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| 英文社名 = Utsunomiya Light Rail Co., Ltd.
| ロゴ = [[File:Utsunomiya lrt logo.svg|190px]]
| 画像 = [[File:Utsunomiya Light Rail Headquarters Office.jpg|
| 画像説明 = 会社事務所<br />([[平石停留場]]併設の[[車両基地]]管理棟)
| 種類 = [[株式会社 (日本)|株式会社]]
| 市場情報 =
| 略称 = 宇都宮LR{{Refnest|group="注釈"|[[モバイルSuica]]・[[モバイルPASMO]]で利用した場合、アプリ内の利用明細にそう表示される。なお、[[路線バス]]に乗車した扱い(バス等)で運賃が処理される。参考画像:{{File:Ex Mobile Suica iOS Usagehistory.jpg}} }}
| 国籍 = {{JPN}}
| 本社郵便番号 =
| 本
| 本店郵便番号 = 321-0903▼
| 本社緯度度 = 36|本社緯度分 = 33|本社緯度秒 = 13.4|本社N(北緯)及びS(南緯) = N
▲| 本店所在地 = [[栃木県]][[宇都宮市]]下平出町3110番地{{coord|36.559544|139.882136|region:JP|name=宇都宮ライトレール株式会社本店所在地|display=title|format=dms}}<ref name="会社概要">{{Cite web|和書|url= https://www.miyarail.co.jp/company-info.html |title= 会社概要 |publisher= 宇都宮ライトレール株式会社 |accessdate= 2023-08-29 }}</ref><br />([[平石停留場]]併設の[[車両基地]]内<ref>[https://www.miyarail.co.jp/userguide-buy 車両基地定期券売り場] 宇都宮ライトレール公式サイト(2023年11月8日閲覧)</ref>)
| 本社経度度 = 139|本社経度分 = 56|本社経度秒 = 23.9|本社E(東経)及びW(西経) = E
| 座標右上表示 = Yes
| 本社地図国コード = JP
| 本店所在地 = <!-- この項目は登記上の本店と実質的な本社機能が別の場所である場合に使用する -->
| 設立 = [[2015年]][[11月9日]]<ref name="会社概要" />
| 業種 = 5050
| 統一金融機関コード =
| SWIFTコード =
| 事業内容 = {{Plainlist|
| 事業内容 = [[軌道法]]による運輸事業<ref name="会社概要"/>([[宇都宮ライトレール宇都宮芳賀ライトレール線|宇都宮芳賀ライトレール線]]の運行)<br />車体・車内広告等の広告業<ref name="会社概要"/>等<!-- <br />工芸品・食料品・日用雑貨・煙草・医薬品等の物品の販売<br />不動産の売買・交換・賃貸借及びその仲介並びに所有・管理及び運用 -->▼
* [[軌道法]]による運輸事業<ref name="会社概要"/>([[宇都宮ライトレール宇都宮芳賀ライトレール線|宇都宮芳賀ライトレール線]]の運行)
▲
}}
| 代表者 = 高井徹(元 宇都宮市副市長)<ref name="会社概要" />
| 資本金 = 10億円<ref name="会社概要" />
| 発行済株式総数 =
| 売上高 =
* 7億3916万5000円
* (鉄道事業営業収益)
* 5534万3000円
* (その他事業営業収益)
(2024年3月期)<ref name="fy">{{Cite web |和書 |date=2024-6-5 |url=https://www.miyarail.co.jp/cms/wp-content/themes/miyarail/pdf/report_2024.pdf?202406 |title=2023年度決算(概要)について |format=PDF |publisher=宇都宮ライトレール株式会社 |accessdate=2024-9-7}}</ref>
| 営業利益 =
| 経常利益 =
* 8361万1000円
(2024年3月期)<ref name="fy" /><!-- 編集する際は出典を修正してください -->
| 純利益 =
* 5697万1000円
(2024年3月期)<ref name="fy" /><!-- 編集する際は出典を修正してください -->
| 純資産 =
| 総資産 =
* 6億7196万0000円
(2024年3月31日現在)<ref name="fy" /><!-- 編集する際は出典を修正してください -->
| 従業員数 =
| 支店舗数 =
| 決算期 = [[3月31日]]
| 主要株主 =
* [[宇都宮市]] 40.80%
* とちぎライトレール支援持株会 22.80%
* [[関東自動車 (栃木県)|関東自動車]] 11.00%
* [[芳賀町]] 10.20%
* [[足利銀行]] 5.00%
* [[栃木銀行]] 5.00%
* [[東武鉄道]] 4.00%
* [[宇都宮商工会議所]] 1.00%
* [[芳賀町商工会]] 0.20%<ref name="会社概要" />
* (2023年3月31日現在)
| 主要子会社 =
| 関係する人物 =
| 外部リンク = {{Official URL
| 特記事項 =
}}
'''宇都宮ライトレール株式会社'''(うつのみやライトレール、{{lang-en-short|Utsunomiya Light Rail Co., Ltd.}})は、[[栃木県]]で[[宇都宮ライトレール宇都宮芳賀ライトレール線|宇都宮芳賀ライトレール線]]<ref name="miya201803">{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/015/843/ninkasyutoku.pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20221127122849/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/015/843/ninkasyutoku.pdf|title=LRT事業に係る工事施行認可の取得について|publisher=宇都宮市建設部LRT整備室・芳賀町建設産業部都市計画課・宇都宮ライトレール株式会社|date=2018-03-20|archivedate=2022-11-27|accessdate=2022-11-27}}</ref>を運行する[[第三セクター]]方式の[[軌道法|軌道事業者]]である。
==
宇都宮芳賀ライトレール線は2023年8月26日に運行を始め、日本国内の[[路面電車]]路線としては[[万葉線]]([[富山県]])以来75年ぶりの新規開業となった<ref>「[https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230826-OYT1T50178/ 宇都宮LRTが開業、駅前で発車式…国内75年ぶり新規開通]」[[讀賣新聞]]オンライン(2023年8月26日)2023年11月8日閲覧</ref>。これには、以下のような経緯がある。
=== 構想の背景 ===
[[File:Traffic jam at Nogoya-Machi, Utsunomiya, Tochigi.jpg|250px|thumb|清原工業団地において問題となっていた交通渋滞(2023年7月の夕方[[ラッシュ時]]撮影、渋滞しているのが宇都宮方面車線)]]
[[宇都宮市]]の東部地域、とりわけ[[鬼怒川]]の左岸では、[[高度経済成長]]期以降に、全国最大クラスとなる内陸型[[工業団地]]である[[宇都宮工業団地|平出工業団地]]や[[宇都宮清原工業団地|清原工業団地]]が造成された。さらにその東側で隣接する[[芳賀郡]][[芳賀町]]や[[真岡市]]などでも大規模な工業団地が整備されていた。こうして産業集積が進む[[宇都宮都市圏]]には、従業員の[[通勤]]に伴う[[人流]]、原材料や製品を輸送する[[物流]]が拡大し、それらは[[自動車]]([[自家用車|マイカー]]や[[貨物自動車|トラック]])と[[道路]]に依存してきた。特に工業団地の就業者約3万人のうち、約8割が自動車通勤であった。このため鬼怒川を渡る道路橋を中心に激しい[[交通渋滞]]が[[社会問題]]となるレベルまで深刻化していた。さらに、これら鬼怒川左岸地域では、[[1984年]]に産・学・住が連携した[[高度技術集積都市]]を整備する構想「宇都宮[[テクノポリス]]」計画が当時の[[通商産業省]]の承認を受けており、さらなる産業の集積や都市整備を図る中で交通渋滞の解消は喫緊の課題となった<ref name="jigyogaiyo">{{Cite web|url=https://u-movenext.net/assets/pdf/lrt_overview_pamphlet.pdf|fotmat=PDF|title=芳賀・宇都宮LRT(ライトライン)事業概要|accessdate=2024-09-01|publisher=宇都宮市}}</ref>。
また宇都宮都市圏では、[[首都圏 (日本)|首都圏]]への輸送に比重を置いた南北に貫く地域軸となる[[鉄道路線]]として[[東日本旅客鉄道|JR東日本]](かつては[[日本国有鉄道|国鉄]])[[東北本線]]([[宇都宮線]])や[[東武宇都宮線]]、市域より西方面に向かう路線としてJR[[日光線]]が存在する一方、市域を東西に貫く鉄道や[[軌道 (鉄道)|軌道]]路線は存在したことがなく、宇都宮駅を中心とする東北本線によって道路網も含めて都市が東西に分断されている状況に置かれ、東西地域軸が極めて貧弱であった。また、宇都宮市の中心市街地は宇都宮駅より西側に存在するため、[[路線バス]]の路線は宇都宮駅より西側方面に集中しているのに対し、東側においては[[国道123号]]沿いを除き希薄であり、東部地域では[[公共交通機関]]にアクセスすることが困難な空白地域を多く抱えている状況下にあった<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/078/130319kihonhoushin.pdf|title=東西基幹公共交通の実現に向けた基本方針|format=PDF|date=2013-03-23|accessdate=2023-07-29|publisher=宇都宮市}}</ref>。これらの問題を根本的に解決するものとして宇都宮都市圏を東西に貫く新たな大量輸送手段となりうる鉄軌道路線が求められたことが、本事業の原型である「[[新交通システム]]構想」が生まれた背景である<ref>{{Cite news|和書|title= LRT1 構想20年 LRT実現へ 県都 渋滞解消狙う|newspaper=讀賣新聞|edition=栃木版|date=2014-04-03|pages=25}}</ref><ref>{{Cite news|title=銀の靴を探して 2025年交通とまちづくり クルマ依存課題山積 LRTは切り札か|newspaper=[[下野新聞]]|date=2015-05-27|pages=3}}</ref><ref name="shimotsuke20230727">{{Cite news|title=全国初の新線 LRT曲折経て8月開業 構想30年「上下分離」特例が転機に|url=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/768703|date=2023-07-27|accessdate=2023-07-29|newspaper=下野新聞}}</ref>。
=== 新交通システム構想 ===
宇都宮市を東西に貫く新交通システム路線の最初のアイデアは[[1987年]]([[昭和]]62年)にまで遡る。当時の宇都宮市ではJR[[宇都宮駅]]東側の[[区画整理事業|区画整理]]が進展し、また駅東口の整備が進行しており、宇都宮駅を挟んだ東西方向の交通手段についての検討がされ始めた。同年8月11日に当時の宇都宮市長である[[増山道保]]の定例記者会見が行われ、その中で宇都宮駅の東西を結ぶ[[都市計画道路]]の建設、[[モノレール]]などの新交通システムの整備、JR東北本線の[[高架駅|高架]]化などの案を示した。また、[[宇都宮市役所]]と県、[[建設省]](現在の[[国土交通省]])、JR東日本、[[日本国有鉄道清算事業団]]の5者で検討委員会を発足させ、今後5年ほどかけて計画を方向づけ、全体で10年をめどに事業を進めていきたい考えも示した<ref name="shimotsuke19870813">{{Cite news|title=JR宇都宮駅をはさむ交通手段 東西結ぶ3ルート模索 モノレールなどの構想も|newspaper=下野新聞|date=1987-08-13|pages=4}}</ref>。
その後、宇都宮市役所によるアイデアが出てからしばらくが経過した[[1992年]]([[平成]]4年)の10月から11月に、第2回宇都宮都市圏[[パーソントリップ調査]]が行われ、調査の結果先述した通り宇都宮市では東西方向のネットワークが弱く、また鬼怒川を渡る橋も限られているため左岸の工業団地への通勤交通による渋滞が深刻化していることが指摘され、市の東西を結ぶ基幹公共交通の必要性が提言され、モノレールなどの新交通システムが改めて検討対象に挙げられた<ref name="koike">{{cite journal|和書 |author=古池弘隆 |year=2021 |url=https://doi.org/10.24629/citylife.22.0_19 |title=宇都宮市のLRT -これまでとこれから |journal=宇都宮共和大学 シティライフ学研究 |volume=22 |pages=19-36 |doi=10.24629/citylife.22.0_19 |publisher=須賀学園 宇都宮共和大学 シティライフ学部 |accessdate=2024-01-09}}</ref>。これを踏まえ、[[1993年]](平成5年)にLRT事業の直接的な前身である「'''新交通システム構想'''」が持ち上がった。1月に当時の[[栃木県知事]][[渡辺文雄 (政治家)|渡辺文雄]]が宇都宮市東部の渋滞対策として、新交通システムの整備を図る方針を示したことが、「新交通システム構想」の始まりとなる<ref name="shimotsuke20230823">{{Cite news|title=『県都東部の渋滞解消』きっかけに 構想30年曲折たどる|pages=16|newspaper=下野新聞|date=2023-08-23}}</ref>。4月には宇都宮既成市街地と鬼怒川左岸地域を結ぶ交通渋滞の解消や、[[テクノポリス]]新都市(現在の[[ゆいの杜]]エリア)との交通アクセス強化を目的とした、新たな軌道系交通システムの検討を始め<ref>{{Cite web|和書|url=https://lightline-start.u-movenext.net/upload/InfoContents/files/e_f_506_ce35d9e2-64ed-4a77-8ed4-3b707f273169.pdf|title=LIGHTLINE START LRT開業記念|publisher=宇都宮市・芳賀町・宇都宮ライトレール|date=2023-08-26|accessdate=2023-09-08|pages=15|format=PDF}}</ref>、
この構想が初めて公にされたのは同年11月1日だった。栃木県[[知事公館|公館]]で行われた真岡市の市民代表との広聴事業「こんにちは知事さん」にて、渡辺知事がJR宇都宮駅東口から清原工業団地間の約10[[キロメートル|km]]に新交通システムを[[社会実験|実験]]的に導入したいとの意向を明らかにした。構想が明かされるまでの経緯は、真岡市民代表からの「真岡工業団地から宇都宮市の間に新交通システムを設けてはどうか」という質問に対し、知事が構想の内容を披露したという流れで行われたものである。この構想で宇都宮駅東口から清原工業団地間の試験導入に限定した理由について、知事は、[[イニシャルコスト|初期投資額]]を少なく抑えたいこと、宇都宮テクノポリス地区の建設促進に役立つこと、宇都宮市街地開発組合の清原工業団地の分譲による益金の用途は宇都宮市内の事業に限られていることなどを理由に挙げ、最大の課題として建設費を賄えるほどの利用者がいるかわからないことを上げた。また知事は清原工業団地まで整備した後、うまくいけば真岡市への延伸を図りたいという考えを示し、2、3年後をめどに結論を出したいと述べた<ref name="shimotsuke19931102" />。
[[1994年]](平成6年)1月4日に栃木県公館で行われた渡辺知事の新春記者会見ではこの新交通システム構想について導入予定のシステムの開発完了時期を見極めながら、ちょうどタイミングのいい時期に建設したいという意向を見せた。また、新交通システムの方式について「[[ガイドウェイバス]]やモノレールなど種類が多いが、いずれも1km数十億円ないし数百億円かかる。もう少し安い経費で簡便な公共交通機関を考えている」と、過去に検討されたモノレールなどとは異なる全く新しいシステムを導入する意を述べた。また、利用者数の予測について、県土木部が行っている宇都宮都市圏の人の流れをつかむ先述したパーソントリップ調査の結果を参考すると述べた<ref name="shimotsuke19940105">{{Cite news|title=新交通システム 知事早期導入に意欲 着手は2,3年後 景気主眼に新年度予算 新春会見|newspaper=下野新聞|date=1994-01-05|pages=1}}</ref>。[[1996年]](平成8年)4月には、パーソントリップ調査の結果を踏まえ「宇都宮都市圏の都市交通マスタープラン」が策定され、東西交通軸の強化などの「骨格交通軸の形成」、交通ネットワークの適切な配置による「市街地交通網の形成」の二つを今後の「交通体系の方針」と位置づけ、東西交通軸の形成へ向けた新交通システムの整備検討がさらに進められた<ref name="jigyogaiyo" />。
先述した「新交通システム研究会」での調査研究を経て<ref name="comit01_data2"/>、[[1997年]]度(平成9年度)中に市街地開発組合に市と県、交通事業者などが加わり「新交通システム検討委員会(初代)」が設置<ref name="shimotsuke20010418">{{Cite news|title=宇都宮の新交通システム 次世代型路面電車LRT導入を視野に 3ルートで調査 来年度に基本計画策定|newspaper=下野新聞|date=2001-04-18|pages=1}}</ref><ref name="govcite1">{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028856/shiminsetumei/torikumi/1006087.html|title=新交通システム導入に向けた取り組み|publisher=宇都宮市|accessdate=2022-03-22}}</ref>され、国内外への視察なども踏まえた上で新交通システム整備の在り方を議論していくこととなった。
=== 次世代型路面電車(LRT)導入へ ===
[[ファイル:Strasbourg - Straßenbahn - Rasengleisabschnitt.jpg|250px|thumb|宇都宮の新交通システムにLRTを導入するに当たってモデルとされた[[トラム (ストラスブール)|ストラスブールLRT]]<ref>{{Cite news|url=https://gendai.media/articles/-/115674?page=2|pages=2|title=構想から約30年を経てついに実現した「宇都宮の新しい交通システム」はいったい何が凄いのか|publisher=マネー現代|date=2023-09-02|accessdate=2023-09-09}}</ref><br />[[ストラスブール]]はLRTの世界的なモデル都市である]]
[[File:Utsunomiya LRT consideration route.png|thumb|2001年当時の構想段階で検討されていたルート一覧]]
[[2001年]](平成13年)4月、新交通システム検討委員会は鬼怒川左岸地域とJR宇都宮駅を接続する新交通システムについて、ルートを後述の3ルートに絞ったうえで、地上式の[[路面電車#LRT|次世代型路面電車]]「ライト・レール・トランジット{{Refnest|group="注釈"|出典の原文では「ライト・レール・トランジェット」として掲載されている<ref name="shimotsuke20010418"/>。}}(LRT)」を導入する方針を固めた。当時、次世代型路面電車を日本で導入するというのは前例がなく、[[交通に関する日本初の一覧#鉄道|日本初]]の構想となった<ref name="shimotsuke20010418"/><ref group="注釈">なお、[[富山市]]では宇都宮よりも早くLRT([[富山地方鉄道富山港線|富山ライトレール富山港線]])を開業させているが、同市においてLRT整備の構想が最初に持ち上がったのは[[2003年]]である。</ref>。導入ルートは[[2000年]]度(平成12年度)にそれまで検討されてきた14ルートから6ルートに絞り、そして4月17日の県議会で県企画部が説明した内容では、
#Aルート: [[栃木県道64号宇都宮向田線]](鬼怒通り)を東進し続け柳田大橋を渡り[[栃木県道69号宇都宮茂木線]]へ入り宇都宮テクノポリスセンター地区(現・[[ゆいの杜]])へ向かう、全長9.6 km。
#
#
の3案が示された<ref name="jigyogaiyo" />。なお選定に際し、[[国道123号]]や県道64号宇都宮向田線の[[旧道]]である「平出街道」を経由する3つのルートについては用地整備費、迂回率、総輸送容量などを考慮し、検討から外された<ref name="shimotsuke20010418"/>。
これまで
その後、Bルートに関してB-1とB-2で検討された結果B-2が採用され<ref name="jigyogaiyo" />、そして、新交通システム検討委員会で検討されたLRT導入に関わる基本構想に基づき、2001年(平成13年)から[[2002年]](平成14年)にかけて「新交通システム導入基本計画策定調査」が行われ、AとBつのルートで検討され、各種調査の結果導入ルートがBルートとなることが決定し、宇都宮駅西口から[[大通り (宇都宮市)|大通り]]を通過し約3km離れた桜通り十文字を結ぶ区間も将来延伸区間として位置づけられた<ref name="keikaku2003">{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/088/kihonkeikaku.pdf|title=新交通システム導入基本計画策定調査(概要版)|archiveurl=https://web.archive.org/web/20230407132128/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/088/kihonkeikaku.pdf|archivedate=2023-04-07|publisher=宇都宮市・栃木県|accessdate=2022-03-22}}</ref>。
=== 事業の紆余曲折 ===
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国からのLRT整備に関する補助の拡充も検討の追い風となった。県と市が今まで国に行ってきた、LRT整備への補助拡充に関する[[ロビー活動|要望活動]]が実を結び、2004年(平成16年)7月5日に国土交通省は今まで行われてきた自治体によるLRT用の[[超低床電車]](LRV)の購入の補助に加え、整備計画段階からの支援を拡充すべく手引書を作成すると公表し<ref>{{Cite news|title=LRT建設 国が支援 普及進まず手引書作成へ 宇都宮も構想|newspaper=下野新聞|date=2004-07-06|pages=1}}</ref>、さらに[[2007年]](平成19年)10月1日に[[地域公共交通の活性化及び再生に関する法律]]が施行され、国がLRT整備に対しての財政支援として、[[社会資本整備総合交付金]]を手厚く交付するようになったことが、LRT整備を確実なものとした<ref name="shimotsuke20230823" />。[[2007年]](平成19年)から[[2008年]](平成20年)にかけて事業・運営手法および施設計画に関する調査が実施され、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律を適用させてLRTを整備する方針を盛り込んだ<ref name="comit01_data2"/><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028856/shiminsetumei/torikumi/1006095.html|title=「新交通システム検討委員会」の検討結果報告(平成19年度から平成20年度)|accessdate=2023-09-07|publisher=宇都宮市}}</ref>。LRTの支援拡充により[[地方公共団体|地方自治体]]が担う事業費の負担が減少したこともあり<ref name="shimotsuke20230823" />、新交通システム事業は栃木県と宇都宮市の共同事業から変わって宇都宮市が事業主体となって進める方針が[[2006年]](平成18年)度に示され、それ以降は宇都宮市が事業主体となってLRT構想が進行し、県がその支援をしていく形となった<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.pref.tochigi.lg.jp/h03/town/koukyoukoutsuu/koukyoukoutsuu/documents/4_lrt.pdf|title=改善・充実への取り組み(LRT)|publisher=栃木県|accessdate=2023-10-11}}</ref>。
だが、LRTの整備により、並行するバス路線(特に、関東自動車の路線の大部分が通過する大通りの[[宇都宮駅のバス乗り場|宇都宮駅西口]]
[[2007年]]年度(平成19年度)には市や県や交通事業者によって、LRTの導入を検討する「新交通システム検討委員会(2代目)」、宇都宮市全体の公共交通ネットワークについて検討する「宇都宮市都市・地域交通戦略策定協議会」が設立されたが、関東自動車は前者の新交通システム検討委員会について、参加を拒み、さらに半ば一方的に宇都宮市の新交通システムに路線バスを導入した場合の効果を検証する「バスシステム検討委員会」の設立を提示し<ref>{{Cite news|title=関東自、交通3組織合意 LRT議論は参加せず 宇都宮市|newspaper=下野新聞|date=2007-10-19|pages=1}}</ref>、[[バス・ラピッド・トランジット|バス高速輸送システム]](BRT)の日本版である[[基幹バス]]の導入を持ち出したことにより再びLRT整備構想に闇雲がかかった。バスシステム検討委員会は[[2008年]](平成20年)4月7日より組織され、宇都宮市はLRTの整備構想と並行して、BRTの導入構想まで検討せざるを得なくなった<ref name="shimotsuke20090501">{{Cite news|title=『LRTありきの内容』 =関東自動車の手塚社長= 検討会最終報告書を批判|pages=5|newspaper=下野新聞|date=2009-05-01}}</ref>。
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事業主体は、民間公共交通事業者が単独で運営、複数の民間事業者による新会社設立、官民連携による新会社設立の3つのケースが検討されていた。民間軌道事業者14社と地元公共交通事業者5社に対して行った事前の事業参画意向調査では、4社が事業参画へ関心を示していたが、[[2015年]](平成27年)6月から7月にかけて行われた「宇都宮市・芳賀町LRT事業の運営を担う意向のある事業者募集」の結果、民間事業者による単独・連合での提案はなく、関東自動車が官民連携による新会社設立を提案したのみであった<ref name="comit07_data1"/>。提案内容も人員確保、資金調達、リスク分担などの面で行政側に頼る内容であったことから、宇都宮市と芳賀町は方針を転換し、自治体が主体的な役割を担う[[第三セクター]]方式で新会社を設立することが決定した<ref name="comit07_data1"/>。また、[[東急電鉄]]や[[富山地方鉄道]]、[[京福電気鉄道]]、[[岡山電気軌道]]、[[広島電鉄]]などが[[動力車操縦者|運転士]]養成、技術研修など人材育成、技術提供での協力を表明した<ref name="toyo-keizai_20151022"/>。
こうして[[2015年]](平成27年)[[11月9日]]、運営主体の第三セクター企業「'''宇都宮ライトレール株式会社'''」が設立された<ref name="会社概要" />。設立時の出資比率は、宇都宮市と芳賀町が合わせて51 %、民間が49 %となった<ref name="comit08_data1"/>。民間からは、[[下野新聞|下野新聞社]]・[[とちぎテレビ]]・[[宇都宮ケーブルテレビ]]・[[栃木信用金庫]]・[[フタバ食品]]など地元企業26社により構成されるとちぎライトレール支援持株会、地域の公共交通事業者である関東自動車・東武鉄道・東野交通<ref group="注釈" name=toya/>、地方銀行である[[足利銀行]]・[[栃木銀行]]、商工会議所が出資する<ref name="comit10_data2"/>。なお、今後の増資にあたっては、栃木県も出資する方針が示されている<ref name=":3">{{Cite news|title=宇都宮市のLRT、栃木県も出資へ 知事表明|newspaper=[[日本経済新聞]] 電子版|date=2017-01-01|author=|url=
設立前の仮称では、社名は「とちぎ県央LRT株式会社」とされていたが、出資者や知事の意見を踏まえ、分かりやすい名称として現在のものに変更された<ref name="sankei-np_20151027"/>。
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* [[1987年]]([[昭和]]62年)[[8月11日]] - 当時の宇都宮市長[[増山道保]]が宇都宮駅を東西に貫く[[新交通システム]]の導入構想を表明。[[モノレール]]を候補に挙げる<ref name="shimotsuke19870813" />。実現はしなかった。
* [[1992年]](平成4年)10月~11月 - 第2回[[宇都宮都市圏]][[パーソントリップ]]調査を実施。宇都宮東部地域の交通実態を把握<ref name="jigyogaiyo" />
* [[1993年]]([[平成]]5年)[[11月1日]] - 当時の栃木県知事[[渡辺文雄 (政治家)|渡辺文雄]]がJR宇都宮駅から清原工業団地を結ぶ新交通システムの導入意向を表明。本事業へとつながる「'''新交通システム構想'''」が初めて公にされる。▼
* [[1993年]]([[平成]]5年)
* [[1995年]](平成7年)4月 - [[宇都宮都市圏]]マスタープランに、市中心部と鬼怒川左岸地域を結ぶ新交通システムの導入が位置付けられる▼
** 4月 - パーソントリップ調査の結果を踏まえ「新交通システム研究会」が組織され、交通実態の分析と新交通システム導入へ向け検討を開始。
▲**
▲* [[
* [[1997年]](平成9年)
** 4月 - 栃木県が新交通システムに軌道型の簡易システムを導入する方針を固める
** 6月 - 栃木県・宇都宮市・宇都宮市街地開発組合、県内交通事業者らが「新交通システム検討委員会(初代)」を組織
* [[2000年]](平成12年)内 - 新交通システム検討委、「新交通システム導入基本方針」を策定<ref name="jigyogaiyo" />
* [[2001年]](平成13年)
** [[4月17日]] - 新交通システム検討委、新交通システムの方式としてLRTの導入を正式決定、県議会で説明<ref name="shimotsuke20010418"/>
192 ⟶ 222行目:
** [[11月22日]] - 同日投開票の宇都宮市長選にて推進派の[[佐藤栄一]]が再選(4期目)。
*** 同選ではLRT事業が大きな争点となり、得票差は約6200票と接戦となった<ref name=":5">{{Cite news|title=宇都宮市長選 佐藤さん薄氷の4選 LRTの住民説明に力|newspaper=[[東京新聞]] Tokyo web|date=2016-11-22|author=藤原哲也|url=http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201611/CK2016112202000179.html|archiveurl=https://web.archive.org/web/20161123165946/http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201611/CK2016112202000179.html|accessdate=2017-04-12|archivedate=2016-11-23}}</ref>。
** [[12月21日]] - 宇都宮市が当初2019年度を見込んでいた開業を見送り、延期する方針を固めたことが報道される<ref>{{Cite news|title=宇都宮市、LRTの東京五輪前開業見送り 住民説明などに時間|newspaper=日本経済新聞 電子版|date=2016-12-21|author=|url=
* [[2017年]](平成29年)
** [[1月1日]] - 栃木県知事の[[福田富一]]がLRT事業への県の参画について表明<ref name=":3" />。
209 ⟶ 239行目:
** [[6月29日]] - LRTのシンボルマークが決定<ref name="hagautsu20200629">{{Cite press release|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/078/200629shiryou2.pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20220817131049/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/078/200629shiryou2.pdf|format=PDF|language=日本語|title=芳賀・宇都宮LRT事業のシンボルマークについて|publisher=芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会|date=2020-06-29|archivedate=2022-08-17|accessdate=2022-08-17}}</ref><ref name"miya20200721">{{Cite press release|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/025/004/200721kishakaiken.pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20200918054947/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/025/004/200721kishakaiken.pdf|format=PDF|language=日本語|title=芳賀・宇都宮LRT事業のシンボルマークについて|publisher=宇都宮市建設部LRT企画課|date=2020-07-21|accessdate=2020-09-18|archivedate=2020-09-18}}</ref>。
** 8月26日 - 宇都宮[[ICカード]]導入検討協議会は宇都宮地域に導入する地域提携ICカードの名称を「totra」に決定<ref name="press20200827">{{Cite press release|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/025/250/200828iccard.pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210424125552/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/025/250/200828iccard.pdf|format=PDF|language=日本語|title=地域連携ICカードの名称・デザインの決定について|publisher=宇都宮市総合政策部交通政策課|date=2020-08-27|accessdate=2021-04-24|archivedate=2021-04-24}}</ref><ref name=":14" />。同時にデザインも決定した<ref name="press20200827" /><ref name=":14">{{Cite news|url=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/351756|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210125191202/https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/351756|title=名称は「totra」宇都宮の交通ICカード バス・LRT・鉄道つなぐ|newspaper=下野新聞|date=2020-08-27|accessdate=2021-04-23|archivedate=2021-01-25}}</ref>。
** [[12月15日]] - 翌年1月15日までの間、LRT車両の愛称を4つの案から選ぶ投票を実施<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/025/819/pdf.pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210423100547/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/025/819/pdf.pdf|title=芳賀・宇都宮LRT車両の愛称を選ぼう!|archivedate=2021-04-23|accessdate=2021-04-23|publisher=宇都宮市/芳賀町|format=PDF|language=日本語
* [[2021年]](令和3年)
** [[4月15日]] - [[路面電車停留場|停留場]]名候補を決定し、[[4月19日]]に提案書を芳賀町と宇都宮市に提出<ref>{{Cite news|url=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/440886|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210423101614/https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/440886|title=LRT停留場 名称選定 JR駅東側の19カ所 宇都宮市・芳賀町に提案、月内決定|newspaper=下野新聞|date=2021-04-16|accessdate=2021-04-23|archivedate=2021-04-23}}</ref>。当初は2020年8月に決定する予定であった<ref>{{Citation|title=【宇都宮市】令和元年8月定例記者会見|url=https://www.youtube.com/watch?v=agOofKrvvt4|accessdate=2019-08-23|language=ja}}</ref>。
** [[4月23日]] - 停留場名称が決定<ref name="press20210423">{{Cite press release|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/022/203/meishou_kouhyou.pdf|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210423104001/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/022/203/meishou_kouhyou.pdf|format=PDF|language=日本語|title= 芳賀・宇都宮LRT停留場名称が決定! 〜地域から末永く愛され,親しまれる停留場となるように〜|publisher=宇都宮市建設部LRT企画課|date=2021-04-23|accessdate=2021-04-23|archivedate=2021-04-23}}</ref>。LRT車両の愛称が「ライトライン」に決定<ref name="light-line">{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1025819.html|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210423100505/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1025819.html|title=LRT車両の愛称が「ライトライン」に決定しました|date=2021-04-23|archivedate=2021-04-23|accessdate=2021-05-29|publisher=宇都宮市|language=日本語
** [[5月27日]] - 車両を[[車両基地|基地]]に納入開始<ref name="kyodo20210527">{{Cite news|url=https://this.kiji.is/770466207095685120|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210527033319/https://this.kiji.is/770466207095685120|title=宇都宮、LRTの新造車両納入 「ライトライン」、23年春開業|newspaper=共同通信|date=2021-05-27|accessdate=2021-05-27|archivedate=2021-05-27}}</ref><ref name="shimotsuke20210527">{{Cite news|url=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/456998|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210527084404/https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/456998|title=LRT車両が宇都宮入り 新潟から陸送|newspaper=下野新聞|date=2021-05-27|accessdate=2021-05-27|archivedate=2021-05-27}}</ref><ref name="shimotsuke20210528">{{Cite news|url=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/457334|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210528094127/https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/457334|title=ようこそ宇都宮へ LRT車両初納入 新潟からはるばる13時間半|newspaper=下野新聞|date=2021-05-28|accessdate=2021-05-28|archivedate=2021-05-28}}</ref>。
** [[5月31日]] - 車両お披露目式を開催<ref name="kyodo20210531">{{Cite news|url=https://nordot.app/771919766848012288|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210531114616/https://nordot.app/771919766848012288|title=宇都宮LRTを初披露 23年開業、愛称はライトライン|newspaper=共同通信|date=2021-05-31|accessdate=2021-05-31|archivedate=2021-05-31}}</ref>。
* [[2022年]](令和4年)
** [[5月20日]] - 関東鉄道協会(かんとうみんてつ)に加盟<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.kantetsukyo.jp/archives/column/column-15772|archiveurl=https://web.archive.org/web/20220817130209/https://www.kantetsukyo.jp/archives/column/column-15772|title=「宇都宮ライトレール株式会社」が、関東鉄道協会(かんとうみんてつ)に加盟いたしました|date=2022-05-20|archivedate=2022-08-17|accessdate=2022-08-17|publisher=関東鉄道協会|language=日本語
** [[6月28日]] - 車両の納入が終了<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.miyarail.co.jp/news/86|archiveurl=https://web.archive.org/web/20220817130648/https://www.miyarail.co.jp/news/86|title=HU317が納入されました。|date=2022-06-30|archivedate=2022-08-17|accessdate=2022-08-17|publisher=宇都宮ライトレール|language=日本語
** [[11月17日]] - 平石〜宇都宮駅東口間で試運転を開始<ref name="press20221026">{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028857/1030201.html|archiveurl=https://web.archive.org/web/20221028063857/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028857/1030201.html|title=11月17日からライトラインの試運転を開始します|date=2022-10-26|archivedate=2022-10-28|accessdate=2022-11-02|publisher=宇都宮市建設部LRT企画課協働広報室|language=日本語
** [[11月19日]] - 試運転中に[[日本の鉄道事故 (2000年以降)#宇都宮ライトレール脱線事故|脱線事故]]が発生<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028857/1030305.html |title=LRT試運転中の脱線事故について(速報)|publisher=宇都宮市|date=2022-11-19|accessdate=2022-11-19}}</ref><ref name=asahi1119>{{Cite news|url=https://www.asahi.com/articles/ASQCM316JQCMUUHB002.html|title=LRTが宇都宮市街地の試運転で脱線 車止めに衝突、車両が一部破損|newspaper=朝日新聞デジタル|date=2022-11-19|accessdate=2022-11-19}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://www.sankei.com/article/20221119-XCJGCAY6Z5LG3NBOWCEIFXB5YE/|title=LRT試運転中に脱線事故、けが人なし 宇都宮|newspaper=産経ニュース |publisher=産経新聞社|date=2022-11-19|accessdate=2022-11-19}}</ref>。[[File:Derailed UtsunomiyaLightRailHU300Series HU306Formation.jpg|200px|thumb|脱線し復旧作業が行われているHU300形HU306編成(2022年11月19日)]]
* [[2023年]](令和5年)[[8月26日]] - 優先整備区間として、宇都宮駅東口 - 芳賀・高根沢工業団地間 14.6km開業<ref name="shimotsuke0531">{{Cite news |url=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/744780 |title=LRT8月26日開業 宇都宮市と芳賀町、近く運輸開始認可手続きへ |newspaper=[[下野新聞]] |date=2023-05-31 |accessdate=2023-05-31}}</ref><ref name="shimotsuke20220813" /><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/029/845/220817haga_utsunomiya_lrt.pdf |archiveurl=https://web.archive.org/web/20220817124422/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/029/845/220817haga_utsunomiya_lrt.pdf |title=芳賀・宇都宮LRT事業等について |archivedate=2022-08-17 |accessdate=2022-08-17 |publisher=宇都宮市 |format=PDF |language=日本語
** [[10月23日]] - 平日ダイヤの朝時間帯の時刻変更、夜時間帯の延長運転および増発のダイヤ改正を実施<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.miyarail.co.jp/info_20231018.html|title=10月23日(月) ダイヤ改正を実施いたします|date=2023-10-18|accessdate=2023-10-18|publisher=宇都宮ライトレール|language=日本語
** [[11月3日]] - 「ライトライン[[一日乗車券]]」を発売<ref name="shimotsuke1027">{{Cite news|url=https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/808809|title=LRT開業から2カ月、利用者数80万人 一日乗車券11月3日発売 ギョーザ券付きパスも|date=2023-10-27|accessdsate=2023-10-31|publisher=下野新聞}}</ref><ref name="onedaypass">{{Cite web|和書|url=https://www.miyarail.co.jp/cms/wp-content/uploads/2023/10/info_20231027.pdf|title=宇都宮ライトレール株式会社では一日乗車券の発売を開始します!|date=2023-10-27|accessdate=2023-10-31|publisher=宇都宮ライトレール}}</ref>。
==== 今後の予定 ====
* [[
* [[2026年]](令和8年)内 - 宇都宮駅西側区間着工予定<ref name="hagautsu0823" />
* [[2030年代]]前半 - 宇都宮駅西側区間(宇都宮駅東口 - 宇都宮駅西口 - 栃木県教育会館前)開業予定<ref name="hagautsu0823" />
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=== LRTの検討と計画の変遷 ===
この項では「新交通システム導入基本計画策定調査報告書」のさらにその元となった「新交通システム導入基本方針」([[2001年]]〈平成13年〉公表)から続けられてきた新交通システム導入に関する検討において、決定・策定されていった事項を時系列順に取りまとめている。
{| class="wikitable mw-collapsible" style="font-size:85%"
|+ LRTの検討と計画の変遷
! 策定時期 !! 計画・報告書名 !! 決定した事項 !! 課題として残された事項 !! 策定した組織 !! 調査年次
247 ⟶ 277行目:
| [[2007年]](平成19年)3月 || 新交通システム導入課題の検討結果報告書<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/087/kenntouhoukokusyo.pdf|title=新交通システム導入課題対応策検討調査報告書|archiveurl=https://web.archive.org/web/20230409043820/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/087/kenntouhoukokusyo.pdf|date=2007-03|accessdate=2023-10-10|archivedate=2023-04-09|publisher=新交通システム導入課題検討委員会|format=PDF}}</ref> ||・交通結節点(トランジットセンターやバスとの接続点)について仮設定<br />・導入空間(導入される道路や専用軌道においての寸法や車道の車線数)の詳細を策定<br />・地域ごとのLRTと周辺交通システムの導入イメージを策定 || ・LRT導入に伴う、周辺路線バスへの影響やルート<br />・街づくりと公共交通ネットワークの将来イメージの具体化<br />・交通結節点の規模や配置計画の具体化<br />・[[公共交通機関]]優先とする際の自動車流入規制などの具体化や周辺道路ネットワーク整備の在り方 || 新交通システム導入課題検討委員会 || 2005年(平成17年)度 - [[2006年]](平成18年)度(なお2005年度の検討内容について一度2006年3月に取りまとめている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/087/kenntouhoukokusyo.pdf|title=新交通システム導入課題検討委員会の平成17年度検討結果について|archiveurl=https://web.archive.org/web/20230409081011/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028856/shiminsetumei/torikumi/1006094.html|accessdate=2023-10-10|archivedate=2023-04-09|publisher=宇都宮市}}</ref>)
|-
| [[2009年]](平成21年)3月 || 新交通システム導入に関わる『事業・運営手法』と『施設計画』の検討結果報告<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028856/shiminsetumei/torikumi/1006095.html|title=「新交通システム検討委員会」の検討結果報告(平成19年度から平成20年度)|archiveurl=https://web.archive.org/web/20230409043821/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1028856/shiminsetumei/torikumi/1006095.html|accessdate=2023-10-10|archivedate=2023-04-09|publisher=宇都宮市}}</ref> || ・整備と運営のスキームについて、新たに施行された「[[地域公共交通の活性化及び再生に関する法律]]」を適用し、整備を行政が、運営を第三セクター方式の企業が担う[[上下分離方式]]で担うと策定し、役割の分担や費用の負担配分、公共、民間のそれぞれの視点におけるメリット・デメリット、収支構造、事業スキーム事業性の向上策などを整理<ref name="dai1">{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/095/dai1shiyou.pdf|title=第1章 事業・運営手法について |archiveurl=https://web.archive.org/web/20230907131400/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/095/dai1shiyou.pdf|date=2009-03|accessdate=2023-10-10|archivedate=2023-04-09|publisher=新交通システム検討委員会|format=PDF}}</ref> <br />・設備計画について、[[岡山電気軌道9200形]]をモデルとした車両の導入を想定し、導入に必要な道路の幅員や[[路面電車#路面電車関連用語|センターポール式]]の架線柱の採用、停留場の設備などを決定<ref name="dai2">{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/095/dai2no1.pdf|title=第2章 施設計画について -1 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20230907185546/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/095/dai2no1.pdf|date=2009-03|accessdate=2023-10-10|archivedate=2023-04-09|publisher=新交通システム検討委員会|format=PDF}}</ref><br />・桜通り十文字
|-
| [[2013年]](平成25年)3月 || 東西基幹公共交通の実現へ向けた基本方針<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/078/130319kihonhoushin.pdf|title=東西基幹公共交通の実現へ向けた基本方針|archiveurl=https://web.archive.org/web/20230729131750/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/078/130319kihonhoushin.pdf|date=2013-03|accessdate=2023-10-10|archivedate=2023-07-29|publisher=宇都宮市|format=PDF}}</ref> ||今まで検討段階であった宇都宮市の東西基幹公共交通にLRTを導入する方針を正式に確定した。<br />・整備手順について、JR宇都宮駅東側(宇都宮駅東口 - テクノポリスセンター間約12km)を優先的に整備する方針を確定<br />・事業スキームについて、行政が路線(走行空間)や交通結節点、停留場といった施設を建設・保有し、民間の営業主体がそれを借り受けて運行と維持管理を行う「公設型上下分離方式」を採用すると決定<br />・LRTと接続するフィーダーバス網の構築や他の交通手段と連携した運行制度の導入、周辺道路の整備を図る方針を示す || ・営業主体となる企業の詳細<br />・軌道事業の特許取得や[[都市計画]]の策定<br />・関係機関との協議の場の設置、整備財源の確保など<br />・さらなる市民理解の促進 || 宇都宮市役所 || なし(2003年の新交通システム導入基本計画策定調査以来検討されてきた事項をもとに策定)
|-
| [[2016年]](平成28年)9月<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/012/233/160926jisshikeikakugaiyou.pdf|title=軌道運送高度化実施計画|archiveurl=https://web.archive.org/web/20230731064524/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/012/233/160926jisshikeikakugaiyou.pdf|date=2016-09-26|accessdate=2023-10-10|archivedate=2023-07-31|publisher=宇都宮市|format=PDF}}</ref>(認定時期)<br />※[[2021年]]([[令和]]3年)3月<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/012/233/jissikeikakugaiyou.pdf|title=軌道運送高度化実施計画(令和3年3月更新)|archiveurl=https://web.archive.org/web/20221127115524/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/012/233/jissikeikakugaiyou.pdf|date=2021-03-31|accessdate=2023-10-10|archivedate=2022-11-27|publisher=宇都宮市|format=PDF}}</ref>及び[[2023年]](令和5年)3月<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/012/233/jisshikeikakugaiyou.pdf|title=軌道運送高度化実施計画(令和5年3月更新)|archiveurl=https://web.archive.org/web/20230824121701/https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/012/233/jisshikeikakugaiyou.pdf|date=2023-03-28|accessdate=2023-10-10|archivedate=2023-08-24|publisher=宇都宮市|format=PDF}}</ref> に一部を改訂したものが認定されている || 軌道運送高度化実施計画 || 「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」に基づき作成し[[国土交通大臣]]に認定された事業計画である。<br />・整備区間について宇都宮駅東口から芳賀郡芳賀町大字下高根沢の[[本田技研工業|本田技研]]北門(現在の[[芳賀・高根沢工業団地停留場]]付近までの14.6kmと確定<br />・宇都宮市と芳賀町が路線設備を整備保有し、運行及び維持管理を新規に設立された宇都宮ライトレール株式会社が行うことを決定し、施設の使用料、管理方法などを決定<br />・車両について[[福井鉄道F1000形電車]]を元とした3連接車体の[[超低床電車]]を17編成導入すると確定<br />・開業時期を2023年(令和5年
|}
259 ⟶ 289行目:
*[[宇都宮ライトレール宇都宮芳賀ライトレール線|宇都宮芳賀ライトレール線]] -([[宇都宮駅東口停留場|宇都宮駅東口]] - [[芳賀・高根沢工業団地停留場|芳賀・高根沢工業団地]] 14.6 km)
全体整備区間としては、宇都宮市区間の宇都宮市街地中心部西側の[[桜通り (宇都宮市)|桜通り]]十文字交差点(宇都宮市桜2丁目<ref name=":6" />)[{{ウィキ座標|36
うち宇都宮駅東口(宇都宮市[[宮みらい]]<ref name=":6" />)[{{ウィキ座標|36
[[地域公共交通の活性化及び再生に関する法律]]に基づく[[上下分離方式]]を採用し、宇都宮市・芳賀町が設備を保有し、宇都宮ライトレールが運行を行っている<ref name="comit01_data2" />。
275 ⟶ 305行目:
== 運賃 ==
普通旅客運賃(開業〈2023年8月26日〉時点、小児及び[[障害者手帳]]保持者(一部除く)は半額〈10円未満切り上げ〉)<ref name="MLIT0808">{{Cite web|和書|url=https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/content/000301138.pdf|title=宇都宮ライトレール株式会社の軌道事業の旅客運賃上限設定認可について|format=PDF|publisher=国土交通省関東運輸局|date=2023-08-08|accessdate=2023-08-12}}</ref>は下表の通り。[[運賃制度#対距離区間制|対
{| class="wikitable" style="text-align:center"▼
▲[[運賃制度#距離|対距離制]]を採用している<ref>宇都宮市建設部LRT推進室、[http://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/079/hiraishi.pdf 宇都宮市のLRT事業について(平石地区説明会資料)]、宇都宮市、2016、2016年10月5日閲覧</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/078/200217siryou2.pdf|title=停留場のサインを含めた仕様等について|date=2020-02-17|publisher=芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会|accessdate=2020-03-31}}</ref>。
|+
▲{| class="wikitable"
! 距離 !! 金額
|-
294 ⟶ 323行目:
| 13-15 km || 400円
|}
なお、団体利用(25名以上)の場合は、事前に申し込めば運賃が1割引き(学校など教育機関で利用する場合は2割引き)となる。なお、団体割引が適用される際は団体乗車券が発行され、事前に受け取ったうえで利用する<ref>{{cite web|url=https://www.miyarail.co.jp/cms/wp-content/uploads/2023/11/info_20231109-1.pdf|format=PDF|title=宇都宮ライトレール株式会社では『団体乗車券』の取り扱いを行っております|date=2023-11-08|accessdate=2024-10-14|publisher=宇都宮ライトレール}}</ref>。
[[地域連携ICカード]]の[[地域連携ICカード#totra|totra]]のほか、[[Suica]]や[[PASMO]]などの[[交通系ICカード全国相互利用サービス|全国相互利用が可能な交通系ICカード]]を利用できる<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/078/190826siryou4.pdf|title=LRT料金収受方法について|date=2019-08-26|accessdate=2022-02-26|publisher=芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会}}</ref>。
また、2023年(令和5年)[[11月3日]]からは宇都宮芳賀ライトレール線の全線が乗り放題となる「ライトライン[[一日乗車券]]」の発売が開始された。価格は大人1,000円、小児500円で、ほかにも[[餃子#宇都宮市|宇都宮餃子会]]の直営店で使用できる300円分の金券がついた1,300円の餃子券付きの乗車券もラインナップされた<ref name="shimotsuke1027" /><ref name="onedaypass" />。一日乗車券は周りから見えるよう首からかけて使用する。乗車券は宇都宮駅東口停留場と車両基地管理棟(平石停留場近く)の宇都宮ライトレール定期券売り場で販売している。なお、紙券のみの取り扱いでICカードに搭載はできない<ref name="onedaypass" />。2024年4月20日からは「道の駅はが&芳賀温泉ロマンの湯」とコラボした一日乗車券の発売を開始した。[[道の駅はが (栃木県)|道の駅はが]]で使用できる700円分の金券とロマンの湯入湯券をセットして2,000円となっている<ref>{{Cite web |url=https://www.miyarail.co.jp/info/2137 |title=道の駅はが&芳賀温泉ロマンの湯コラボ 「ライトライン 一日乗車券」を発売します! |access-date=2024-05-17 |publisher=宇都宮ライトレール |date=2024-04-16 |language=ja}}</ref>。
=== 貸切運行 ===
14日前までに予約すれば、1編成をすべて貸切って利用できる貸切電車の運行を行うことができる。料金は区間を問わず片道1運行40,000円([[消費税]]込み、利用者の半数以上が小児〈小学生以下〉の場合は20,000円、往復運行の場合はいずれもその倍額)で、個人や団体を問わず利用できる。定員の上限は1編成あたり160人である<ref>{{cite web|url=https://www.miyarail.co.jp/userguide-ticket-info|title=乗車券のご案内|accessdate=2024-10-14|publisher=宇都宮ライトレール}}</ref>。
== LRT事業のデザイン ==
304 ⟶ 338行目:
本LRT事業のデザインは東京のデザイン会社である[[GKデザイングループ]](GKデザイン機構、GK設計、GKインダストリアルデザインなどで構成)が手掛けている。[[2016年]](平成28年)[[5月]]にトータルデザイン業務に関する[[コンペティション]]が行われ、GKがトータルデザインを担当することとなった。GKデザイングループは[[広島市]]の[[広島高速交通広島新交通1号線|アストラムライン]]や[[富山市]]におけるLRT事業においてもトータルデザインを担当した経験を持つ企業である<ref>{{Cite news|url=https://toyokeizai.net/articles/-/195367?page=2|title=宇都宮LRTのシンボルカラーが「黄色」のワケ|publisher=東洋経済オンライン|date=2017-11-07|accessdate=2022-11-28}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://www.gk-design.co.jp/topics/2957/|title=芳賀・宇都宮LRT車両「ライトライン」お披露目式|publisher=GKデザイン機構|date=2021-06-08|accessdate=2022-11-08}}</ref>。
本LRT事業のトータルデザインをはじめとした次世代型路面電車システム全体のデザインについては、公益財団法人[[日本デザイン振興会]]が主催する2023年(令和5年)度[[グッドデザイン賞]]「グッドフォーカス賞(地域社会デザイン部門)」を受賞した<ref name="gd">{{Cite web|和書|url=https://www.g-mark.org/gallery/winners/15215|title=次世代形路面電車システム 芳賀・宇都宮LRT|date=2023-10-05|accessdate=2023-10-05|publisher=日本デザイン振興会}}</ref>。
=== トータルデザイン ===
334 ⟶ 368行目:
シンボルマーク策定に合わせ、LRT事業の通称「芳賀・宇都宮LRT」のロゴマークも作成された。和文のフォントは「ヒラギノ角ゴシックファミリー」、欧文のフォントは「Allumi Family」を指定する<ref name="hagautsu20200629"/>。また、宇都宮ライトレール株式会社のロゴマーク<ref>[https://www.miyarail.co.jp/assets/images/logo.png ロゴマーク]-宇都宮ライトレール株式会社</ref>や、車両愛称「LIGHTLINE」のロゴマーク<ref>[https://www.town.tochigi-haga.lg.jp/kurashi/sekatsu/kokyokotsu/images/lightline.png 愛称ロゴ]-芳賀町公式webサイト</ref>も同様の形式で作成されている。
== 受賞歴 ==
今までに宇都宮ライトレール株式会社や事業に関連する団体が受けた受賞歴をここに記す。
*公益財団法人[[日本デザイン振興会]]「[[グッドデザイン賞]] グッドフォーカス賞(地域社会デザイン部門)」(2023年)<ref name="gd" /><ref name="jusho">{{Cite web|url=https://u-movenext.net/information/207|title=日本全国・海外から注目のライトライン 大躍進中!|publisher=MOVENEXT 宇都宮(宇都宮市LRT整備課)|date=2024-03-12|accessdate=2024-05-23}}</ref>
**芳賀・宇都宮LRT全体のトータルデザインに対する受賞。
*[[国土交通省]]「第23回日本鉄道賞 特別賞」(2024年)<ref>{{Cite web|url=https://www.mlit.go.jp/tetudo/content/001762180.pdf|title=第23回「日本鉄道賞」の受賞者が決定しました! |publisher=国土交通省|date=2024-09-06|format=PDF|accessdate=2024-09-06}}</ref>
*[[日本経済新聞]]社「2023年 日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞」(2023年)<ref name="jusho" /><ref>{{Cite web|url=https://www.nikkei.com/edit/news/special/newpro/2023/page_1.html|title=日経優秀製品・サービス賞2023|publisher=日本経済新聞|accessdate=2024-05-23}}</ref>。
*公益財団法人国際交通安全学会「第45回 国際交通安全学会賞 業績部門」(2024年)<ref name="jusho" />
*栃木県産業協議会「第33回 栃木県イメージアップ貢献賞 産業経済部門」(2024年)<ref name="jusho" />
*公益社団法人[[日本インダストリアルデザイン協会]]「JIDAデザインミュージアムセレクションvol.24」(2023年)<ref name="jusho" /><ref>{{Cite web|url=https://jida-museum.jp/selection/LxzrEdrD|title=JIDAデザインミュージアムセレクションvol.24|publisher=日本インダストリアルデザイン協会|accessdate=2024-05-23}}</ref>
**[[宇都宮ライトレールHU300形電車|HU300形車両]]に対する受賞。
*[[鉄道友の会]]「第64回[[ローレル賞]]」(2024年)<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.jrc.gr.jp/award/bl/bl2024 |title=2024年 ブルーリボン・ローレル賞選定車両 |publisher=鉄道友の会 |date=2024-05-23 |accessdate=2024-05-23}}</ref>
**HU300形車両に対する受賞。
== LRT導入に対する地元の動きや市民運動 ==
396 ⟶ 443行目:
=== 反対派 ===
2013年7月に[[民主党 (日本 1998-2016)|民主党]](→[[民進党]])や[[社会民主党 (日本 1996-)|社民党]]によって運営される<ref name="archive_20160922"/><ref name="archive_20160410"/>反対派市民団体「民意なきLRT導入を阻止する会」が発足し、LRT導入の賛否を問う住民投票実施を求める署名活動を展開した<ref group="注釈">先述の通り住民投票条例案は2014年1月の市議会で反対多数で否決され、その後、2015年3月、2015年9月にも同様に否決されている。</ref>。同会は2014年7月に「宇都宮市のLRTに反対し公共交通を考える会」と改名し、引き続き計画の根本的な見直しを主張している<ref name="response_20141108"/>。代表とする人物は反対理由を「LRT導入による自動車交通の阻害」「バス路線再編による乗り換えの増加」「膨大な建設費用による採算問題」とし、基幹公共交通は従来型バスシステムの充実、利便性向上で対応できると主張している<ref name="response_20141108"/>。
558 ⟶ 604行目:
|accessdate = 2015-07-25
|archiveurl = https://web.archive.org/web/20150724111437/http://response.jp/article/2014/11/08/236884.html
|archivedate = 2015
|url-status=dead|url-status-date=2017-10
}}</ref>
<ref name="unnyusingikai">
600 ⟶ 646行目:
| publisher = 東洋経済新報社
| date = 2015-10-22
| url =
| accessdate = 2015-12-24
}}</ref>
670 ⟶ 716行目:
* [https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/ 芳賀・宇都宮LRT] - 宇都宮市
* [https://u-movenext.net/ NOVE NEXT うつのみや] - 芳賀・宇都宮LRT事業公式Webサイト(宇都宮市LRT整備室)
* [https://web.archive.org/web/20230826105231/https://lightline-start.u-movenext.net/ LIGHTLINE START!!!] - LRT開業記念特設サイト(宇都宮市LRT整備室、2023年8月26日時点の[[ウェイバックマシン]]によるアーカイブ)
* [https://www.t-lrt.com/ 雷都レールとちぎ]
* {{Twitter|u_lightrail}}
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