マサ子さん
マサ子さん(まさこさん)は、かつて活動していた日本のガールズバンド。ナゴムレコード所属。またここではマサ子さん1/2、電燈としての活動も紹介する。
マサ子さん | |
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左がマユタン・右がサブリナ | |
基本情報 | |
出身地 | 日本・東京都 |
ジャンル | ニュー・ウェイヴ |
活動期間 | 1986年 - 1994年 |
レーベル | ナゴムレコード |
共同作業者 | ケラリーノ・サンドロヴィッチ |
公式サイト | マサ子さん ナゴムコレクション |
メンバー |
マユタン(Vo) サブリナ(Vo) カナム(大正琴) ウイカ(b) 田中ケムマキ(Key) ケビ山りよ子(Dr) |
来歴
編集いわゆるナゴムギャルであったマユタンと姉のサブリナの姉妹ボーカルユニットとして1986年に結成[1][2]。1988年より6人組のバンド編成に移行[2]。弦楽器にギターではなく大正琴を取り入れ、ニュー・ウェイヴ系でありながら電波系にも通じる脱力した歌詞・楽曲などが、異彩を放つ独特のセンスと世界観を持っていた。なおメンバーに「マサ子」はおらず、バンド名は「マユタン」と「サブリナ」の頭文字から取られている。リーダーはぬいぐるみのみんちん[3]。
TBSテレビの深夜番組『三宅裕司のいかすバンド天国』(イカ天)(1989年5月27日放送)に「雨にヌレテモいーや」で初登場。バート・バカラックの「雨にぬれても」に日本語詞・アレンジをほどこしたカバー曲であり、メインボーカルのマユタンが歌う「ヘンな日だなぁ~」というフレーズが笑いを取り、審査員には「この完璧な危なさ、いいね~」と評された。番組内では「不思議少女系バンド」「危ない少女系バンド」とも紹介された。
1989年、ヒナタレコォド発売のオムニバスカセットブック「東京ダダイズム」に、「産婆リッツ」・「シノミー」で参加。1989年10月には1stアルバム「つちのこ男爵」を発表。1990年1月2日放映の「輝く!日本イカ天大賞」ではベスト・コンセプト賞を受賞。後の関連イベントにも度々出演した。1990年3月には1stEP「ムウ=ミサ」を発表。1991年12月に第1回プロデュース公演「PINHOLE HEAVEN or DOT HEAVEN」を渋谷SEED HALLで行う。1992年10月に第2回プロデュース公演「Sample・music」を六本木キャラメルで行う。[2]
イカ天終了後は正式に解散しないまま1993年にバンド活動を終了。以降は再びサブリナとマユタンの姉妹ユニットとしてやライブイベントやナレーションなどを手掛けるが、サブリナの死去により1994年に活動休止。[2]
その後もマユタンは新たに音楽活動や漫画家・岡崎京子のアシスタント、NHK教育テレビ『うたってオドロンパ』への楽曲提供、アニメ『学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!』の声優(花子さん役)など様々な分野でマルチな活動を続けている。また、原平真貴雄(原平マキオ)の名義で、渋谷パルコのフリーペーパー『GOMES』主催のGOMES漫画グランプリで大賞(グランプリ)を受賞している。
2022年、「マサ子さん温故知新YEAR」とし、マサ子さん1/2名義でのアルバム「Unfinished COVERS」を発表[4][5]。
メンバー
編集- マユタン(ボーカル) - 劇画家の南波健二の次女として東京都に生まれる。武蔵野美術短大グラフィックデザイン科卒[6]。人生(ZIN-SÄY!)のファンクラブ「人生教」の発足メンバー(会員番号01番)[7]。『イカ天』出演後はCMナレーション、イラストレーター、声優など様々な分野でマルチに活動している。本名は南波摩有子。芸名は川口ろば・らくだ→岩城ゴリラ→ナンムラ→マユタン・ジェリンドリーム略してマユタンと改名を経て現在はまゆたん名義で活動中[8]。
- サブリナ・ブルネイ(ボーカル、1994年没) - 東京都生まれ。マユタンの姉。1992年には山田花子追悼記念芝居『魂のアソコ』(ジーコ内山主催)で主演を務めた。本名は早川早帆子。2019年には没後25年回顧イベント『SABRINA, FOREVER』が開催された[3]。1994年に病気により死去[9]。享年26。
- カナム(大正琴、2005年没)。『平成よっぱらい研究所』で、同じマサ子さんメンバーの田中あつ子と二ノ宮知子の漫画アシスタントをしていたことを二ノ宮が記している[10]。別名・ガラ。
- ウイカ(ベース)2013年のイカ天復活イベントに参加。別名・マウンテンネクストアーリーサマー。
- ピート様(キーボード)別名・田中ケムマキ。
- ケビ山りよ子(ドラムス)別名・さけびまこと。
ディスコグラフィー
編集- 作品(電燈)[11]
リリース | タイトル | 形態 | レーベル | 収録曲 |
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1987年 | ひとのいのち | ソノシート | NEED | 全5曲
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リリース | タイトル | 形態 | 規格品番 | レーベル | 収録曲 |
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1986年 | ひもねす | カセットテープ | 不明 | 自主制作 | 全24曲
(曲順不明) |
1986年 | ダザイフのモーコヅカ | カセットテープ | 不明 | 自主制作 | 全2曲
(曲順不明) |
1986年 | 人間疽歌・イン・チャイナ | カセットテープ | 不明 | 自主制作 | 全1曲
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1987年 | 偽物の海の為に | カセットテープ | 不明 | 自主制作 | 全1曲
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1989年 | PSYNOMEY | VHS | 不明 | 自主制作 | 全2曲
(曲順不明) |
1989年10月 | つちのこ男爵 | CD | IKA-003 | IKA-TEN | 全12曲
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1990年3月 | ムウ=ミサ | EP | NG-072 | ナゴムカンパニー | 全8曲
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1990年 | 天国と地獄紙一重 | カセットテープ | 不明 | 自主制作 | 全14曲
(曲順不明) |
1991年 | マサ子さんのナゼナゼ探検隊 | PHONビデオマガジン | 不明 | 自主制作 | 不明 |
1991年 | HEAVEN GOODS | カセットブック(会場限定配布) | 不明 | 自主制作 | 不明 |
1992年 | GENTLE GIANTS | カセットテープ | 不明 | 自主制作 | 不明 |
1993年 | MONKEYS WAX | CD | DAP-001 | DALMATIAN ART PLANTATION | 全8曲
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2005年8月24日 | マサ子さん ナゴムコレクション | CD | DDCH-2506 | ナゴムレコード | 全15曲
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2019年4月27日 | マサ子さん発掘音源集 SABRINA,FOREVER | CD-R(会場限定) | DAP-002 | dapple | 全19曲
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2024年7月7日 | 10cmの鯨 | 8cmCD | DAP-014 | dapple | 全3曲
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2024年7月27日 | SABRINA,FOREVER2024 | CD-R(会場限定) | DAP-015 | dapple | 全8曲
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リリース | タイトル | 規格 | レーベル | 収録曲 |
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2022年7月17日 | Unfinished COVERS | CD・カセットブック | dapple | 全8曲
(Bonus TrackはCDのみ)
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・参加作品[2]
リリース | タイトル(収録曲) | 規格 | レーベル |
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1989年 | 東京ダダイズム(産婆リッツ、シノミー) | カセットブック | ヒナタレコォド |
1989年 | IKA-NIGHT TEN-NIGHT LIVE AT MZA(LOVE:LOVE SONG) | CD | IKA-TEN |
1989年 | 日本青年館LIVE いか天完全完奏版(車からみてね) | ビデオ | IKA-TEN |
1989年 | イカ天完奏版VIDEO 5月号 | ビデオ | IKA-TEN |
2005年12月28日 | 30-35 [サンゼロ-サンゴー] Vol.7[いか天]特集(雨にヌレテモいーや) | CD | SMDR GT Music |
2009年2月26日 | バンドブームとかそのころロック!(雨にヌレテモいーや) | CD | Avex Trax |
2022年7月15日 | 姉妹魔女集会(FLY…I? (1989.9.19 名古屋CLUB QUATTRO) | CD | dapple |
参考文献
編集二ノ宮知子『平成よっぱらい研究所』(祥伝社、1996)
脚注
編集- ^ イカ天25周年イベント(2013/02/10)
- ^ a b c d e f 「MONKEYS WAX」ブックレット
- ^ a b マサ子さんVo・サブリナ没後25年回顧イベント『SABRINA, FOREVER』 LivePocket-Ticket(2020.9.28Lastaccess)
- ^ a b “【カセットブック】Unfinished COVERS/マサ子さん1/2 | まゆたんのおみせ powered by BASE”. まゆたんのおみせ. 2023年12月8日閲覧。
- ^ a b “【CD】Unfinished COVERS/マサ子さん1/2 | まゆたんのおみせ powered by BASE”. まゆたんのおみせ. 2023年12月8日閲覧。
- ^ 「イカ天」の「ロックロックこんにちわ」というコーナーで、美大生として画商でチューブ絵の具を買っているシーンが放映されたこともある
- ^ まゆたんのツイート 2016年7月21日
- ^ まゆたんのツイート 2019年4月8日
- ^ 伝説の番組『いかすバンド天国』オンエア30年目に聞いた「イカ天に出て人生どう変わりました?」メシ通(2018.8.29)2020.9.30Lastaccess
- ^ 『平成よっぱらい研究所』、p.59
- ^ 『電燈 - ひとのいのち』1987年 。2023年12月8日閲覧。
- ^ a b “Masakosan”. Discogs. 2023年12月8日閲覧。
- ^ “全曲リスト”. web.archive.org. 2024年4月30日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- マユタン (@mayutan3) - X(旧Twitter)
- マユタンのゆかいな毎日:マサ子さんのしゃしん - マユタン公式ブログ(インターネットアーカイブ)
- *mayutan.to* - マユタン公式サイト(インターネットアーカイブ)
- *masakosan* - マサ子さん公式サイト(インターネットアーカイブ)
- ナゴムギャルの純粋な才気が全開の平成初期アングラポップ - コレクティブ