タイハクオウム(大白鸚鵡、Cacatua alba)は、鳥綱インコ目オウム科オウム属に分類される鳥類。別名ムジオウム[4]

タイハクオウム
タイハクオウム Cacatua alba
保全状況評価[1][2][3]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: インコ目 Psittaciformes
: オウム科 Cacatuidae
: オウム属 Cacatua
: タイハクオウム C. alba
学名
Cacatua alba (Müller, 1776)[3]
和名
タイハクオウム[4]
英名
Umbrella cockatoo[3][4]
White cockatoo[3][4][5]
Cacatua alba

分布

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インドネシアモルッカ諸島北部のバーチャーン島、ハルマヘラ島、Kasiruta島、Mandioli島、Ternate島、Tidore島)[3][5]

形態

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全長46センチメートル[4]。体重500 - 630グラム[5]。全身は白く、尾羽や翼の下面は、黄色みをおびる[3][4][5]。嘴や後肢の色彩は、暗灰色[5]

雛は黄色い綿羽で被われる[4]。オスは虹彩が黒い[4]。メスは虹彩が赤褐色[4]

生態

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標高300 - 900メートルにある森林や沼地・マンゴローブ林などに生息する[5]。単独やペア・15羽以下の小規模な群れを形成し生活する[5]。夜間は樹上で、50羽以下の群れを形成し休む[4]

主に果実液果種子などを食べる[4]。樹皮を剥いだり着床植物をついばむ観察例があることから、昆虫を食べる可能性もある[4]

繁殖様式は卵生。1月から繁殖(5月に卵が発見された例もある)する[4]。地上5 - 30メートルの高さにある大木の樹洞に巣を作る[5]。1回に2個の卵を産む[4][5]。飼育下では3個の卵を産んだ例もある[4]。抱卵期間は27 - 30日[4]。雛は孵化してから、2 - 3か月で巣立つと考えられている[4]

人間との関係

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ペット用の乱獲などにより生息数は減少し、森林伐採や農地開発・採掘による生息地の破壊で生息数が減少している[3]1981年に、インコ目単位でワシントン条約附属書IIに掲載されている[2]1991 - 1992年における生息数は49,765 - 212,430羽と推定されている[4]

出典

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  1. ^ Appendices I, II and III (valid from 26 November 2019)<https://cites.org/eng> (downroad 06/04/2020)
  2. ^ a b UNEP (2020). Cacatua alba. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. (Retrived 06/04/2020)
  3. ^ a b c d e f g BirdLife International 2018. Cacatua alba. The IUCN Red List of Threatened Species 2018: e.T22684789A131915204. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2018-2.RLTS.T22684789A131915204.en. Downloaded on 06 April 2020.
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 吉安京子 「タイハクオウム(ムジオウム)」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ5 東南アジアの島々』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社、2000年、167頁。
  5. ^ a b c d e f g h i Erin Lane, 2004. "Cacatua alba" (On-line), Animal Diversity Web. Accessed April 06, 2020 at https://animaldiversity.org/accounts/Cacatua_alba/

関連項目

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