カムチャツカ時間
カムチャツカ時間(カムチャツカじかん、Kamchatka Time、Petropavlovsk-Kamchatsky Time - PETT)は、協定世界時 (UTC) を12時間進ませた標準時(UTC+12)。ロシア第11標準時とも呼ばれる。
UTC+2 | MSK-1 | カリーニングラード時間 (KALT) | |
UTC+3 | MSK | モスクワ時間 (MSK) | |
UTC+4 | MSK+1 | サマラ時間 (SAMT) | |
UTC+5 | MSK+2 | エカテリンブルク時間 (YEKT) | |
UTC+6 | MSK+3 | オムスク時間 (OMST) | |
UTC+7 | MSK+4 | クラスノヤルスク時間 (KRAT) | |
UTC+8 | MSK+5 | イルクーツク時間 (IRKT) | |
UTC+9 | MSK+6 | ヤクーツク時間 (YAKT) | |
UTC+10 | MSK+7 | ウラジオストク時間 (VLAT) | |
UTC+11 | MSK+8 | マガダン時間 (MAGT) | |
UTC+12 | MSK+9 | カムチャツカ時間 (PETT) |
なお、2011年に廃止された夏時間は協定世界時より13時間進み(UTC+13)、カムチャツカ夏時間(カムチャツカなつじかん、Kamchatka Summer Time、Petropavlovsk-Kamchatsky Summer Time - PETST)と呼ばれていた。
歴史
編集2010年3月28日のサマータイム開始と同時に同時間帯は廃止され、マガダン時間に統合された。これはドミートリー・メドヴェージェフ政権による国内時間帯の統合策(「時の改革」)によるもので[1]、従来のカムチャツカ時間適用地域では時計が従来より1時間遅く進むようになった(通常はUTC+11時間、夏季はUTC+12時間)。また、2011年には従来の夏時間が通年で適用されるようになり、結果として旧カムチャツカ時間地域では2010年までの通常時間(「冬時間」)と同一になった。
この一連の政府の政策に対し、同地方の住民の間では「特に冬季は子どもの授業時間中に日没する」「夜が長くなり、電気代が増え、交通事故や犯罪が増加する」「日の出が早くなってゆっくり眠れない」などを理由に反発が起き、カムチャツカ地方の首府・ペトロパブロフスク・カムチャツキーではデモが発生して、ロシア国外でも報道された。[2]
国民の不満を受けて2014年7月22日にウラジーミル・プーチン大統領が標準時を冬時間に戻す法案に署名したことにより[3]、同年10月26日よりロシアの時間帯の変更が行われ、サマラ時間と共にカムチャツカ時間も復活した。
採用しているロシアの地域
編集本項目の冒頭に表示されているロシア連邦の地図中で最も東側(右側)の2ブロック、本節中の地図の赤色部分に相当する。
脚注
編集- ^ 同時にサマラ時間(通常はUTC+4時間、夏季はUTC+5時間)が廃止され、ロシア国内の時間帯は11から9へ削減された。
- ^ NHK解説委員室ブログ 2011年2月28日付 「ロシア 進む"時の改革"」
- ^ “ロシア、通年「冬時間」に 10月から日本と6時間差”. 産経ニュース. (2014年7月23日) 2014年12月7日閲覧。