アイ・アール ジャパンホールディングス
日本のコンサルティングファーム、M&Aアドバイザリーファーム
株式会社アイ・アール ジャパンホールディングス(英文社名:IR Japan Holdings, Ltd.)は、東京都千代田区霞が関に本社を置く日本のコンサルティングファーム、M&Aアドバイザリーファーム。
本社の入居する霞が関ビルディング | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
機関設計 | 監査等委員会設置会社[1] |
市場情報 | |
略称 | IRジャパン |
本社所在地 |
日本 〒100-6026 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 霞が関ビルディング26階 |
設立 | 2015年(平成27年)2月2日 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 6010001165694 |
代表者 | 寺下史郎(代表取締役社長・CEO) |
資本金 | 865百万円(2022年3月末日現在) |
発行済株式総数 | 17,839,710株 |
売上高 |
8,402百万円 (2022年3月期、連結) |
営業利益 |
3,489百万円 (2022年3月期、連結) |
経常利益 |
3,477百万円 (2022年3月期、連結) |
純利益 |
2,434百万円 (親会社株主に帰属する当期純利益、2022年3月期、連結) |
純資産 |
7,415百万円 (2022年3月末日現在、連結) |
総資産 |
9,027百万円 (2022年3月末日現在、連結) |
従業員数 |
連結:203人,単体:9人 (2022年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | PwCあらた有限責任監査法人 |
主要株主 | 寺下史郎(50.97%) |
主要子会社 |
株式会社アイ・アール ジャパン 株式会社JOIB |
関係する人物 |
鶴野史朗(創業者) 寺下史郎(設立者) 家森信善(取締役) |
外部リンク | https://www.irjapan.jp |
概要
編集アイ・アール ジャパンホールディングスは、ボストン・コンサルティング・グループ出身の鶴野史朗が、1984年に日本初のインベスター・リレーションズ専門会社として創業し、これをマネジメント・バイアウトした寺下史郎が、2015年に設立した会社[2]。企業向けコンサルティング事業を手掛け[3]、実質株主判明調査や、アクティビスト対策、株主総会運営などの助言を業とする[4]。日本政府から委託を受け、日本国外の投資ファンド動向調査なども行っている[5]。
沿革
編集- 1984年 - 鶴野史朗がアイ・アール ジャパンを設立[2]。
- 2007年 - 寺下史郎がマネジメント・バイアウトのためアイ・アール ジャパンホールディングスを設立[2]。
- 2008年 - アイ・アール ジャパンホールディングがアイ・アール ジャパンを吸収合併し、アイ・アール ジャパンに商号を変更[2]。
- 2011年 - JASDAQに上場[2]。
- 2015年 - アイ・アール ジャパンが単独株式移転でアイ・アール ジャパンホールディングスを設立[6]。
- 2017年 - 東京証券取引所市場第二部へ市場変更[6]。
- 2018年 - 東京証券取引所市場第一部へ市場変更[6]。
- 2022年
- 6月6日 - インサイダー取引の疑いで元役員の関係先が金融商品取引法違反容疑で強制調査を受ける[7]。これを受け、事実関係の調査および内部管理体制の検証を行う調査委員会の設置が発表された[8]。
- 8月30日 - 調査委員会報告書を公表[9]。
- 9月 - 8月に公表された調査報告書に対し、不十分な調査と経営陣を擁護するお手盛りなものであったとして、ダイヤモンド・オンラインが報道[10]。会社側は、当該記事は取材や事実確認を行わないまま、一方的な憶測に基づき掲載され、多数の不正確ないし虚偽の情報が含まれているとの発表を行った[11]。
- 11月10日 - IRジャパンの元役員が投資会社のアジア開発キャピタル(ADC)代表に東京機械製作所(TKS)の買収提案を行っていたことが報道される。ADCは2021年夏以降、TKS株を買い増し、経営権争奪戦に発展したが、IRジャパンはTKSの防衛アドバイザーを務めており、利益相反が指摘された[12]。会社側は11月14日に第三者委員会を設置し、この報道を踏まえた追加調査を行うことを公表した[13]。
- 2023年
- 3月7日 - 第三者委員会の調査報告書を公表。IRジャパン側に顧客の利益・信頼を不当に害する行為があったと認定し、また再発防止策として利益相反リスクに対する管理規定の策定や管理部門と内部監査部門の強化などが提言された[14][15]。
- 5月18日 - IRジャパンが業績の下方修正を公表する前に、同社株の売却を知人2人に勧めたとして、元副社長が金融商品取引法違反(取引推奨)の疑いで逮捕された。この2人は公表前に計約1万1千株を計約1億8千万円で売り抜けたとされる[16]。6月7日に元副社長が起訴された[17]。10月5日、東京地方裁判所は元副社長に懲役1年6月、執行猶予3年を言い渡した[18]。
- 12月28日 - TKSはIRジャパンとその経営陣(当時)に対して約6億1427万円の損害賠償などを求めて東京地裁に提訴したことを発表[19]。
脚注
編集- ^ ガバナンス体制 - 株式会社アイ・アール ジャパンホールディングス
- ^ a b c d e 沿革株式会社アイ・アール ジャパン
- ^ 14位 アイ・アールジャパンHD 企業の株主調査に強み日本経済新聞2018年8月7日 2:00
- ^ アイ・アール ジャパンの株価急伸、安倍政権の成長戦略が追い風ブルームバーグ2019年11月21日 9:51 JST
- ^ 東芝・臨時総会で鮮烈な一撃を食らわせた投資ファンドの素顔ベールに包まれた投資集団会社四季報オンライン2021/05/24 08:55
- ^ a b c 有価証券報告書 2021年5月27日閲覧
- ^ “IRジャパン元役員、監視委が強制調査 不正株取引関与か”. 日本経済新聞 (2022年6月6日). 2022年6月6日閲覧。
- ^ 調査委員会の設置に関するお知らせ
- ^ 調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ
- ^ “IRジャパンの開示不正疑惑を暴く!「お手盛り」調査報告書に隠された真実 インサイダー IRジャパンの凋落”. ダイヤモンド・オンライン (2022年9月5日). 2022年9月5日閲覧。
- ^ 本日のダイヤモンド社の記事について
- ^ “【スクープ】IRジャパン衝撃の「買収提案書」入手、東京機械の買収防衛でマッチポンプ疑惑”. ダイヤモンド・オンライン (2022年11月10日). 2022年11月10日閲覧。
- ^ 第三者委員会設置に関するお知らせ (ダイヤモンド・オンラインの報道を受けた当社元役員に関する追加調査の実施について)
- ^ 第三者委員会の調査報告書受領に関するお知らせ
- ^ “IRジャパン「マッチポンプ疑惑」の真相、第三者委員会が絶対的権力者にメス”. ダイヤモンド・オンライン (2023年3月15日). 2023年3月15日閲覧。
- ^ “IRジャパン元副社長を逮捕 不正に株売却を勧めた疑い 東京地検”. 朝日新聞. (2023年5月18日) 2023年5月18日閲覧。
- ^ “IRジャパン元副社長を起訴 株取引不正推奨―東京地検”. 時事通信. (2023年6月7日) 2023年9月24日閲覧。
- ^ “IRジャパン元副社長に有罪 株取引の不正推奨―東京地裁”. 時事通信. (2023年10月5日) 2023年10月5日閲覧。
- ^ “投資会社に敵対買収提案、一方で防衛策支援 東京機械、コンサルを提訴 6億円請求”. 産経新聞 (2023年12月29日). 2023年12月29日閲覧。