卵黄嚢
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卵黄嚢(らんおうのう、Yolk sac、Vitelline sac、Saccus vitellinus)は、魚類・羊膜類などの妊娠期における、卵黄を包む膜状の嚢(袋)[1][2]。
人間の卵黄嚢
編集卵黄嚢という名称だが、(魚類などと違い)嚢内に卵黄はなく、液が入っている[3]。臍小胞 (umbilical vesicle) とも呼ばれる。
胎生して約2週目で、ヒューザー膜(ホイザー膜、胚外体腔膜とも呼ぶ)で覆われた一次卵黄嚢が形成される。そして卵黄嚢壁に「血島」(血管や血球の原基)ができる。(ここでの造血活動は卵黄嚢造血と呼ばれ、胎生10日~2ヶ月の間の造血が行われる[4][5]。)
一次卵黄嚢 primary yolk sac(原始卵黄嚢 primitive yolk sac)は縮んで消滅するが、二次卵黄嚢 secondary yolk sacもできる[3]。
最終的に、二次卵黄嚢の背方部は原腸となり、他は萎縮する[5]。
中腸と卵黄嚢をつなぐ卵黄腸管は通常6週目までに消失するが、小腸側に遺残するとメッケル憩室が生じる。
脚注
編集- ^ らんおうのう【卵黄嚢】の意味とは - Yahoo!辞書(三省堂 大辞林)
- ^ 不妊治療用語集 - 恵愛病院|生殖医療センター
- ^ a b 神戸大学 医学研究科・医学部 神経解剖学 (大阪大学基礎工学部講義プリント)
- ^ 『産科婦人科用語解説集 第2版』 金原出版
- ^ a b 『最新医学大辞典 第3版』 医歯薬出版