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→‎主題歌: エンディングの第○期の表記を削除。優しい彗星の記載に24話を追加。
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: 種族 - [[オオカミ|ハイイロオオカミ]]
: 本作の主人公。性別はオス。物語開始時はチェリートン学園の高等部2年生で演劇部の美術チームに所属し、照明係を担当していた。
: 4月9日生まれの17歳。牡羊座で血液型はO。身長185センチメートルの体重71キログラム{{Refnest|group=注Efn2|劇中の時間経過に合わせて成長を遂げており、6巻の時点での身長は187センチメートル、体重は77キログラムとなっている<ref>『BEASTARS』単行本6巻、198頁。</ref>。}}。毛色は灰色。好きなものは昆虫と天気予報{{R|vol1|page1=204}}。
: 大柄な体格や高い戦闘能力に見合わず、弱者や秩序を重んじる繊細で心優しい性格だが、肉食獣ひいてはオオカミとして誕生したことへの強い[[劣等感]]から「無害な存在でありたい」と望んでおり、普段は非常に寡黙かつ不器用で目立つことを嫌っているため、他者とのコミュニケーションが得意ではない。このため、幼馴染であるジャックや701号室のルームメイトなど一部の友人・知人を除いて、周囲からは近寄りがたい変わった動物だと思われている。
: ハルとの出会いをきっかけに様々な経験を経て抑え込んでいた自分を少しずつ出すようになっていくが、ハルへの感情が恋なのか肉食獣としての本能(食欲)なのか懊悩している。リズが食殺犯だと知って以降は何食わぬ顔で学園生活を送るリズへの怒りを抑えられなくなることもあったが、自身もハルへの感情で悩んでいたため「自分もリズと同じようになっていたかもしれない」という思いから、大晦日に決闘で自身の思いをぶつけて決着を付けることにしている。
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: ホーンズ財閥の御曹司で、普段は気位高く振る舞い、失敗を重ねる者や未熟な考えの持ち主には辛辣な言動を崩さない。稽古中に負った[[捻挫]]の痛みを我慢してまで舞台上での演技を続けるなど、自分自身にも妥協や甘えを許さないストイックで直向きな姿勢を持ち合わせている反面、やや頑固で自分の弱みを見せてしまうことを恐れている。
: 元々は裏市で肉食獣用の生き餌として飼育されていた個体で、右足の裏には生き餌として育てられた証として数字の入れ墨が彫られており、5歳のときにホーンズ財閥の跡取りとしてオグマに引き取られたという過去を持つ。この出自から自らが捕食される側(草食獣)であることに強いコンプレックスを持っており、大型肉食獣として振る舞おうとしないレゴシに一目置いていると同時に、苛立ちも感じている。
: 裏市で活動する犯罪組織・シシ組にハルが誘拐された騒動を機に一時期学園を長らく休学し{{Refnest|group=注Efn2|当初は退学するつもりだったが、オグマに言いくるめられて退学届を休学届に書き直している。}}、シシ組のボスとして勢力拡大の原動力となるものの、再会したレゴシに大晦日で行うリズとの決闘を見届けるように懇願されたことなどを機に、少しずつレゴシの情に絆され、足を洗う決意をする。
: シシ組からの脱会後、レゴシとリズの決闘を見届けに向かうも、決闘で苦戦していたレゴシに入れ墨ごと右足を食べるよう強要。レゴシの勝利に寄与する傍ら、自らの過去とも決別を果たす。それにより、食殺犯を見つけたのがレゴシであることを公表できなくなったため、自身が表向きの功労者にされる。リズが逮捕された後、入院を経て復学した。それ以降、右足に義足を付けている。レゴシの退学に伴い、ジュノとは「休学中は裏市にいた」という秘密を学内で唯一共有することになる。卒業式の日にジュノのファーストキスを受けてその気持ちを察するが、異種族恋愛の厄介さを理解しているため突き放す態度をとるものの、内心は動揺していた。
: 卒業後は、大学に進学するも、御曹司であることや義足のことで他人にからかわれることが増えたほか、時折足の断面から感じる激痛に悩まされるようになる。
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: 種族 - ドール[[ビッグホーン]]
: 高等部1年生の新入部員。自分のルックスに絶大な自信を持ち、女遊びを趣味としている。人を食ったような性格をしており、入部早々肉食獣を侮辱する発言をして部内の肉食獣から反感を買ってしまっている。リズと対峙したレゴシを助けるために食殺事件へと首を突っ込み、自らを危険に晒しながらも巧みにリズを牽制するという大胆さも持っている。レゴシに対しては好意的な態度を見せているが、感情を抑えられなくなったレゴシの突発的な行動をフォローせざるを得なくなることもあり、その点には呆れ気味。
: 大晦日の決闘では、レゴシのやる気を引き出そうとするリズに殺されたかと思われたが、実際は拘束されて傷を付けられただけだった{{Refnest|group=注Efn2|リズはピナを食殺したかのような発言をしていたが、レゴシには匂いですぐにそれが嘘だと見抜かれた。}}。自力で脱出した後、警察に通報してリズを逮捕させるが、その時レゴシも食肉を犯していたことまでは知らず、結果的にレゴシも逮捕させることになってしまった。
: その後は他の部員たちにも内緒でリズとの面会を続けており、レゴシがメロンとの決着をつけるころにはリズを友達と呼んでいる。
; アオバ(Aoba)
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: 声 - 室元気{{R|natalie0806}}
: 種族 - [[クジャク]]
: 美術チームのリーダー。女性的な口調で話すが、性別はオス{{Refnest|group=注Efn2|男子の制服を着た姿で描かれている。}}。周囲への気配りが上手く、和を大事にする性格で、不器用で口下手なレゴシのことを気にかけている。
: また、徐々に心を開き成長しているレゴシの近況についてジュノに教えるなど、ジュノの恋を応援している。
; カイ(Kai)
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; ゴーシャ(Gosha)
: 種族 - [[コモドオオトカゲ]]
: レゴシの母方の祖父であり、育ての親。年齢は53歳<ref group="注">{{Efn2|第12巻の巻末の書き下ろし(P197)より。第103話では36年前は17歳だったことが明かされており、現在の年齢が53歳であることの裏付けになっているが、第106話では54歳を自称している。</ref>}}。大柄で圧倒的な強さをもつ兵士だったが、戦場でメスのハイイロオオカミ・トキと恋に落ち、失踪したという噂を持つ。36年前はヤフヤと共に「ビースターズ」を目指していたが、恋愛を期にその道を降りた。毒を持つ種族であるため法的にはハイイロオオカミとの結婚が認められておらず、レゴシとは血の繋がりはあるが戸籍上は他人同士となっている<ref group="注">{{Efn2|そのため、学園からは単に「レゴシの学費を払っている者」という扱いしかされておらず、通常は退学の際に必要な親族の署名を求められることもなく、レゴシが連絡していなかったこともあって、学費が払い戻されるまではレゴシの退学を知らなかった。</ref>}}。レゴシには平和主義を教えていたが、その裏には「それは強い者が唱えてこそ意味を持つ」という信念がある。
: 普段は温厚な性格だが、レゴシがメロンに重傷を負わされた時には、間接的にその原因を作ったヤフヤに対して激しい怒りを見せた。また、レゴシのことで心配事が起こると、分泌される毒がコンクリート製の塀をも溶かすほど強力になる。
; レアノ(Leano)
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== 設定 ==
=== 世界観 ===
舞台となる世界は[[現代社会]]と近い文明を有している。通貨単位は[[円 (通貨)|円]]、年明けに[[除夜の鐘]]が鳴るなど、日本を思わせる描写があるが、12月25日には[[クリスマス]]ではなく「レクスマス」と呼ばれる、まったく趣旨の異なる祭りが開催される{{Refnest|group=注Efn2|作中に書かれているレクスマスの歌の歌詞は「[[ジングルベル]]」(日本語詞)の「クリスマス」を「レクスマス」に変えたもの。}}など、現実世界と異なる文化も存在する。[[パソコン]]や[[スマートフォン]]、[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]も存在している。また、気温は低めで25度もあれば大変暑いとされ、冬場はマイナス10度まで下がる{{R|vol3|page1=191}}。登場キャラクターが人間ではなく動物(哺乳類・鳥類・爬虫類など)のため、数え方も「一人」ではなく「一匹」と数える。動物達の手足は皆人間と同じ形状をしており、鳥類も例外では無いが、本来の鳥の様に翼に変化させての飛行も可能。但し、飛行には免許証が必要であり、学校を卒業しないと取得できないため、在学中は飛行ができない(現実における[[無免許運転]]と同様の意味で、不可能という意味ではない)。また、ヘビのように本来手足のない種の場合は擬人化されても手足がない状態で描かれている。
 
肉食獣と草食獣が共に文明を持って生活している世界であるため、肉を食すということは法律で禁じられた重罪行為となっており、特に生きた肉を食うことに対しては、通常なら前科が付かない微罪処分であっても前科が付く{{R|vol12|page1=9}}。動物性の食材として食べることが許可されているのは卵と乳製品、昆虫のみとなっている{{R|vol1|page1=164-165}}。
しかし法律で定められていても本能である食肉衝動を抑えることは難しく、一部の肉食獣の中には「裏市」と呼ばれる場所から違法に草食獣の肉や血を入手して食している者もいる{{R|vol5|page1=190}}。
 
生物的な異種同士でも、さらには哺乳類と爬虫類という分類学上の[[綱 (分類学)|綱]]を超えた交配でも子孫を残すことは可能{{Refnest|group=注Efn2|卵生と胎生の間に子供ができることは稀で、その確率は500分の1と言われている<ref>『BEASTARS』単行本12巻、127頁。</ref>。}}。ただし血統を残すため婚姻・出産は同種で行われることが望ましいとされているため、異種族同士の恋愛は学生時代で終わらせるものという考えが常識として存在する
{{R|vol4|page1=207}}。と同時に、肉食動物と草食動物による恋愛ないし姦淫は異常性癖者とみなされる傾向にある{{R|vol4|page1=52-53}}{{R|vol5|page1=170-173}}。
 
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=== 用語 ===
; チェリートン学園
: 全寮制、中高一貫のエリート学校。中心街から少し外れた丘の上に建てられており、学園内からでも中心街を見下ろすことができる。この世界独自の科目として海洋語学、生態学などの授業がある。寮は男女別であるが、さらに肉食動物棟、草食動物棟に分けられている。寮の部屋割りは基本的に同種族となるように組まれており、レゴシの居室である701号室も、[[ブチハイエナ]]の'''ミグノ'''(声 - [[内田雄馬]]{{R|natalie0323}})以外は[[イヌ科]]で構成される{{Refnest|group=注Efn2|同室に住むイヌ科の生徒はレゴシとジャックの他には、[[オールド・イングリッシュ・シープドッグ|イングリッシュシープドッグ]]の'''コロ'''(声 - 大塚剛央{{R|natalie0323}})、[[コヨーテ]]の'''ダラム'''(声 - 小林直人{{R|natalie0323}})、[[フェネックギツネ]]の'''ボス'''(声 - [[下妻由幸]]{{R|natalie0323}})の3匹がいる。}}。
; ビースター
: 動物たちを統率する英雄的存在のこと{{R|vol1|page1=176}}。各学園から1匹ずつ選出された「青獣ビースター」と、その中からさらに選ばれた「壮獣ビースター」の二つに分けられる{{R|vol7|page1=13}}。
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: 生きている動物の肉を食べた獣に課される前科。罪の軽重に関わらず一生消えることがなく、草食獣との異種族婚が禁止されたり、草食獣との共学校に通えなくなったり、草食獣が役員を務める会社に就職が困難化したりするなど数々の社会的制約を受けることとなる。
; 海洋生物
: 海に住む動物たちの総称。海洋語<ref group=注>{{Efn2|チェリートン学園では必修科目だが、レゴシはアルバイトで出前に行かされるまで実際に話したことがなく、初めての会話では相手の言葉がまったく聞き取れなかった。</ref>}}と呼ばれる言語を用いる、貝殻を通貨の代わりに使う、など陸の動物とは異なる文化を持つ。ゴマフアザラシのように陸と海の両方で生きる者はハーフと呼ばれる。[[輪廻転生]]を信じ、「食べて食べられて生死を繰り返し、海に生命を委ねる」という死生観は、それを初めて聞いたレゴシに衝撃を与えた。
 
== 書誌情報 ==