ルーディ・ラッカー

アメリカ合衆国の小説家・SF作家・数学者・情報科学者

これはこのページの過去の版です。Kokada jnet (会話 | 投稿記録) による 2008年7月26日 (土) 08:32個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ルーディ・ラッカー(Rudy Rucker, 1946年3月22日 - )は、アメリカ合衆国小説家SF作家数学者、情報科学者。本名ルドルフ・フォン・ビター・ラッカー(Rudolf von Bitter Rucker)。ルディー・ラッカーとも。 サイバーパンクSF、ユーモアSF、ハードSF、数学SFを得意とする特異な作家。最新の数学理論、物理理論を作品の核とするが、それをポップに具現化する作風が特徴。また、作品と似たようなテーマを題材とした、科学解説書も多数執筆している。

哲学者のヘーゲルの曾々々孫にあたる。

略歴

ケンタッキー州ルイヴェルに生まれる。スウォースモア・カレッジを経て、1972年からニューヨーク州立大学助教授を務め、1973年にニュージャージー州ラトガーズ大学で、数学の博士号を取得。

1977年に数学書『かくれた世界 幾何学・四次元・相対性』を発表。1976年に処女長編SF『時空ドーナツ』を書き、1978年「Unearth」誌に掲載するが、同誌休刊により未完となる。1980年に連続体仮説をテーマにし「カントール連続体問題とは何か?」という副題のついた長編『ホワイト・ライト』でプロ作家としてデビュー。

1986年からはサンノゼ州立大学准教授として数学、コンピュータ科学を教える。

1993年に東京国際美術館の「人工生命の美学」展で来日し、「A-Life、数学、SF」と題した講演、及び人工生命プログラム「人工生命細胞実験室(CA LAB:Rudy Rucker's Cellular Automata Laboratoly)」の公開を行った。

その特異な作風から、日本でもSFマニアからの絶大な支持を得て、1990年代にはアメリカでも絶版となっている初期作品も翻訳され、また日本オリジナル短編集も刊行された。

だが、2002年の『フリーウェア』の翻訳刊行後、翻訳は行われていない。(ラッカーの代表作である、『ウェア』4部作の最終巻、”Realware”も翻訳されていない。)

作品リスト

長篇小説

短篇集

  • The Fifty-Seventh Franz Kafka (1983年)
  • Transreal! (1991年)
  • 『ラッカー奇想博覧会』(Collected 13 Short Stories of Rudy Rucker) (1995年)黒丸尚 / 他訳:日本オリジナル編集
  • Gnarl! (2000年)

ノンフィクション

関連項目

  • サイバーパンク
  • 黒丸尚(ラッカーの翻訳を手がける)
  • 大森望(新潮文庫編集部時代に、ラッカーの長編を新潮文庫から刊行。黒丸の死去の後は、ラッカーの翻訳家となる)

外部リンク