「上顎洞癌」の版間の差分
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* '''上顎洞癌''' (じょうがくどうがん) は副鼻腔の一つである上顎洞にできる[[悪性腫瘍]]である。副鼻腔で発生する癌では最も頻度が高いが、発症例はごく稀である。他の組織へ転移する危険性はあまりないとされている。[[組織型]]としては[[扁平上皮癌]]の頻度が最も高い。<br>▼
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== 症状 ==
* 血性鼻漏 : 癌から悪臭を放つ血性鼻漏が出る
* [[複視]] : 上顎洞から上へ癌が浸潤すると[[眼窩]]があり、これを侵す
* 顔面腫脹 : 上顎洞から前方へ癌が発育浸潤すると顔面(頬部)が盛り上がってくる
==発生過程==
* 慢性[[副鼻腔炎]](蓄膿症)に長期間(数十年)にわたって罹ると、洞内部の
* 最近では[[抗生物質]]や消炎酵素薬の開発により慢性副鼻腔炎の段階での治療が可能となり発生頻度が減少している。
==症状==
*下方型 上顎の疼痛や知覚鈍麻、[[硬口蓋]]や[[歯肉]]の腫れが見られる。
*上方型 上顎神経領域の疼痛や知覚鈍麻、[[眼球]]突出が見られる。
*後方型 かなり進行して[[三叉神経痛]]のような症状が出現。
*前方型 鼻翼から頬部の腫脹が見られる。
*内側壁型 異臭のする血性鼻汁や片側のみの鼻詰まり、涙目などが見られる。
放置しておくと腫瘍は肥大して頬骨を突き破り
特に、春先は鼻詰まりや涙目で[[花粉症]]と思い込み、放置して悪化する危険性があるので注意を要する。花粉症と
==治療法==
* かつては上顎と眼球を含む眼窩内容物を摘出する手術療法のみだったが、最近では手術療法に[[放射線]]治療や[[化学療法 (悪性腫瘍)|化学療法]]を併用した三者併用療法が主流となり、機能温存が図られている。
* 上顎洞癌は慢性副鼻腔炎を長期間にわたって放置すると発生する危険性があるので、鼻の異常を感じたら受診し治療することが肝要である。副鼻腔炎の治療で発生の危険性は大幅に軽減される可能性が高まる。
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