ナイラ・パーク[2]: Nira Park, Ny-rah[3])はイギリスのテレビ・映画プロデューサーである[4]

ナイラ・パーク
Nira Park
国籍 イギリスの旗 イギリス
活動期間 1990年 -
活動内容
配偶者 キース・アレン英語版(1997年結婚、離婚年不明)
主な作品
映画

テレビ番組
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日本ではニラ・パーク表記も見られ、長年エドガー・ライト作品を手掛けてきたことでも知られる[5]

1995年に、イギリスの映画・テレビ番組制作会社ビッグ・トーク・プロダクションズ英語版を立ち上げている[1]。エドガー・ライト、サイモン・ペグニック・フロストとは、2シーズンにわたって賞レースを沸かせたシットコムSPACED 〜俺たちルームシェアリング〜』に加え、スリー・フレーバー・コルネット3部作(『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』、『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』)でもタッグを組んでいる。

キャリア

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パークは6年間『ザ・コミック・ストリップ英語版』放送に携わった後、独立して自身の制作会社ビッグ・トーク・プロダクションズ英語版を立ち上げた[6][7]チャンネル4の紹介で知り合ったのが映画監督のエドガー・ライトであり[6]、彼らはその後1999年と2001年に放送された『SPACED 〜俺たちルームシェアリング〜』を共に制作している[8]。『SPACED』での成功後、パークとライトに加えて、この番組に出演していたサイモン・ペグニック・フロストを主軸に作られたのが、カルト的人気を誇るゾンビ・コメディ映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)である[6]。この映画でパークは、カール・フォアマン賞(現英国アカデミー賞英国脚本家・監督・プロデューサーデビュー賞英語版)にノミネートされた[9]。この作品は、パーク・ライト・ペグ・フロストのタッグで制作されたスリー・フレーバー・コルネット3部作の第1作となり、2007年には『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』、2013年には『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』が制作された[10]

パークは2010年の『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』、2017年の『ベイビー・ドライバー』でもライトとタッグを組んでいる[11]。ライトの他にも、パークはジョー・コーニッシュ作品を複数手掛けており[12]、2011年にはコーニッシュのデビュー作にしてサウス・バイ・サウスウエストで観客賞を獲得した『アタック・ザ・ブロック』を制作した[8][13]。同じく2011年には、ペグとフロストが脚本を執筆し、グレッグ・モットーラが監督した『宇宙人ポール』を手掛けた[14]。2012年にはベン・ウィートリー監督のブラックコメディ映画『サイトシアーズ 殺人者のための英国観光ガイド英語版』に携わり、作品はカンヌ国際映画祭でプレミア上映された。2013年には批評的に成功したサイコ・ホラー『新クライモリ デッド・フィーバー英語版』を送り出し、作品はサンダンス映画祭で上映された[15]。2014年に手掛けた『カムバック!』は、ニック・フロストが原案・製作総指揮・主演を務めた作品で、クリス・オダウドラシダ・ジョーンズが共演した[16]

2016年、パークはサイモン・ペグとレイク・ベル主演、ベン・パーマー英語版監督のロマンティック・コメディマン・アップ! 60億分の1のサイテーな恋のはじまり』をプロデュースした[17]。この作品はトライベッカ映画祭で初上映され、2016年のナショナル・フィルム・アワードUK英語版で「最優秀コメディ賞」(‘Best Comedy’) を受賞した[18]。また、2016年2月に公開されたサシャ・バロン・コーエンのアクション・コメディ映画『ザ・ブラザーズ・グリムズビー英語版』の制作も務めている。

テレビ業界でも、BAFTA2冠に輝いたシットコム『ブラック・ブックス英語版』3シーズン、また『フリー・エージェンツ英語版』を手掛けたほか、『フライデー・ナイト・ディナー英語版』とBAFTA受賞の『ヒム&ハー英語版』では製作総指揮を務めている[6][12][1]

自身が立ち上げた制作会社ビッグ・トーク・プロダクションズだが、2008年にはトップの座を後進に譲り、さらに2013年にはITVへ売却している[7]。2018年8月には、ビッグ・トーク・プロダクションズを退社することが報じられた[1]

フィルモグラフィ

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テレビ番組

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映画

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脚注

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  1. ^ a b c d White, Peter (2018年8月1日). “Big Talk Productions Founder & ‘Baby Driver’ Producer Nira Park To Exit ITV-Owned Film & TV Producer”. Deadline.com. 2019年4月4日閲覧。
  2. ^ 「トゥルー・グリット」×「28日後...」の新作YA小説「Devils Unto Dust」が映画化”. 映画.com (2017年12月5日). 2019年4月6日閲覧。
  3. ^ wftv 2010 Awards - introduction by Nick Frost and Nira Park's acceptance speech(77〜) - YouTube
  4. ^ Producer Nira Park On Set Interview PAUL”. Collider.com英語版 (15 July 2010). 30 July 2018閲覧。
  5. ^ 『ベイビー・ドライバー』監督の新作スリラーにマット・スミスなど!”. シネマトゥデイ (2019年3月3日). 2019年4月6日閲覧。
  6. ^ a b c d Dawtrey, Adam (2005年9月11日). “Nira Park”. Variety. https://variety.com/2005/scene/people-news/nira-park-1117928868/ 30 July 2018閲覧。 
  7. ^ a b Secrets of my success: Nira Park, founder of Big Talk Productions”. イヴニング・スタンダード英語版 (2017年5月30日). 2019年4月6日閲覧。
  8. ^ a b Nira Park: Interview”. BAFTA guru (2011年5月). 2019年4月6日閲覧。
  9. ^ Film | Carl Foreman Award for Special Achievement by a British Director, Writer or Producer in their First Feature Film in 2005”. 英国映画テレビ芸術アカデミー. 2019年4月6日閲覧。
  10. ^ A. O. Scott (23 August 2013). “‘World’s End’ Continues ‘Shaun of the Dead’ and ‘Hot Fuzz’”. The New York Times (ニューヨーク・タイムズ・カンパニー). https://www.nytimes.com/2013/08/23/movies/worlds-end-continues-shaun-of-the-dead-and-hot-fuzz.html 30 July 2018閲覧。 
  11. ^ Scott Pilgrim vs. The World Interview - Nira Park (2010)”. Trailer Addict. 2019年4月6日閲覧。
  12. ^ a b Raised By Wolves Production Team”. チャンネル4 (2015年3月6日). 2019年4月6日閲覧。
  13. ^ Goldberg, Matt (2011年3月3日). “Trailer for Joe Cornish’s Sci-Fi Comedy ATTACK THE BLOCK”. Collider.com. 2019年4月6日閲覧。
  14. ^ 先着購入特典決定!『宇宙人ポール』”. HMV (2012年7月4日). 2019年4月6日閲覧。
  15. ^ Olsen, Mark (2013年1月23日). “Sundance 2013: How the director of 'In Fear' got very real scares”. ロサンゼルス・タイムズ. 2019年4月6日閲覧。
  16. ^ カムバック! - シネマトゥデイ - 2019年4月6日閲覧。
  17. ^ マン・アップ! 60億分の1のサイテーな恋のはじまり - シネマトゥデイ - 2019年4月6日閲覧。
  18. ^ Winners for the 2nd annual National Film Awards UK announced – National Film Academy”. www.nationalfilmacademy.org (1 April 2016). 14 April 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。19 April 2016閲覧。

外部リンク

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