ノーサイド英語: no side)は、ラグビーフットボール(特にラグビーユニオン)において、試合終了のことを指す古風な英語表現である[1][2]。日本では現在でも使用されているが、現在の英語圏ではno sideという表現は使われなくなり、代わりにfull timeが用いられている[1][2]。日本では「ノーサイドの精神」として「試合が終われば敵も味方もなく、お互いの健闘を称え合い、感謝し、ラグビーを楽しんだ仲間として友情を深める」というラグビーの精神に重ねる言葉として説明される[3]

ワールドラグビーは「ラグビーではかつて審判が試合終了を宣言するために “no side” と叫んでいたが[4]、ノーサイドという表現は日本で生き残り、試合終了のホイッスルが鳴れば全員がお互いの違いをわきに置くという意味になった[4]」、またスポーツマーケティングに関わる海老塚修は「カタカナのノーサイドには、試合が終われば敵味方なく称えあうのがラグビーの精神だ、というニュアンスが込められている。試合終了をわざわざノーサイドというのは日本だけだが、そこには「ラグビー道」があることを信じたい日本人の美意識が影響していそうだ。」と述べた[5]

出典

編集
  1. ^ a b Rugby Union | Rugby Glossary | ESPN Scrum” (English). ESPN. 2016年1月1日閲覧。
  2. ^ a b ラグビーで多発?スポーツ界の「和製英語」問題」『東洋経済オンライン』2019年7月24日。2020年1月20日閲覧。
  3. ^ ラグビーの精神”. 熊谷へラグビーを見に行こう!:熊谷市. 熊谷市総合政策部ラグビータウン推進課. 2023年4月30日閲覧。
  4. ^ a b From the Touchline - Wednesday, 16 October” (英語). www.worldrugby.org. Rugby World Cup Limited (2019年10月16日). 2019年10月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月23日閲覧。
  5. ^ 海老塚 修. “海外で使うと恥ずかしい、ちょっと残念なスポーツ用語”. VICTORY. 2023年5月1日閲覧。

関連項目

編集