分布図(ぶんぷず、: distribution map)とは、地理的事象の分布を表す地図のことで、主題図の一種である[1]

ジョン・スノウ (医師)が1854年にまとめた、ブロード・ストリートのコレラの大発生における死者発生地の分布図

分布図は地理的事象の位置や数量、分散の様子などをしめす。地理的事象の空間的な分布を考察対象とする地理学[2]において、分布図は地理的事象の地域的な差異を把握したり、また他者へ教えたりするとき[3]に限らず、地域差の要因を考察するうえでも有用な道具である[4]

脚注

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  1. ^ 日本地誌研究所 1989, p. 605.
  2. ^ 高橋 1988, p. 23.
  3. ^ 兼子 2011, p. 188.
  4. ^ 加賀美 2015, p. 13.

参考文献

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  • 兼子純 著「主題図を描く」、上野健一・久田健一郎 編『地球学調査・解析の基礎』古今書院〈地球学シリーズ〉、2011年、187-191頁。ISBN 978-4-7722-5254-6 
  • 加賀美雅弘 著「地域・空間論」、上野和彦・椿真智子・中村康子 編『地理学概論 [第2版]』朝倉書店〈地理学基礎シリーズ〉、2015年、12-15頁。ISBN 978-4-254-16819-8 
  • 高橋伸夫 著「分布の規則性」、中村和郎、高橋伸夫 編『地理学への招待』古今書院〈地理学講座〉、1988年、23-30頁。ISBN 4-7722-1227-2 
  • 日本地誌研究所 編『地理学辞典 改訂版』二宮書店、1989年。ISBN 4-8176-0088-8 

外部リンク

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