 敗 | ||||
チャレンジ | 2006/07 | 5位 | 9チーム | 5位 | 16 | 7 | 9 | - | ||
2007/08 | 6位 | 10チーム | 6位 | 18 | 9 | 9 | - | |||
2008/09 | 準優勝 | 12チーム | 4位 | 11 | 7 | 4 | 7 | 5 | 2 | |
2009/10 | 準優勝 | 11チーム | 3位 | 10 | 7 | 3 | 5 | 4 | 1 | |
2010/11 | 準優勝 | 11チーム | 2位 | 17 | 15 | 2 | - | |||
2011/12 | 3位 | 11チーム | 3位 | 10 | 9 | 1 | 5 | 4 | 1 | |
2012/13 | 4位 | 11チーム | 4位 | 20 | 14 | 6 | - | |||
2013/14 | 4位 | 11チーム | 4位 | 20 | 15 | 5 | - | |||
2014/15 | 準優勝 | 12チーム | 2位 | 22 | 17 | 5 | - | |||
チャレンジI | 2015/16 | 優勝 | 8チーム | 1位 | 21 | 19 | 2 | - | ||
2016/17 | 準優勝 | 8チーム | 2位 | 21 | 17 | 4 | - | |||
2017/18 | 優勝 | 8チーム | 1位 | 21 | 17 | 4 | - |
V.LEAGUE
編集所属 | 年度 | 最終 順位 |
参加 チーム数 |
レギュラーラウンド | ポストシーズン | 備考 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 試合 | 勝 | 敗 | 試合 | 勝 | 敗 | |||||
DIVISION2 | 2018-19 | 優勝 | 9チーム | 1位 | 24 | 21 | 3 | - | |||
2019-20 | 優勝 | 12チーム | 1位 | 20 | 19 | 1 | - | ||||
2020-21 | 優勝 | 11チーム | 1位 | 20 | 20 | 0 | - | ||||
2021-22 | 準優勝 | 15チーム | 2位 | 28 | 25 | 3 | - | 不戦勝2を含む。 | |||
2022-23 | 準優勝 | 10チーム | 2位 | 27 | 20 | 7 | - |
選手・スタッフ(2024-25)
編集選手
編集背番号 | 名前 | シャツネーム | 生年月日(年齢) | 身長 | 国籍 | Pos | 在籍年 | 前所属 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | エバデダン・ジェフリー・宇意 | JEFFREY | 1998年3月17日(26歳) | 185 | 日本 | MB | 2020年- | 中京大学 | 副キャプテン |
2 | 樋内竜也 | HIUCHI | 2000年10月27日(24歳) | 186 | 日本 | OH | 2023年- | 東海大学 | |
3 | 緒方悠大 | OGATA | 2000年2月14日(24歳) | 189 | 日本 | MB | 2022年- | 日本大学 | |
4 | 栁田百織 | YANAGIDA | 1992年9月6日(32歳) | 183 | 日本 | OP | 2015-23年 2024年- |
順天堂大学 | 復帰 |
5 | 吉田綜眞 | YOSHIDA | 1997年4月23日(27歳) | 186 | 日本 | OP | 2020年- | 筑波大学 | |
6 | 渡邉優人 | ????年??月??日 | 183 | 日本 | MB | 2024年- | 青山学院大学(在学中) | 内定選手[12] | |
7 | 加藤大雄 | KATO | 1993年10月15日(31歳) | 195 | 日本 | MB | 2017年- | 岐阜経済大学 | キャプテン |
8 | 後藤滉貴 | GOTO | 1995年1月20日(29歳) | 184 | 日本 | S | 2017年- | 順天堂大学 | |
9 | 三浦一真 | 2001年12月17日(23歳) | 188 | 日本 | MB | 2024年- | 駒沢大学(在学中) | 内定選手[12] | |
10 | 北村宏樹 | 2003年2月2日(21歳) | 170 | 日本 | OH | 2024年- | 近畿クラブ/近畿大学(在学中) | 内定選手[12] | |
11 | 菅沼海成 | SUGANUMA | 2001年7月11日(23歳) | 189 | 日本 | OH | 2024年- | 駒澤大学 | 新人[13] |
13 | 兵頭佳樹 | HYODO | 1998年2月12日(26歳) | 183 | 日本 | OH | 2020年- | 大阪商業大学 | |
14 | 谷平拓海 | TANIHIRA | 1998年1月1日(26歳) | 187 | 日本 | OH | 2020年- | 駒澤大学 | |
15 | 小野宙 | ONO | 1999年1月22日(25歳) | 178 | 日本 | S | 2021年- | 順天堂大学 | 副キャプテン |
16 | 川俣一真 | ????年??月??日 | 167 | 日本 | L | 2024年- | 岐阜協立大学(在学中) | 内定選手[12] | |
17 | 岡本知也 | ????年??月??日 | 183 | 日本 | OH | 2024年- | 明治大学(在学中) | 内定選手[12] | |
19 | 松本喜輝 | MATSUMOTO | 2002年2月9日(22歳) | 186 | 日本 | OP | 2024年- | 慶應義塾大学 | 新人[13] |
20 | 高橋太 | TAKAHASHI | 2000年10月11日(24歳) | 180 | 日本 | L | 2023年- | 駒澤大学 | |
21 | 秦俊介 | HATA | 2000年1月31日(24歳) | 188 | 日本 | OP | 2022年- | 法政大学 | |
22 | 南本一成 | MINAMIMOTO | 1999年6月15日(25歳) | 185 | 日本 | OH | 2022年- | 関西大学 | |
23 | 田中友貴 | TANAKA | 2000年7月29日(24歳) | 186 | 日本 | MB | 2023年- | 愛知学院大学 | |
出典:チーム新体制リリース[14] チーム公式サイト[15] Vリーグ公式サイト[16] 更新:2024年12月2日 |
スタッフ
編集役職 | 名前 | 備考 |
---|---|---|
部長 | 福竹主水 | |
GM兼監督 | 山本道彦 | |
コーチ | 中川剛 | |
マネージャー | 中川睦美 | |
チーフアナリスト | 出町虎將 | |
アナリスト | 松尾和真 | |
アナリスト | 村越莉子 | 新任[13] |
シニアアドバイザー | 勝田祥平 | |
総務 | 平澤徹 | |
総務 | 松坂洸汰 | 新任 |
財務経理 | 三芳健斗 | |
プロモーション | 志波京介 | |
管理栄養士・プロモーション | 川本弥生 | |
後援会長 | 竹岡ゆかり | |
後援会終身名誉顧問 | 大間秀雄 | |
出典:チーム新体制リリース[17] チーム公式サイト[15] Vリーグ公式サイト[16] 更新:2024年8月4日 |
脚注
編集- ^ a b c d “富士通カワサキレッドスピリッツ(公式サイトトップページ)”. 富士通カワサキレッドスピリッツ. 2013年10月26日閲覧。
- ^ “練習場所”. 富士通カワサキレッドスピリッツ. 2013年10月26日閲覧。
- ^ Vリーグ機構. “2015/16V・チャレンジリーグⅠ男子,2015/16V・チャレンジリーグⅡ男子,全日程終了、最終結果のお知らせ”. 2016年2月28日閲覧。
- ^ 『2018-19 V.LEAGUEの編成について』(プレスリリース)Vリーグ機構、2018年3月24日 。2020年3月1日閲覧。
- ^ 『2017/18V・チャレンジリーグⅠ男子大会 最終結果・個人賞受賞選手決定のお知らせ』(プレスリリース)Vリーグ機構、2018年2月25日 。2021年3月7日閲覧。
- ^ 『2019-20 V.LEAGUE DIVISION2 MEN V・レギュラーラウンド最終結果・個人賞受賞選手決定のお知らせ』(プレスリリース)Vリーグ機構、2020年2月28日 。2020年3月1日閲覧。
- ^ “順位表・公式記録 2020-21 V.LEAGUE DIVISION2 MEN レギュラーラウンド”. Vリーグ機構. 2021年3月7日閲覧。
- ^ “2022-23シーズン V.LEAGUE ライセンス交付結果について”. Vリーグ機構 (2021年10月5日). 2022年3月27日閲覧。
- ^ “2021-22 V.LEAGUE DIVISION2 MEN 最終順位および個人賞の決定について”. Vリーグ機構 (2022年3月27日). 2022年3月27日閲覧。
- ^ “V・チャレンジマッチのチケット本日(3/27)発売!男子試合日程が決定”. Vリーグ機構 (2022年3月27日). 2022年3月27日閲覧。
- ^ “VC長野と大分三好は逆転でV1残留!アイシンはV2昇格権利獲得!!V・チャレンジマッチ男子大会結果”. Vリーグ機構 (2022年4月10日). 2022年5月28日閲覧。
- ^ a b c d e “fujitsu_volley_redspirits”. www.instagram.com. 2024年12月2日閲覧。
- ^ a b c “2024年度内定選手及びスタッフ登録のお知らせ”. 富士通カワサキレッドスピリッツ (2023年10月17日). 2023年11月3日閲覧。
- ^ “2023年度新体制について”. 富士通カワサキレッドスピリッツ (2023年5月27日). 2023年5月29日閲覧。
- ^ a b “Team:選手・スタッフ”. 富士通カワサキレッドスピリッツ. 2023年11月3日閲覧。
- ^ a b “富士通カワサキレッドスピリッツ”. V.LEAGUE. 2023年11月3日閲覧。
- ^ redspirits (2024年6月2日). “2024年度新体制について | 富士通カワサキレッドスピリッツ”. fkredspirits.com. 2024年8月4日閲覧。
関連項目
編集- 富士通カワサキレッドスピリッツの歴代選手・スタッフ一覧
- 川崎市ホームタウンスポーツ推進パートナー(現在は非加盟)
- 長野GaRons(富士通長野工場バレーボール部『富士通グループ長野』を前身とするクラブチーム)
- 以下富士通川崎工場が関与するスポーツクラブ