Kotochika
Kotochika(コトチカ)は、京都市交通局が運営する駅ナカ商業施設。京都府京都市内を走る京都市営地下鉄の京都駅、山科駅、四条駅、烏丸御池駅、北大路駅に設置されている。
Kotochika | |
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Kotochika山科 | |
店舗概要 | |
所在地 | 京都府京都市下京区、中京区、山科区、北区 |
開業日 |
2010年10月1日(Kotochika四条) 2011年5月16日(Kotochika御池) 2012年9月25日(Kotochika京都) 2014年10月10日(Kotochika山科) 2018年3月19日(Kotochika北大路) |
正式名称 |
Kotochika京都 Kotochika四条 Kotochika御池 Kotochika山科 Kotochika北大路 |
施設所有者 | 京都市交通局 |
施設管理者 | 京都市交通局 |
営業時間 | 店舗により異なる |
最寄駅 | 京都駅、四条駅、烏丸御池駅、山科駅、北大路駅 |
外部リンク | https://kotochika.kyoto/ |
概要
編集想定顧客層は20代から40代の女性で、イメージキャラクターとして「コト」「チカエ」「ゴウ」と名付けられた3姉妹が設定されている[1]。
2009年、京都市は市営地下鉄の増収策を打ち出した。地下鉄はバブル期の資材高騰の影響で建設費がかさみ、2009年時点でも約3000億円の債務が残っていた。2008年度の決算時点で地下鉄の資金不足比率は133.5%となり、基準を大幅に上回ったことから、地下鉄事業の経営健全化団体指定が確定した[2][3]。これに伴い、同年施行された財政健全化法に基づく経営健全化計画の提出を求められた市は、既に取り組んでいたオリジナルグッズの販売や、商業施設の誘致といった駅構内の商業利用をさらに推し進め、四条駅を改修して作った空間を店舗スペースとして活用することにした[4]。整備費用は地域活性化・経済危機対策臨時交付金として京都市に交付された22億円の一部を充当することになった[5]。
市は2010年2月から出店者を募集、8店舗の募集に対し25店舗の応募が集まった[6]。4月には出店予定の8店舗を発表した[7]。出店店舗の一つ、クリスピー・クリーム・ドーナツは京都府初出店となった[8][9]。7月には古都京都の地下の意味をこめ、愛称を「Kotochika」と決定した[10][11]。
2010年10月1日に開業、出店店舗の一つであるクリスピー・クリーム・ドーナツには400人の行列ができ、最大4時間待ちの盛況となった[12][13]。開業効果で四条駅の乗降客は最初の3日間が前年同期比で1日6500人[14]、月末の集計でも4000人増加した[15]。駅ナカ事業の好調もあり、2010年度、市営地下鉄は43億円の黒字を記録した[16]。
2011年5月には烏丸御池駅にもKotochika御池が開業した[17][18]。年初には市は京都駅も改修してKotochikaを設ける方針を決め[19]、出店募集に対して60店が応募した[20]。この年、市は駅ナカビジネスで4億4500万円の収入をあげ[21]、想定以上に経営改善が進んだとして、2012年1月、京都市は2013年度までの実施を予定していた運賃値上げを2014年度以降に先送りすると発表した[22]。
2012年9月にはKotochika京都の北改札口側の区画が開業、西日本初出店となるアンティ・アンズなど6店舗が開店した[23][24]。翌10月には市長の門川大作がKotochikaを山科駅と北大路駅にも設ける方針を表明[25]。山科駅は2014年、北大路駅は2018年にそれぞれ開業した。2017年には、Kotochika全体における売上が10億円に達している[26]。
沿革
編集主な店舗
編集Kotochika四条
編集- 成城石井(地下2階)
- ココカラファイン
- 青山フラワーマーケット
- INDEX
- 駅ナカスイーツ
- 志津屋
- 星乃珈琲店(地下2階)
- ラフィネ(地下2階)
Kotochika京都
編集- 北改札エリア
- 中央改札エリア
- 成城石井
- 志津屋
- 小川珈琲
- 南改札エリア
Kotochika御池
編集Kotochika北大路
編集- デイリーヤマザキ
- ココカラファイン
脚注
編集- ^ 田村直樹 「商業施設における独占的競争の形成条件に関する考察 : 京都市コトチカの事例を通して」『関西外国語大学研究論集』第96号、2012年9月、63-80ページ。
- ^ 『京都新聞』2009年(平成21年)9月4日付1面。
- ^ 「京都市の財政状況」『市民しんぶん』第810号、平成21年10月1日、2面。
- ^ 『朝日新聞』2009年9月14日付大阪本社朝刊22面(京都)。
- ^ 沢田亮英「「駅ナカビジネス」で増収へ 改札フロアで店舗拡大 地下鉄四条駅を改修 京都市が計画」『京都新聞』2009年(平成21年)6月6日付28面。
- ^ 「街が動く 京都・四条「再び主役に」 丸井など進出 活性化へ商店街結束 JR京都駅周辺に対抗 地区全体集客へ 歩道拡幅に期待」『日本経済新聞』2010年(平成22年)8月21日付地方経済面(近畿B)。
- ^ 小野俊介「京都市 地下鉄収益アップ作戦 四条「駅ナカ」に8店舗 地下1F 花屋やパン屋 地下2F スーパーやカフェ 9月末オープンへ」『京都新聞』2010年(平成22年)4月29日付朝刊28面。
- ^ 「「駅ナカ」ドーナツ 烏丸線・四条駅に「クリスピー・クリーム」」『読売新聞』2010年(平成22年)8月19日付大阪本社朝刊25面(京都)。
- ^ 「クリスピー、京都に初出店 関西2店目」『日経流通新聞』2010年(平成22年)8月23日付19面。
- ^ 地下鉄四条駅・商業スペースの愛称決定について
- ^ 『京都新聞』2010年(平成22年)7月20日付夕刊9面。
- ^ 小野俊介「ドーナツ屋 4時間待ち 長い列 コトチカ、オープン」『京都新聞』2001年(平成22年)10月1日付夕刊8面。
- ^ 「四条新風 駅ナカに列 8店舗「Kotochika」開店 地下鉄活性化へ 人気洋菓子やスーパー」『読売新聞』2010年(平成22年)10月2日付大阪本社朝刊29面(京都)。
- ^ 竹下大輔「四条駅コトチカ効果 早速 乗降客1日6500人増 京初進出 有名店にぎわう」『京都新聞』2001年(平成22年)10月8日付朝刊30面。
- ^ 「コトチカで烏丸活況 四条駅乗降客1日4000人増 前年比 開業1ヵ月、好調続く 河原町「沈下」指摘も」『京都新聞』2010年(平成22年)11月2日付夕刊1面。
- ^ 平成23年度 京都市交通事業事務事業評価(平成22年度事業)
- ^ 「烏丸御池駅に商業スペース 京都市が来月」『日本経済新聞』2011年4月20日付地方経済面(京都・滋賀)。
- ^ 「御池「コトチカ」活気 コンビニ、パン屋オープン」『読売新聞』2011年(平成23年)5月17日付大阪本社朝刊25面(京都)。
- ^ 「地下鉄京都駅 構内に商業スペース 10店舗誘致 京都市、12年度開業」『日本経済新聞』2011年(平成23年)2月2日付地方経済面(京都・滋賀)。
- ^ 「「コトチカ」に衣料や雑貨店 今秋開業 京都市が概要」『読売新聞』2012年(平成24年)1月7日付大阪本社朝刊30面(京都)。
- ^ 「コトチカ京都 9月25日開業」『読売新聞』2012年(平成24年)6月22日付大阪本社朝刊27面(京都)。
- ^ 「運賃上げ14年度以降に 京都市営地下鉄、先送り」『日本経済新聞』2012年1月5日付地方経済面(京都・滋賀)。
- ^ 「「コトチカ京都」きょうオープン 烏丸線・京都駅北改札口」『読売新聞』2012年(平成24年)9月25日付大阪本社朝刊29面(京都)。
- ^ 「「コトチカ京都」きょう開業 地下鉄京都駅 西日本初菓子店も」『日本経済新聞』2012年(平成24年)9月25日付地方経済面(近畿B)。
- ^ 「山科と北大路に「コトチカ」新設 京都市長が表明」『日本経済新聞』2012年(平成24年)10月2日付地方経済面(京都・滋賀)。
- ^ “京都の地下鉄 再建へ両輪 駅ナカ10億円突破、乗客増でキャラPR”. 日本経済新聞 (2018年8月2日). 2019年1月1日閲覧。
- ^ 「Kotochika京都」南エリア開業に伴う記念式典の開催等について
- ^ “駅ナカ商業空間「Kotochika北大路」の開業について”. 京都市交通局 (2018年1月26日). 2019年1月1日閲覧。
- ^ “「Kotochika御池」にローソンがオープンします!” (PDF). 京都市交通局 (2017年5月8日). 2017年5月22日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- コトチカ(KOTOCHIKA)公式サイト
- Kotochika(コトチカ) (Kotochika%E3%82%B3%E3%83%88%E3%83%81%E3%82%AB-249084318534905) - Facebook