吉田理保子

日本の女性声優 (1949-)

吉田 理保子(よしだ りほこ、1949年1月24日[2][3][6] - )は、日本女性実業家、元声優

よしだ りほこ
吉田 理保子
プロフィール
本名 𠮷田 理保子(読みは同じ)
性別 女性
出身地 日本の旗 日本東京都練馬区[1]
生年月日 (1949-01-24) 1949年1月24日(75歳)
血液型 O型[2]
職業 声優実業家
公称サイズ(時期不明)[5]
身長 / 体重 160[3][4] cm / 48 kg
活動
活動期間 1960年代 - 1998年
デビュー作アンデルセン物語』(アニメ)
ペリー・メイスン』(吹き替え)
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ

来歴

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劇団こまどり[2][3][7][8]青二プロダクション[1][8]ぷろだくしょんバオバブ[7][8]を経て、81プロデュースに所属していた[3]

東京都出身で、4人兄妹の長女[3][9]。東京都練馬区育ち[1]

子供の頃から騒々しくニギやかな子供で遊び友達は皆男の子でやることといえば野球、馬とびだった[2]。少しは女らしくということで中学時代から女子校に進学していたが、まるで逆効果であった[2]。女ばかりだと女らしい子はますます女らしく、男っぽいのはより男っぽくなってしまったという[2]

その頃からスジガネ入り、バレリーナになろうと3歳からバレエをしていた[2][9]。その時に「踊りには演技の勉強も必要だな」と思い出し、富士見高校時代は演劇部に所属していた[9]。知り合いにテレビ局プロデューサーがいたことがきっかけで、劇団こまどりに所属[9]。芝居の方が面白く、バレエを辞めてしまい、途端にブクブク太り始めてしまった[8]。バレエを辞めたところあまりに太り過ぎてしまい、「これではいけない」と思い、高校3年生の時にモダンバレエを始めた[8]。しかしもう体がついていけず、それも辞めてしまい、1981年時点では「今度は、美容体操でも始めようか」と思っていたという[8]

20歳ごろに、NHK教育テレビの番組『明るいなかま』に顔出しでレギュラー出演をする。だが、本人曰く「太ってきちゃって(笑)。そのままいけば結婚するシーンもさせてあげるという役だったのに、その話もなくなっちゃうくらい」「こんなに太っちゃったら映像はもう無理じゃない?」となり、吉永小百合の夫でフジテレビの岡田太郎の紹介で青二プロダクションに所属し、声優活動を開始する[1][9]。アニメのデビュー作は『アンデルセン物語[9]。初レギュラーは『ワンサくん』である[2]。初主役は『魔女っ子メグちゃん』の神崎メグ役となる[2][10]

1998年1月に声優業の第一線から引退する[10]。理由については後に、洋画でいい役や面白い役を当時立て続けに担当できたことや、現場で共演者の芝居を観て「もっとこうすれば良くなるのに……」と感じるようになりマネージャーに向いているかもしれないと考えたこと、それまでにさまざまな役を演じ「やりきった」という気持ちが大きかったことを挙げている[9]

引退後はマネージャー職を経て、キャスティング・コーディネーター、声優講師などの活動に主に携わっている[9]。声優業については過去に演じた役・再現など特殊なオファーが入った場合を除き、基本的にしない方針を採っている[10]

2006年より野沢雅子が独立して設立したオフィス野沢に移籍し、野沢のマネージャーを務めていた。2012年4月30日付けでオフィス野沢廃業後、メディアフォースに移籍しマネージャー業を務める[10]2014年2月23日、メディアフォースの破産[11]に伴い、同年3月より株式会社ディーカラーにて所属声優のキャスティングに関わる業務を行った[12]

人物

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声種メゾソプラノ[7][8]

声優としては1960年代末期から1990年代にかけて活躍。『アルプスの少女ハイジ』のクララなど当初は少女役が多かったが、1978年に『未来少年コナン』で大人の女性であるモンスリー、翌1979年には『ベルサイユのばら』でロザリー・ラ・モリエールを演じ芸域を広げた。主役級の代表作に、『魔女っ子メグちゃん』の神崎メグ、『まいっちんぐマチコ先生』麻衣マチコなどがある[10]

洋画吹き替えでは、『エイリアン3』のシガニー・ウィーバーや『ターミネーター2』のリンダ・ハミルトン、『女刑事キャグニー&レイシー』のシャロン・グレスなど芯の強い女性キャラクターを数多く演じた。

エピソード

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特技は日舞[3]。趣味は読書、お酒、ゴルフ[8]

アルプスの少女ハイジ』のクララについて、後に「ああいう役はめったに出会えなかった」「特別な役」であると共に、一番苦労した役だったと述べている。収録時に画がなく、何をやってるのか分からなくなるくらいダメ出しが多かったため、いつも「早くハイジは山に帰れ!」[注 1]と思っていたといい、クララがハイジに再会した辺りから「やっと吹っ切れた」という。また、演技ができず悔し泣きをした経験もあり、「今は、そういう経験をしたから良かったんだと思いますけど」と語っている[9]

魔女っ子メグちゃん』の神崎メグについては、クララとは対照的に男勝りで活発なため「本当に伸び伸びと地のままで演じさせていただいた感じでしたね」と語り、童心に戻れたように楽しく演じられた大好きな役だったという[9]

メグを演じていた頃、当時の所属事務所に小学校5年生の少年からファンレターが来た、内容は手紙の他に野球のユニフォーム姿などプライベート写真が同封されていた。明らかに吉田を異性として意識していたものであり、メグを演じる吉田のことを中学2年生くらいのお姉さんだと思い込んでいた様子だったという[8]

後任

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吉田の引退後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。

後任 役名 概要作品 後任の初担当作品
吉田美保 早乙女ミチル ゲッターロボ スーパーロボット大戦コンプリートボックス
グレース・マリア・フリード UFOロボ グレンダイザー
ローレライ マジンガーZ
卯月美和 鋼鉄ジーグ 第2次スーパーロボット大戦α
松井菜桜子 キャローン・キャル 戦闘メカ ザブングル スーパーロボット大戦α外伝
渡辺久美子 コマンダー・リサー 無敵鋼人ダイターン3 スーパーロボット大戦A PORTABLE
岡本茉利 神崎メグ 魔女っ子メグちゃん 魔女っ子大作戦
日髙のり子 ツムちゃん ざわざわ森のがんこちゃん 1998年度放送分
ヒポ先生
戸田恵子 リプリー エイリアン3』フジテレビ版 エイリアン4』フジテレビ版[注 2]
野沢雅子 シチューおばさん それいけ!アンパンマン 第605話Bパート
金田朋子 ドロロンくん 第711話Aパート
半場友恵 空まめおばさん 第848話Bパート
甲斐田裕子 マルゲリータ・ファブリ 名探偵ポワロ イタリア貴族殺害事件 完全版追加収録部分
本間沙智子 モナ・シンプソンズ ザ・シンプソンズ 第15シーズン
山本百合子 クララ アルプスの少女ハイジ 教えて!トライさん[13]
向井真理子 ロイス・ローレル モンキー・ビジネス WOWOW版追加収録部分[注 3]

出演

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太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

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1971年
1972年
1973年
1974年
1975年
1976年
1977年
1978年
1979年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年

劇場アニメ

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1975年
1976年
1977年
1978年
  • 惑星ロボ ダンガードA 宇宙大海戦(リサ[60]
1979年
1980年
1981年
1983年
1984年
1985年
1986年
1988年
1989年
1990年
1992年
1995年
1996年
1986年
1989年
1990年
1991年
1993年
1994年
1997年

ゲーム

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吹き替え

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女優

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シガニー・ウィーバー

映画

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ドラマ

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アニメ

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特撮

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テレビドラマ

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ラジオ

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人形劇

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舞台

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その他コンテンツ

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  • 『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(マナーCMナレーション)

脚注

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注釈

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  1. ^ クララが初登場したゼーゼマン家編のハイジは、ホームシックになっていたことに加え、ロッテンマイヤーの厳しい教育に耐えかねて夢遊病になってしまい、結局山に送り返された。
  2. ^ 吉田の引退前もテレビ朝日版の吹き替えで担当していた。ただし、同作に登場するリプリーは、厳密には前作で吉田が演じたリプリーとは別の個体である。
  3. ^ 向井はロイスを演じるマリリン・モンローのフィックス声優である。

出典

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  1. ^ a b c d 「声優クローズUP」『ジ・アニメ』1981年8月号、近代映画社、1981年7月、152頁。 
  2. ^ a b c d e f g h i アニメージュ編集部「吉田理保子 話のわかる、ときには甘えられる"中姉御"」『アニメ声優24時』徳間書店、1981年7月31日、159-164頁。 
  3. ^ a b c d e f 『日本タレント名鑑'93』VIPタイムズ社、1993年、693頁。 
  4. ^ 『日本タレント名鑑(1998年版)』VIPタイムズ社、1998年、870頁。 
  5. ^ 『日本タレント名鑑(1997年版)』VIPタイムズ社、1997年、838頁。 
  6. ^ 吉田 理保子”. linkvod.myjcom.jp. J:COMオンデマンド. 2024年3月3日閲覧。
  7. ^ a b c 『声優の世界-アニメーションから外国映画まで』朝日ソノラマファンタスティックコレクション別冊〉、1979年10月30日、109頁。 
  8. ^ a b c d e f g h i 「声優インタビュー 吉田理保子さんの巻」『月刊OUT』1981年2月号、みのり書房、1981年2月1日、77-82頁。 
  9. ^ a b c d e f g h i j フジテレビ「ゴールデン洋画劇場」版 シガニー・ウィーバー〈リプリー〉役 吉田理保子 インタビュー”. 吹替の帝王. 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント. 2020年8月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月27日閲覧。
  10. ^ a b c d e 【声優の履歴書】第49回 『魔女っ子メグちゃん』神崎メグ役、『まいっちんぐマチコ先生』マチ子先生役を演じた・吉田理保子”. リアルライブ (2013年12月26日). 2020年6月12日閲覧。
  11. ^ (有)ドリーム・フォースほか1社”. 東京商工リサーチ (2014年2月25日). 2023年2月23日閲覧。
  12. ^ @momolove63 (2014年3月9日). "3月より株式会社ディーカラーにてキャスティングコーディネイターとして仕事をしております。元メディアフォースの平川大輔(フリー)はじめ他の声優たちをこれからも応援よろしくお願い致します。". X(旧Twitter)より2022年1月12日閲覧
  13. ^ 山本百合子|声優名鑑”. 声優グランプリweb. 2017年6月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月17日閲覧。
  14. ^ 植草信和 編「富野由悠季フィルモグラフィー(原口正宏)」『富野由悠季 全仕事』キネマ旬報社〈キネ旬ムック〉、1999年6月9日、416頁。ISBN 4-87376-514-5 
  15. ^ 赤星政尚 編「第6章 地獄城 悪魔の戦闘宣言!!」『鉄の城 マジンガーZ解体新書』講談社、1998年2月7日、157頁。ISBN 4-06-330047-1 
  16. ^ ワンサくん”. 手塚治虫 公式サイト. 2023年4月13日閲覧。
  17. ^ 『ミクロイドS』DVD-BOX、AVBA-29207〜11(DVD5枚組)、発売元:東映アニメーション、エイベックス・エンタテインメント、製造元:ポニーキャニオン、2009年3月27日、封入「ガイドブック」P6。
  18. ^ 侍ジャイアンツ”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2024年5月8日閲覧。
  19. ^ キューティーハニー”. 東映アニメーション. 2016年5月23日閲覧。
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  26. ^ キャラクター/キャスト”. 東映アニメーションラインナップ. マシンハヤブサ. 東映アニメーション. 2023年6月27日閲覧。
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  29. ^ アローエンブレム グランプリの鷹”. 東映アニメーション. 2016年6月16日閲覧。
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  37. ^ ベルサイユのばら”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2024年5月8日閲覧。
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  50. ^ 超時空世紀オーガス”. メディア芸術データベース. 文化庁. 2021年12月19日閲覧。
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  56. ^ ボスコアドベンチャー”. メディア芸術データベース. 文化庁. 2021年12月19日閲覧。
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  66. ^ おはよう!スパンク”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2024年5月8日閲覧。
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  70. ^ ルパン三世 バビロンの黄金伝説”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2024年5月9日閲覧。
  71. ^ それいけ!アンパンマン 第1弾 キラキラ星のなみだ”. トムス・エンタテインメント 公式サイト. トムス・エンタテインメント. 2024年5月8日閲覧。
  72. ^ インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説”. 洋画専門チャンネル ザ・シネマ. 2023年11月25日閲覧。
  73. ^ アップルポップ”. 折笠愛 公式ブログ (2018年4月14日). 2020年8月25日閲覧。

外部リンク

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