大動脈弓(だいどうみゃくきゅう、: arch of aorta)は、ヒトでは上行大動脈に続き、第4胸椎の高さで下行大動脈となる(臨床的には左鎖骨下動脈までを大動脈弓とすることもある[1])。肺動脈幹の分岐部を囲むように左方向へ背側に弯曲し、その後下行する形があたかも”弓”のように見えるため、この名が付いた。

動脈: 大動脈弓
左心室を出て分岐する大動脈
心臓と大動脈・大静脈
中央に大動脈弓が示されている
英語 Aortic arch
ラテン語 arcus aortae
グレイの解剖学 書籍中の説明(英語)
起始
分岐
MeSH Aortic+Arch
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解剖

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大動脈弓上方からは中枢側から順に腕頭動脈左総頚動脈左鎖骨下動脈が分岐する。左鎖骨下動脈との分岐部のすぐ末梢側では大動脈弓は細くなり、大動脈峡部(isthmus of aorta)と呼ばれる。この部分の先天的な強い狭窄を大動脈縮窄(coarctation)と呼ばれ、下半身への血行動態が不全となる。

脚注

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  1. ^ null null; Hiratzka Loren F.; Bakris George L.; Beckman Joshua A.; Bersin Robert M.; Carr Vincent F.; Casey Donald E.; Eagle Kim A. et al. (2010-04-06). “2010 ACCF/AHA/AATS/ACR/ASA/SCA/SCAI/SIR/STS/SVM Guidelines for the Diagnosis and Management of Patients With Thoracic Aortic Disease”. Circulation 121 (13): e266–e369. doi:10.1161/CIR.0b013e3181d4739e. https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/cir.0b013e3181d4739e. 

関連項目

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