聖マリア病院前駅
福岡県久留米市にある西日本鉄道の駅
試験場前駅(しけんじょうまええき)は、福岡県久留米市津福本町にある西日本鉄道(西鉄)天神大牟田線の駅である。駅番号はT29。
試験場前駅* | |
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駅舎(2005年12月) | |
しけんじょうまえ Shikenjō-Mae | |
◄T28 花畑 (0.6 km) (1.3 km) 津福 T30► | |
所在地 | 福岡県久留米市津福本町 |
駅番号 | T 29 |
所属事業者 | 西日本鉄道 |
所属路線 | ■天神大牟田線 |
キロ程 | 40.1 km(西鉄福岡(天神)起点) |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
[西鉄 1]2,923人/日 -2022年- |
開業年月日 | 1933年(昭和8年)10月6日 |
備考 | 2024年3月に『聖マリア病院前駅』に改称予定 |
歴史
駅名の由来
「試験場前」という名称は駅設置当時に存在した福岡県久留米工業試験場に由来する[1]。この工業試験場は現在の福岡県教育庁北筑後教育事務所の敷地に存在した[2]。県久留米工業試験場は太平洋戦争後の工芸指導所誘致に伴って国に寄附され、1948年に工芸指導所九州支所となった[3]。機構改革により1952年に産業工芸試験所九州出張所となった後、1954年に同敷地内に福岡県福岡工業試験場久留米分場が設置された[4]。産業工芸試験所は組織再編により1969年に製品科学研究所となった後、1973年に九州出張所を廃止した[5]。県福岡工業試験場久留米分場は1978年に廃止され、筑紫野市に移転した福岡県福岡工業試験場(現:福岡県工業技術センター)に統合された[5]。
県福岡工業試験場久留米分場の廃止後も長らく駅名は変更されなかったが、駅の近くに所在する聖マリア病院の要望を受けて「聖マリア病院前」に変更される[6]。駅名変更は桜並木駅の開業に合わせて2024年3月16日に行われる予定[6]。
年表
- 1933年(昭和8年)10月6日:試験場前駅として開業[7]。
- 1951年(昭和26年)11月20日:西鉄久留米 - 試験場前間が複線化[8]。
- 1966年(昭和41年)3月28日:駅舎改築工事竣工[9]。
- 1966年(昭和41年)10月:試験場前駅売店を開設[10]。
- 1966年度:信号所を自動化[11]。
- 1967年(昭和42年)9月:ホームを120 mに延長[9]。
- 2004年(平成16年)10月17日:地上駅から高架駅となる[12][13]。
- 2008年(平成20年)5月18日:ICカードnimoca供用開始。
- 2017年(平成29年)2月1日:駅ナンバリングを導入[14]。
- 2022年(令和3年)4月1日:駅集中管理システムを導入。病院利用者が多いことを考慮して、7時から21時まで駅員の配置を残す[15][16]。
- 2024年(令和6年)3月16日:駅名を聖マリア病院前駅に変更[6]。バス停も試験場前から聖マリア病院駅前に、次の聖マリア病院前から聖マリア病院にそれぞれ変更。
駅構造
相対式ホーム2面2線を持つ高架駅である。ホーム有効長は8両分ある。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ■天神大牟田線 | 下り | 柳川・大牟田方面 | |
2 | 上り | 久留米・福岡(天神)方面 |
利用状況
2022年度の1日平均乗降人員は2,923人である[西鉄 1]。各年度の1日平均乗車および乗降人員は下表のとおり[17][18][19]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
1日平均 乗降人員 |
---|---|---|
2007年 | 1,389 | 2,784 |
2008年 | 1,366 | 2,754 |
2009年 | 1,312 | 2,637 |
2010年 | 1,463 | 2,882 |
2011年 | 1,489 | 2,927 |
2012年 | 2,935 | |
2013年 | 1,537 | 3,043 |
2014年 | 1,493 | 2,977 |
2015年 | 1,511 | 3,006 |
2016年 | 1,515 | 2,984 |
2017年 | 1,485 | 2,949 |
2018年 | 1,570 | 3,118 |
2019年 | 1,566 | [西鉄 2]3,115 |
2020年 | [西鉄 3]2,467 | |
2021年 | [西鉄 4]2,495 | |
2022年 | [西鉄 1]2,923 |
駅周辺
高架化に際して、ロータリーや駐輪場が整備されている。
その他
- 昭和40年代には津福駅側に折返し線があり当駅発着の列車が設定されていたが、編成数の延びにあわせてホームの延長が行われたため折返し線の確保ができなくなり列車の設定は一旦はなくなった。その後2004年の駅の高架化によって再び折り返し線が設置された。2005年11月13日のダイヤ改正より花畑駅始発の普通と急行(花畑又は筑紫まで普通)が当駅まで延長され当駅始発列車が設定されているが、当駅終着の列車は設定されていない。(花畑から急行は始発の聖マリア病院前から急行幕で運行する)一部車両の方向幕には「急行 試験場前」、「普通 試験場前」の設定がある。
- 当駅 - 花畑駅の駅間距離は600 mで、これは西鉄天神大牟田線では最も短い。
- 津福駅との間にJR久大本線・JR鹿児島本線・九州新幹線との立体交差が存在する。地上の久大本線・鹿児島本線の上を天神大牟田線の高架橋が、更にその上を九州新幹線の高架橋が通る。
隣の駅
脚注
出典
- ^ 久留米市史編さん委員会 1989, p. 373.
- ^ 久留米市史編さん委員会 1996, p. 369.
- ^ 久留米市史編さん委員会 1989, p. 374.
- ^ 久留米市史編さん委員会 1989, pp. 374–375.
- ^ a b 久留米市史編さん委員会 1989, p. 375.
- ^ a b c d 『西鉄天神大牟田線『試験場前駅』2024年3月に駅名称を『聖マリア病院前駅』へ変更します』(PDF)(プレスリリース)西日本鉄道、2023年7月26日 。2023年7月26日閲覧。
- ^ 西日本鉄道株式会社 100年史編纂委員会 2008, p. 600.
- ^ 西日本鉄道 1978, p. 57.
- ^ a b 西日本鉄道株式会社社史編集委員会 1968, p. 62.
- ^ 西日本鉄道株式会社社史編集委員会 1968, p. 118.
- ^ 西日本鉄道株式会社社史編集委員会 1968, p. 68.
- ^ 「モハユニ」『RAIL FAN』第51巻第12号、鉄道友の会、2004年12月号、27頁。
- ^ 西日本鉄道株式会社 100年史編纂委員会 2008, pp. 426–427.
- ^ 『西鉄電車の全駅に駅ナンバリングを導入します!』(PDF)(プレスリリース)西日本鉄道、2017年1月24日 。2017年3月20日閲覧。
- ^ 『駅集中管理方式 対象駅の拡大』(PDF)(プレスリリース)西日本鉄道、2022年2月17日 。2023年7月26日閲覧。
- ^ 吉田修平「西鉄が8駅無人化発表 天神大牟田線、4月から」『西日本新聞』2022年2月18日。2022年2月19日閲覧。
- ^ “(運輸・通信)西鉄各駅乗降人員数” (PDF). 平成30年 久留米市統計書. 2021年6月15日閲覧。
- ^ “(運輸・通信)西鉄各駅乗降人員数” (PDF). 令和元年 久留米市統計書. 2021年6月15日閲覧。
- ^ “(運輸・通信)西鉄各駅乗降人員数” (PDF). 令和2年 久留米市統計書. 2021年6月15日閲覧。
- 西日本鉄道の1日平均利用客数
- ^ a b c 西日本鉄道株式会社. “駅別乗降人員(2022年度1日平均、単位:人)”. 2023年6月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月20日閲覧。
- ^ 西日本鉄道株式会社. “駅別乗降人員(2019年度1日平均、単位:人)”. 2021年1月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月21日閲覧。
- ^ 西日本鉄道株式会社. “駅別乗降人員(2020年度1日平均、単位:人)”. 2021年9月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月21日閲覧。
- ^ 西日本鉄道株式会社. “駅別乗降人員(2021年度1日平均、単位:人)”. 2022年11月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月20日閲覧。
参考文献
- 西日本鉄道株式会社社史編集委員会 編『最近10年の歩み』西日本鉄道、1968年12月11日。全国書誌番号:70003683。
- 西日本鉄道 編『西日本鉄道70年史』西日本鉄道、1978年12月17日。全国書誌番号:82020799。
- 久留米市史編さん委員会 編『久留米市史』 第4巻、久留米市、1989年7月31日。全国書誌番号:89061355。
- 久留米市史編さん委員会 編『久留米市史』 第13巻《資料編(美術・工芸)》、久留米市、1996年3月31日。全国書誌番号:96073163。
- 西日本鉄道株式会社 100年史編纂委員会 編『西日本鉄道百年史』西日本鉄道、2008年12月17日。全国書誌番号:21540243。
関連項目
外部リンク
- 試験場前駅 - 西鉄電車各駅情報サイト