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{{出典の明記|date=2016年9月19日 (月) 02:14 (UTC)}}
{{wakumigi|
[[Image:Image-Tokyu-8500-rail-guard-2.jpg|thumb|none|250x250px|排障器と排障装置([[東急8500系電車|東急8500系]])]]
[[Image:Tokyu-8500-rail-guard.jpg|thumb|none|250px|拡大]]
}}
鉄道における'''排障器'''(はいしょうき)とは、[[線路 (鉄道)|線路]]上の障害物をはね避け、車体下にまきこんで運転に支障をきたすことの無いようにする為のものであり、先頭車両に取り付けられる。一般にスカートと称される大型のものと、台車に付けられた簡易的な小型のものとに分けられる。
 
[[File:Seibu_101_series_rail_guard.jpg|thumb|250x250px|[[西武101系電車|西武101系]]の先頭部床下<br>左側の台車から伸びているものが排障器で、先端にゴム製の補助排障器を備える。]]
スカートと呼ばれる大型のものは、当初は特急電車など高速運転する車両にのみ取り付けられていたが、近年では[[踏切]]事故防止と車両のアクセント的意味合いも強くなっており、特急型以外の車両でも新製される際に付けられることが多い。また近年更新工事を行った従来車両にも新たに取り付けられることが多い。
'''排障器'''(はいしょうき)とは、[[鉄道車両]]の構造物の一つで、走行中に[[線路 (鉄道)|線路]]上の障害物を排除する機能を持つ。JISの定義では台車に取付けるものを指すが<ref name="JISE4001">{{Cite jis|E|4001|2011}}</ref>、一般には車体に取付けるもの(排障装置やいわゆるスカート)を指すこともある。
 
[[スノープラウ]](JIS定義では「雪かき器」<ref name="JISE4001" />)も排障器と同様に車両もしくは台車の先頭部に取付けられるため、装備する車両では一体化されていることも少なくない。
[[国鉄キハ58系気動車]]も[[急行型車両]]として取り付けられるべきであったが、初期型では新制費を抑えるために省略していた。後の後期型(パノラミックウィンドウ車)から取り付けられるようになった。[[画像:JNR kiha58-1523.jpg|thumb|none|250x250px|キハ58系後期型]]
[[画像:JRC-Kiha58.jpg|thumb|none|250x250px|キハ58系初期型]]材質は鉄などの金属製であり、車体と合わせたカラーの場合もあるが大抵はグレーか黒に塗装されている。車両の先頭部分の床下、[[連結器]]まわりを囲うように取り付けられている場合が殆どである。
 
==排障器==
小型のものは、基本的に全ての鉄道車両の先頭部分に取り付けられている。先頭部分の[[鉄道車両の台車|台車]]の[[車輪]]の直前に付けられ、スカートよりも小さい障害物(石など)をはね避ける目的で装備されている。
レール上の小さい障害物(石など)をはね避ける目的で、先頭[[鉄道車両の台車|台車]]の先端に装備される。後述するスカートの登場以前から使われ続けており、JISでは台車補助構造部の「走行中に,レール上の障害物を排除する器具。」として定義されている<ref name="JISE4001" />。
 
構造としては、本体部分に相当する[[鋼板]]と、これを台車枠に取付けるためのステーからなる。事業者によってはこれに加え、先端部にゴム製の部材(JIS定義では'''補助排障器'''<ref name="JISE4001">{{Cite jis|E|4001|2011}}</ref>)を取付けている。本体部分はボルトでステーに固定されるのが一般的で、車体重量や車輪径の影響を受けないように、本体側は長穴や多数の穴を用意して高さを調整できる構造となっている。
鉄などの金属製で形状は外観上台車の一部に見え、実際にも台車に装着されていることから台車と同じ色で塗装されている。
 
ステーは台車枠に一体化(溶接)されている場合と、別部品となっているとがある。両者ともに台車枠の端、軸箱上部に取り付けるのが一般的で、後者の場合は平面部にボルトで締結する形となる。また後者の場合、(台車によっては平面部がないため、代わりに)先頭側のみに受座を用意するような形で台車枠端部の形状を変えていることもある(モノリンク式や軸はり式の台車に多い)。またステーは[[自動列車停止装置|ATS]]や[[自動列車制御装置|ATC]]の受電器の取付に共用されることがあり、保安装置の変更時に交換されることもある。
==関連項目==
 
*[[カウキャッチャー (鉄道)]]
== 排障装置 ==
*[[バンパー]]
いわゆるスカートであり、排障器とも呼ばれる。図面や発表等の正式な場面では台枠下部覆い(表記ゆれあり)の名称が使われることも多々ある。台車の排障器より手前に設置される。
 
JISの定義では台枠の「排障装置」、車体の「台枠下部覆い(慣用語:スカート)」がそれぞれ定義されており<ref name="JISE4001" />、前者は緩衝機能を持つもの、後者は機器の保護や形状を整えることを目的としたものとされている<ref name="JISE4001" />が、一般的に区分されることはほぼない。大きな障害物(例えば立ち往生している[[自動車]])が衝突した際に、これが床下に巻き込まれて機器が損傷するようなことを防ぐ目的で設置される。また[[2000年代]]後期以降は、[[鉄道人身障害事故|人身事故]]による負傷者の巻き込み防止も主眼に入れた設計・構造の排障装置を各社開発、搭載している。
 
[[1960年代]]は[[新幹線]]や[[特急形車両]]など、高速運転する車両にのみ取り付けられていたが、近年では人身事故・[[踏切障害事故]]の軽減と車両デザインのアクセント的意味合いも強くなっており、[[通勤形車両 (鉄道)|通勤]]・[[一般形車両 (鉄道)|一般形車両]]や地下鉄など踏切が存在しない路線の車両でも新製時に取り付けられることが多い。また従来車両にも運転区間の拡大や更新工事に際して新たに取り付けられたり、落成当初から取り付けられていた車両でも強化型(大型化や板厚増大)に換装されることが多い。一方、踏切があっても走行速度も低い路線では、取り付け工事が後回しにされる例もあり、特に[[客車]]で排障装置が取り付けられた車両は[[JR東日本E26系客車|E26系]]やジョイフルトレインの[[オリエントサルーン]]等ごく少数に限られている。また、[[第三軌条方式]]の路線での採用は少なく、日本では[[北大阪急行電鉄]]の車両のみとなっている。
 
材質は[[鋼|鋼鉄]]などの金属製である。時速200キロを超える新幹線では障害物を巻き込むと被害が甚大になるため、何重にも重ねて取り付けられていた。塗装はグレーが多く、その大半は床下機器と同色であるが、[[新幹線0系電車]]をはじめ、車体と一体的なデザインとして車体色やその近似色で塗られているものも少なくない。取り付け位置は車両の先頭部分の床下、[[連結器]]まわりを囲っている場合がほとんどである。
 
<gallery widths="180" style="font-size:90%;">
ファイル:Hokutetsu Series8800-8811 Snow-plow.jpg|[[北陸鉄道8000系電車|北陸鉄道8000系]]のスカート
ファイル:Shinkansen Type-0 Sideview.jpg|新幹線0系のスカート側面
</gallery>
 
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 出典 ===
<references />
 
== 関連項目 ==
* [[カウキャッチャー (鉄道)]]
* [[スノープラウ]]
* [[アンチクライマー]]
* [[バンパー]]
 
[[Category:鉄道車両の車体構造|はいしようき]]
{{rail-stub}}
{{デフォルトソート:はいしようき}}
[[Category:鉄道車両の車体構造|はいしようき]]