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== 概要 ==
[[1960年代]]に建設が始まり、[[1973年]][[9月6日]]に朝鮮半島で最初の地下鉄路線である千里馬線と万景台線(後に千里馬線に統一)が開通した。[[シェルター<ref name="norimono">{{cite news|核シェルター]]を兼ねて作られていurl=https://trafficnews.jp/post/109150 |title=北朝鮮にあといわれ、深さは平均90m、最深いうひころでは深さ150mとされ、世界で最も深い地中を走るつの「鉄道博物館」 平壌地下鉄である建設の功績をたたえた施設とは?|author=乗りものニュース編集部|date=2021-8-10|publisher= 乗りものニュース|accessdate=2022-9-11}}</ref>。運賃は均一運賃制で、2017年現在は1回5[[朝鮮民主主義人民共和国ウォン|ウォン]]。シンボルマークは朝鮮語で地下鉄を意味する「'''지'''하철도」(チハチョルト、地下鉄道)の頭文字「'''지'''」(チ)を象ったもの。
 
運営は、2013年時点では北朝鮮の「内閣保安省」{{sic}}([[人民保安省]]の誤りか)内にある「第23局地下鉄道運営管理局」が担当しているとされる<ref name=joins130115>[http://japanese.joins.com/article/716/166716.html 北朝鮮男女軍人の恋愛問題、夜間勤務が…] - 中央日報{{ISO639言語名|ja}}版・2013年1月15日</ref>。局内は8つの管理所にて構成され、各管理所には「エスカレーター管理」「通信設備管理」「戦争設備管理」「路線および坑道管理」「切符販売・列車案内等」の5部隊が設けられているという<ref name=joins130115 />。
 
== 路線 ==
総距離は約35km(千里馬線は約20km、革新線は約15km)。[[軌間]]は1435[[ミリメートル|mm]]([[標準軌]])<ref name="norimono"/>、[[第三軌条方式]]集電<ref name="norimono"/>で[[直流電化|直流]]825[[ボルト (単位)|V]]である。
* {{駅番号|red|●}}[[平壌地下鉄千里馬線|千里馬線]]
** 千里馬線([[烽火駅]] - [[赤い星駅]])
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* {{駅番号|green|●}}[[平壌地下鉄革新線|革新線]]([[光復駅 (平壌直轄市)|光復駅]] - [[楽園駅 (平壌直轄市)|楽園駅]])
 
=== 外国人観光客が乗れる区間 ===
* 1990年代までは外国人に公開されていなかった。1985年に映画『[[プルガサリ 伝説の大怪獣]] - 1985年製作の怪獣映画。』で北朝鮮に渡った[[東宝]]の日本人スタッフが撮影後送迎バスに乗り遅れたため、現地スタッフに案内され開放前の地下鉄に乗車したという事実であるとすれば初非居住外国人乗車事例と現地スタッフは翌日から姿を見せる(出典:くなったという<ref>{{Cite book |和書 |author=薩摩剣八郎|authorlink=薩摩剣八郎 |date=2004-12-08 |title= 俺は俳優だ 着グルミ役者と呼ばれて30年 |publisher=[[ワイズ出版]] |pages=165-166 |chapter=第四章 プルサガリ 『大怪獣プルサガリ撮影日記』 |isbn=4-89830-179-7}}</ref>
[[千里馬線]]の[[復興駅]]〜[[凱旋駅 (平壌直轄市)|凱旋駅]]まで乗車できる
 
ただ交渉すると千里馬線の他に[[革新線]]も利用できる{{要出典|date=2022年9月}}
1990年代には[[赤い星駅]]で乗り降りした日本人観光客がいた<ref>[[加藤将輝]]・著、[[中森明夫]]・プロデュース『北朝鮮トリビア』飛鳥新社 2004年 ISBN 978-4-87031-619-5</ref>が、一時は[[千里馬線]]の[[復興駅]]と[[栄光駅]]の間の1区間しか乗ることができなかった<ref name="seruji">{{cite web |title=『謎多き平壌の地下鉄に試乗する』ピョンヤン(北朝鮮)の旅行記・ブログ|url=https://4travel.jp/travelogue/11050325 |author=せるじさん|work=フォートラベル |year= 2015|accessdate=2022-09-11}}</ref>。現在は復興駅-[[凱旋駅 (平壌直轄市)|凱旋駅]]まで乗車できる。ただし、一般的な北朝鮮旅行と同様にガイドが常に監視しており、身なりの悪い者を撮影すると画像を消すように言われる<ref name="seruji"/>。交渉すると千里馬線の他に[[革新線]]も利用できる{{要出典|date=2022年9月}}
 
== 車両 ==
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== 駅 ==
駅のつくりは[[東側諸国|旧東側諸国]]の地下鉄と概ね共通する。地上に1階建-3階建の駅舎があり、入ってすぐに[[改札口]]がある。改札口には[[自動改札機#ターンスタイル式の改札機|ターンスタイル自動改札機]]が設置されている。定期券は磁気化されているが、改札機についているカードリーダーにスライドさせる。また、現在では専用のICカード乗車券が導入されているが、2017年1月時点では紙の乗車券も引き続き発売されていた。外国人観光客は、ガイドが駅員に話しかけて改札横の出入口から入ることがある<ref name="seruji"/>
 
プラットホームのある大深度地下までは、乗り換えなしに1本のエスカレーターで繋ぐ。地上からプラットホームまでエスカレーターで約4分ほど要する。構造上、エスカレーターの下が少し透けて見える。上下のエスカレーターのベルト間に1箇所、小さなスピーカーがついていて、[[Public Address|アナウンス]]が流れている。エスカレーターは中国上海製だが、現在それらが記載された部分は全て削り取られ、表向きは自国製をうたっている。
 
プラットホームの深さは平均90m、最も深いところでは深さ150mとされ、世界で最も深い地中を走る地下鉄である。川の砂利層の下のまで掘削しないといけない、または市内の建物の基礎が深いため大深度に作らなければならなかったというのが理由だが、実際には[[シェルター|核シェルター]]を兼ねて作られているといわれている<ref name="seruji"/>。プラットホームは天井に[[シャンデリア]]風の照明、壁面に巨大な[[壁画]]があり、ライトアップされている。凱旋駅や復興駅などいくつかの駅では、プラットホームに『[[労働新聞 (朝鮮労働党)|労働新聞]]』を掲示するスタンドがある。駅構内に書籍や玩具の[[売店]]がある。
 
駅名は多くが革命・政治用語から取られているが、付近の地名や通りの名称から取られている駅も少なくない。ただし、そうした地名も革命・政治用語に由来して命名されている。
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File:Pyongyang metro 2.JPG|地上とホームを結ぶエスカレーター(2009年)
File:0850 - Nordkorea 2015 - Pjöngjang - Metro (22585895789).jpg|凱旋駅のエスカレーター(2015年)
File:Pyongyang - Kaeson station 2010.jpg|凱旋栄光ホーム(2010(2008年)
File:Puhung Metro Station, Pyongyang (6074544031).jpg|復興駅の『労働新聞』を掲示したスタンド(2011年)
File:Mosaic Mural at Puhung Station.jpg|復興駅のプラントホームにある[[金日成]]のモザイク画(2010年)
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== 駅リニューアル ==
[[2018年]]より駅の[[リニューアル]]工事が始まっている。2019年に凱旋駅と統一駅が「現代的に近代化された」ほか、2020年6月13日付『労働新聞』は戦勝駅と戦友駅がリニューアルされたと報じた。プラットホームの照明が交換されたほか、ベンチやディスプレイが追加されている。戦勝駅の壁画は、祖国解放戦争を戦った英雄の壁画に代わり、戦友駅はエスカレーターにも壁画が追加された<ref>{{cite news|url=https://chosonsinbo.com/jp/2020/07/yr20200717-8/ |title=朝鮮の勝利の歴史を表現/平壌地下鉄駅舎がリニューアル|author= |date=2020-7-17|publisher=『[[朝鮮新報]]』日本語版|accessdate=2022-9-11}}</ref><ref>{{cite news|url=https://www.wowkorea.jp/news/korea/2020/0614/10261565.html |title=「地下平壌が若返る」…リニューアルした北朝鮮の地下鉄|北朝鮮|wowkorea(ワウコリア)|author= |date=2020-8-2|publisher= wowkorea(ワウコリア)|accessdate=2022-9-11}}</ref>。
[[2018年]]より駅の[[リニューアル]]工事が始まっている{{要出典|date=2022年9月}}
 
〇 完了 △工事の最中 ✕ 更新前の状態 ▲不明
 
=== 千里馬線 ===
{| class="wikitable"
|+
!駅
!状況
|-
|[[復興駅]]
|✕
|-
|[[栄光駅]]
|✕
|-
|[[烽火駅]]
|✕
|-
|[[勝利駅]]
|✕
|-
|[[統一駅]]
|○
|-
|[[凱旋駅 (平壌直轄市)|凱旋駅]]
|〇
|-
|[[戦友駅]]
|〇
|-
|[[赤い星駅]]
|✕
|}
 
=== 革新線 ===
{| class="wikitable"
|+
!駅
!状況
|-
|[[光復駅 (平壌直轄市)|光復駅]]
|✕
|-
|[[建国駅]]
|✕
|-
|[[黄金原駅]]
|✕
|-
|[[建設駅]]
|✕
|-
|[[革新駅]]
|✕
|-
|[[戦勝駅]]
|〇
|-
|[[三興駅]]
|✕
|-
|[[楽園駅 (平壌直轄市)|楽園駅]]
|✕
|}
 
== 地下鉄革命事績館 ==
平壌市牡丹峰区域戦友洞([[戦友駅]]、[[戦勝駅]]近く)には「地下鉄革命事績館」があり、地下鉄建設の詳細な記録が展示されている。DK4型の模型(実物の約半分のサイズ)や、[[金日成]]が現地視察時に使用した[[軌陸車]]などが展示されているほか、地下鉄の工事現場を再現したコーナーなどがある。国産第1号となった地下鉄車両も保存されているという<ref>[https://trafficnews.jp/post/109150 北朝鮮にあるもうひとつの「鉄道博物館」 平壌地下鉄建設の功績をたたえた施設とは?] - 乗りものニュース・2021年8月10日<name="norimono"/ref>。
 
== 脚注 ==
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== 関連項目 ==
{{Commons|Pyongyang Metro}}
* [[平壌地下鉄100型電車]]
* [[朝鮮民主主義人民共和国の鉄道]]
* [[朝鮮民主主義人民共和国の交通]]
* [[朝鮮民主主義人民共和国]]
* [[平壌直轄市]]
* [[韓国の地下鉄]]
* [[モスクワ地下鉄]]
* [[プルガサリ 伝説の大怪獣]] - 1985年製作の怪獣映画。[[東宝]]の日本人スタッフが撮影後送迎バスに乗り遅れたため、現地スタッフに案内され開放前の地下鉄に乗車したという。事実であるとすれば初の非居住外国人乗車事例となる(出典:{{Cite book |和書 |author=薩摩剣八郎|authorlink=薩摩剣八郎 |date=2004-12-08 |title= 俺は俳優だ 着グルミ役者と呼ばれて30年 |publisher=[[ワイズ出版]] |pages=165-166 |chapter=第四章 プルサガリ 『大怪獣プルサガリ撮影日記』 |isbn=4-89830-179-7}})。
 
== 外部リンク ==