モロゾフ
モロゾフ株式会社(英: Morozoff Limited)は、兵庫県神戸市東灘区に本社を置く洋菓子メーカーである。ドイツ菓子メーカーユーハイムと並び、神戸二大ブランドの一つとして有名。白系ロシア人であるフョードル・ドミトリエヴィチ・モロゾフ一家が神戸で経営していたチョコレート店を起源とし、社名はその姓に由来する。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 |
大証1部(廃止) 2217 2013年7月12日上場廃止 |
本社所在地 |
日本 〒658-0033 神戸市東灘区向洋町西五丁目3番地 |
本店所在地 |
〒658-0046 神戸市東灘区御影本町六丁目11番19号 |
設立 | 1931年8月8日 |
業種 | 食料品 |
法人番号 | 2140001002665 |
代表者 | 山口信二(代表取締役社長) |
資本金 | 37億3,746万円 |
発行済株式総数 | 36,692,267株 |
売上高 | 273億33百万円(2013年1月期) |
純資産 | 115億32百万円(2013年1月31日現在) |
総資産 | 203億15百万円(2013年1月31日現在) |
従業員数 | 744名(2013年1月31日現在) |
決算期 | 1月31日 |
外部リンク | http://www.morozoff.co.jp/ |
概要
神戸市の六甲アイランドに本社を構え、菓子販売店舗を中心に、カフェ、レストランを全国に展開している。店舗数は1102店[1](併設店含む・2015年現在)ある。代表的な商品は、チーズケーキ、プリンなど。バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣を始めた会社のひとつとしても有名。
ガラスの器(1973年までは陶器であった)に入ったプリンは高級品として知られ、食べ終わった後の空き瓶がガラスコップの代用品として再利用される事が多い[2]。このことは、「関西人の家庭には必ずモロゾフのプリンの容器がある」として探偵!ナイトスクープでもネタとして取り上げられた。また、吉本新喜劇の小籔千豊が、ネタで「そんなに使わないのについつい取って置いてしまう」物の代名詞として、しばしばギャグのネタにしている。当のモロゾフ社自身も、食べた後の容器はリサイクルするか何かの容器に再利用することを紹介している[3]。なお、試験的に一時プラスチック製の容器に変更したこともあったが、売り上げが落ちたため、ガラス製容器に戻したという[2]。
モロゾフ家との関係
神戸でチョコレート店を経営していた白系ロシア人フョードル・ドミトリエヴィチ・モロゾフ一家は、神戸の材木商である葛野友槌(現モロゾフの初代社長)から出資を受けて、1931年に神戸モロゾフ製菓を設立した。だが、葛野友槌は会社の会計帳簿をモロゾフ親子側に一切見せなかったため、モロゾフ家は不審を抱くようになり、最終的に両者の問題は裁判まで持ち込まれた。モロゾフ側は日本語が不自由だったため、結果的に裁判で追い出された形となった。モロゾフ一家はモロゾフ洋菓子店から去るだけではなく、「モロゾフ」や類似した商号を使用して菓子販売をすることを禁じられ、同様の事業をすることも禁じられた。モロゾフ家にとって厳しい条件であったが、条件を飲まなければロシアへ強制送還すると言われたため、判決をのまざるを得なかった。
ちなみに、モロゾフを離れたモロゾフ家は紆余曲折を経て、戦後「コスモポリタン製菓」を再度設立している。
モロゾフ家が商標権を放棄せざるを得なかった経緯については、『大正十五年の聖バレンタイン—日本でチョコレートをつくったV・F・モロゾフ物語』(川又一英著 PHP研究所・1984年刊 ISBN 4569212409)に詳しく記されている。
会社の現況
株主優待
沿革
関連項目
- ヴァレンティン・フョードロヴィチ・モロゾフ
- フョードル・ドミトリエヴィチ・モロゾフ
- コスモポリタン製菓
- ゴンチャロフ製菓 - 同じく神戸のロシア菓子店。
- ナガサキヤ - 廃業に伴い、同社のウイスキーボンボンなどを継承。
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- モロゾフ(公式) (@morozoff_sp) - X(旧Twitter)
- 増田家住宅(旧モロゾフ家住宅)主屋 文化遺産オンライン(2015年8月22日閲覧)
- 第7回定例研究会「バレンタインの起源~“チョコレートのモロゾフ”80年の歴史~」 神戸スイーツ学会(2015年8月22日閲覧)
- 北海道スイーツのさらなる発展のために~神戸 - 日本政策投資銀行(2015年8月22日閲覧)
脚注
- ^ 直営店12店 百貨店・専門店内店舗1057店、喫茶店30店・レストラン3店。島根県と沖縄県には1店舗も無い。
- ^ a b “デカくて、重くて…!? モロゾフのプリンが愛される理由”. 産経新聞. 2013年11月1日閲覧。
- ^ “ガラス容器へのこだわり”. モロゾフ株式会社. 2013年11月1日閲覧。