ハブ属(ハブぞく、Protobothrops)は、爬虫綱有鱗目クサリヘビ科に含まれる属。模式種(タイプ種)はハブ。別名ムカシハブ属[3]

ハブ属
ハブ
ハブ Protobothrops flavoviridis
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
: クサリヘビ科 Viperidae
亜科 : マムシ亜科 Crotalinae
: ハブ属 Protobothrops
学名
Protobothrops
Hoge et Romano-Hoge, 1983[1]
タイプ種
Protobothrops flavoviridis[2]
和名
ハブ属[1]

分布

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中華人民共和国日本南西諸島)、台湾東南アジア南アジア[3]

分類

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鱗表面の微細構造が筋状であることを識別形態として旧ハブ属Trimeresurus(現アジアハブ属)から3種(ハブ、タイワンハブ、P. jerdonii)が本属に分割されたが、記載された1980年代や、分子系統学的解析からこの分割は妥当だと強く示唆された1990年代でも一部の種しか解析されていないことや遺伝的距離が大きいとされる種が同所的に分布することから分割を認めない説が有力であった[2]。2000年代に入って複数の種や個体群に対して分子系統学の解析数が増えたことなどから、本属を分割する説が有力とされる[2]

以下の分類・英名は、Reptile database (2024) に従う[4]。日本産種の和名は日本爬虫両棲類学会 (2024)[1]、そのほかは田原 (2020)[5]・中井 (2021) に従う[3]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c 日本爬虫両棲類学会 (2024) 日本産爬虫両生類標準和名リスト(2024年3月11日版). http://herpetology.jp/wamei/ (2024年8月9日閲覧).
  2. ^ a b c 鳥羽通久・太田英利 「アジアのマムシ亜科の分類: 特に邦産種の学名の変更を中心に」『爬虫両棲類学会報』第2006巻 2号、日本爬虫両棲類学会、2006年、145 - 151頁。
  3. ^ a b c d 中井穂瑞領『ヘビ大図鑑 ナミヘビ上科、他編:分類ほか改良品種と生態・飼育・繁殖を解説』川添宣広 写真・編集、海老沼剛 和名監修、誠文堂新光社、2021年、379–380頁。ISBN 978-4-416-52162-5
  4. ^ Protobothrops. Uetz, P., Freed, P, Aguilar, R., Reyes, F., Kudera, J. & Hošek, J. (eds.) (2024), The Reptile Database, http://www.reptile-database.org, accessed 9 August 2024.
  5. ^ 田原義太慶『毒ヘビ全書』グラフィック社、2020年2月25日、326頁。ISBN 978-4-7661-3313-4 
  6. ^ Hujun Pan, Basundhara Chettri , Daode Yang, Ke Jiang, Kai Wang, Liang Zhang & Gernot Vogel, “A New Species of the Genus Protobothrops (Squamata: Viperidae) from Southern Tibet, China and Sikkim, India,” Asian Herpetological Research, Volume 4, Issue 2, Chengdu Institute of Biology,Chinese Academy of Sciences, 2013, Pages 119-115.

関連項目

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