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{{博物館
|名称 = サッポロビール博物館
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|正式名称 = サッポロビール博物館
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|管理運営 = サッポロビール
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|延床面積 = 約10,000 m²<ref name="プレスリリース2015.12">{{Cite press release|和書|url=http://www.sapporobeer.jp/news_release/0000021248/pdf/20151222sapporohakubutsukanopen.pdf |title=新「サッポロビール博物館」2016年4月21日グランドオープン |date=2015-12-22 |format=PDF |publisher=[[サッポロビール]] |accessdate=2017-04-23}}</ref>
|開館 = [[1987年]][[7月1日]]<ref>{{Cite web |url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090339878 |title=サッポロビール 博物館お披露目 |date=1987-07-02 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=[[北海道新聞社]] |accessdate=2017-04-24}}</ref>
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|所在地 = {{JPN}} [[札幌市]][[東区 (札幌市)|東区]][[北○条東 (札幌市)|北7条東]]9-丁目1-1<BR>[[サッポロガーデンパーク]]内
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}}
 
'''サッポロビール博物館'''(サッポロビールはくぶつかん)は、[[北海道]][[札幌市]][[東区 (札幌市)|東区]]にある[[企業博物館]]。[[サッポロガーデンパーク]]にあり、日本国で唯一となる[[ビール]]位置する[[博物館]]になっている
 
日本で唯一の[[ビール]]博物館であり、[[北海道遺産]]の一つにも指定されている。
 
[[1987年]](昭和62年)7月1日開館<ref name="hokkaido-np-1987-7-2" />、もともとは[[1890年]](明治22年)に札幌製糖会社の工場として建設された赤レンガの建造物を利用したもの。
 
建物には[[サッポロビール園]]が併設されている。所在地は北海道札幌市[[東区 (札幌市)|東区]]北7条東9丁目1番1号。
 
== 歴史 ==
[[1869年]]([[明治]]2年)に[[開拓使]]が設置されると明治政府によって[[勧農]]・[[殖産興業]]が推し進められ、開拓使官吏の[[村橋久成]]や[[ドイツ]]でビール醸造技術を学んだ[[中川清兵衛]]を招聘して[[官営模範工場]]となる「開拓使麦酒醸造所」を[[1876年]](明治9年)に創設し{{Sfn|札幌麦酒工場跡}}、現在の[[サッポロファクトリー]]がある場所に工場を建設した。開拓使廃止後は[[農商務省 (日本)|農商務省]]の所管となり、[[1884年]](明治17年)に「札幌麦酒醸造場」と改称している{{Sfn|開拓使時代|pp=93-94}}。[[1886年]](明治19年)に[[大倉喜八郎]]の大倉商会([[大倉財閥]])が麦酒醸造場の払い下げを受け{{Sfn|開拓使時代|pp=292-293}}<ref>{{Cite web |url=http://www.sapporobeer.jp/company/history/history.html |title=年表 {{!}} 歴史・沿革 |publisher=サッポロビール |accessdate=2017-04-24}}</ref>、翌年に[[渋沢栄一]]らが譲り受けて「札幌麦酒会社」を設立し{{Sfn|札幌麦酒工場跡}}、現在の[[サッポロビール]]に繋がっている。
サッポロビール博物館の歴史は、[[お雇い外国人]]として北海道を訪れた[[ウィリアム・スミス・クラーク]]による[[テンサイ]]の栽培や、北海道[[開拓使]]により札幌にビール醸造所が設立された明治時代へとさかのぼる。クラークは[[マサチューセッツ農科大学]]の第3代学長に就任。その当時大学は全米屈指のテンサイ製糖技術を持っており、クラークもテンサイの栽培を北海道へ定着させようという希望があった。クラークの帰国後、開拓使は北海道内でのテンサイの導入に着手。現在は[[函館市]]となっている[[七重村]]にて、北海道内では初のテンサイ試験栽培を行った<ref>[http://sugar.lin.go.jp/tisiki/ti_9902.htm 独立行政法人農畜産業振興機構、お砂糖豆知識、1999年2月]</ref>。
 
サッポロビール博物館の煉瓦造の建物は[[1888年]](明治21年)設立の「札幌製糖」が[[1890年]](明治23年)に建設した製糖工場である<ref name="お砂糖豆知識">{{Cite web |url=https://sugar.alic.go.jp/tisiki/ti_9902.htm |title=お砂糖豆知識[1999年2月] |publisher=[[農畜産業振興機構]] |accessdate=2017-04-24}}</ref>。ところが、この製糖会社は原料となる[[ビート (植物)|ビート]]の確保に誤算があったほか、不祥事が多発したため衰退の一途を辿って解散してしまう{{Sfn|札幌麦酒工場跡}}<ref name="お砂糖豆知識"/>。一方で、ビール工場は年々増える生産量に対応するため工場増設の必要性に迫られており、[[1903年]](明治36年)に煉瓦造の製糖工場を買い取って製麦工場として使用した{{Sfn|札幌麦酒工場跡}}。建物は改修や補強をしながら[[1965年]]([[昭和]]40年)まで工場として稼働していた{{Sfn|札幌麦酒工場跡}}。[[1966年]](昭和41年)にサッポロビール創業90周年を記念して「開拓使麦酒記念館」となり、[[ビアホール]]の「サッポロビール園」を併設した<ref>{{Cite web |url=http://www.heritaging.com/1000/0059.html |title=サッポロビール開拓使麦酒記念館(旧札幌製糖工場) |publisher=日本ヘリテージング協会 |accessdate=2017-04-24}}</ref>。その後、一時は取り壊しの声もあったが、歴史的な建物を残す機運が高まり、[[1987年]](昭和62年)に「サッポロビール博物館」として開館した{{Sfn|札幌麦酒工場跡}}<ref>{{Cite web |url=http://photodb.hokkaido-np.co.jp/detail/0090338719 |title=サッポロビール・開拓使記念館 永久保存へ |date=1985-09-26 |work=フォト北海道(道新写真データベース) |publisher=北海道新聞社 |accessdate=2017-04-24}}</ref>。[[文化庁]]から国の重要文化財に指定したい申し出もあったが、重要文化財になると建物や内部設備の改装などに国の許可が必要になること、今後も会社を挙げて保存に努めるつもりであることから辞退している<ref>{{Cite news |title=開拓使麦酒記念館 : お宝散歩 : 北海道発 |date=2003-01-07 |newspaper=[[YOMIURI ONLINE]] |publisher=[[読売新聞社]] |url=http://hokkaido.yomiuri.co.jp/takara/030107.htm |archiveurl=https://web.archive.org/web/20061211104049/http://hokkaido.yomiuri.co.jp/takara/030107.htm |archivedate=2006-12-11 |accessdate=2017-04-24}}</ref>。[[2004年]]([[平成]]16年)と[[2016年]](平成28年)に館内を全面リニューアルしている<ref name="プレスリリース2015.12"/><ref>{{Cite press release|和書|url=http://www.sapporobeer.jp/news_release/0000000673/pdf/0000000673.pdf |title=サッポロビール博物館リニューアルオープン 〜12月12日(日)に装いも新たにオープン〜 |date=2004-12-10 |format=PDF |publisher=サッポロビール |accessdate=2017-04-23}}</ref>。
その後開拓使は[[1878年]](明治10年)、現在の[[北海道大学]]の前身・札幌農学校へテンサイの栽培を委託し、[[1879年]](明治11年)に現在の[[伊達市 (北海道)|伊達市]]に当たる紋鼈(もんべつ)へ紋鼈製糖所を建設するなどした。その後製糖所は民間へ払下げとなり紋鼈製糖株式会社が設立、これを受けた札幌市は[[苗穂村]]へ製糖工場を建設することを決め、[[1888年]](明治20年)に札幌製糖株式会社が創立された。会社はテンサイ糖の工場として[[1890年]](明治22年)に外国人技師たちの指導を仰ぎ、テンサイ糖の工場として建設された<ref>[http://sugar.lin.go.jp/tisiki/ti_9902.htm 独立行政法人農畜産業振興機構、お砂糖豆知識、1999年2月]</ref>。
これが現在も博物館・ビール園として機能している建物である。設計には北海道庁の建築課のほか、基本設計に[[ドイツ]]にあるサンガーハウゼン社が担当にあたっている。
 
== 利用案内 ==
一方、[[1876年]](明治8年)[[9月23日]]、開拓使麦酒醸造所が現在[[サッポロファクトリー]]が立っている場所に設立された。これには北海道へ麦酒醸造所の建設を主張した[[村橋久成]]が事業責任者に、ドイツ・[[ベルリン]]ビール醸造所でビールの醸造技術を学んだ[[中川清兵衛]]が主任技師に選出された。醸造所の開業式も行われ、表面に文字を描いたビール[[樽]]が建物の前へ積み上げられた。これは現在、復元されて博物館に併設されている。
* 自由見学(無料)
** 開館時間:11:00 -18:00(入館は17:30まで、LOは16:00)
** 所要時間:約15分から20分
** 定休日:年末年始、臨時休館日、毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
** 入館料:無料(ビール、ソフトドリンクのテイスティング、おつまみは有料)
** 予約不要(混雑時は入場制限する場合あり)
* プレミアムツアー(有料、要事前予約)
** 開始時間:11:30 - 16:30(スタート時間は要確認)
** 所要時間:約50分
** 定員:16名
** 定休日:年末年始、臨時休館日、毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
** 入館料(参加費):大人500円、中学生〜20歳未満300円、小学生以下無料
*** テイスティング付
* ミュージアムショップ
** 営業時間:11:00 - 20:30
** 休業日:年末年始、祝日の日は次の日
 
== 施設 ==
[[1886年]](明治18年)に開拓使麦酒醸造所は[[大倉財閥|大倉組商会]]へと払い下げを受け「麦酒醸造場」へ名称を変更。[[1887年]](明治19年)[[12月]]に[[浅野総一郎]]・[[渋沢栄一]]らがこれを買い取り、札幌麦酒会社を設立した。これは現在の[[サッポロビール]]株式会社の前身である<ref>[http://www.sapporobeer.jp/ir_company/history/ サッポロビール株式会社、サッポロビールの歩み]</ref>。まもなくして、[[日清戦争]]が[[1895年]]に終結し、[[台湾]]による製糖業が普及すると日本のテンサイ製糖業は衰退。札幌製糖株式会社のテンサイ糖工場も解散となるが、札幌麦酒会社が[[1903年]](明治35年)にこれを買収。建物に増改築を施し、製麦工場として運用した。
3階、2階、1階の順に見学していく<ref name="プレスリリース2015.12"/>。建物の外には1876年(明治9年)開業の「開拓使麦酒醸造所」において当時工場前に積み上げられた[[樽]]を復元しており、白ペンキで「麦とホツプを製すればビイルとゆふ酒になる」と書かれている{{Sfn|札幌麦酒工場跡}}。[[平仮名]]の一部は[[変体仮名]]であり、「れば」の部分は「連者」をくずした平仮名になっている。
* 3F
** 6Kシアターの映像により、参加者限定で明治期に生まれた初の国産ビール「札幌製麦酒」の物語を鑑賞できる{{Sfn|SPOT サッポロビール博物館}}。
* 3F〜2F
** 1965年(昭和40年)から2003年(平成15年)まで札幌工場で[[麦汁]]を煮沸するために実際に使用していた銅製の[[釜]]{{Sfn|SPOT サッポロビール博物館}}。直径6.1 m、高さ約10 m、容量85 klあり、「[[重要科学技術史資料]]」(未来技術遺産)に登録されている。
* 2F
** 「サッポロギャラリー」では、開拓使から続く日本のビール製造業発展の道筋を12個のブースに分けて紹介している{{Sfn|SPOT サッポロビール博物館}}<ref>{{Cite book|和書 |year = 2016 |title = ことりっぷ 札幌 小樽 |publisher = [[昭文社]] |page = 48 |isbn = 978-4-398-15485-9}}</ref>。歴代の[[広告]]を展示した「アドコレクション」もある{{Sfn|SPOT サッポロビール博物館}}。
* 1F
** 「スターホール」では「復刻札幌製麦酒」と「[[サッポロ生ビール黒ラベル]]」の飲み比べができる{{Sfn|SPOT サッポロビール博物館}}。
** ミュージアムショップ([[売店]])
** [[サッポロガーデンパーク]]総合受付
<gallery widths="180" heights="120">
File:サッポロビール博物館 ^01 - panoramio.jpg|復元した樽文字(2007年9月)
File:Sapporo Beer Museum - 4.jpg|麦汁煮沸釜(2012年3月)
File:Sapporo beer garden.jpg|サッポロビール園(開拓使館)(2006年7月)
</gallery>
 
== 受賞・選定 ==
工場は[[1965年]](昭和40年)まで操業が行われた。終了後、[[1967年]](昭和42年)に建物3階部分へ「開拓使麦酒記念館」を開設し、工場で実際に使用した歴史資料や器具、文献の展示を開始する。
* 第3回札幌市都市景観賞<ref>{{Cite web |url=http://www.city.sapporo.jp/keikaku/keikan/award/3/award3.html |title=第3回都市景観賞 |publisher=[[札幌市]] |accessdate=2017-04-24}}</ref>
* [[北海道遺産]]「札幌苗穂地区の工場・記念館群」<ref>{{Cite web |url=http://www.hokkaidoisan.org/heritage/015.html |title=札幌苗穂地区の工場・記念館群 |publisher=北海道遺産協議会事務局 |accessdate=2017-04-22}}</ref>
* 第17回BELCA賞ロングライフ部門<ref>{{Cite web |url=http://www.belca.or.jp/l77.htm |title=第17回BELCA賞(平成19年度) |publisher=[[ロングライフビル推進協会]] |accessdate=2017-04-22}}</ref>
* [[重要科学技術史資料]](未来技術遺産)「ハンゼン式酵母純粋培養装置」「麦汁煮沸釜」<ref>{{Cite web |url=https://sts.kahaku.go.jp/material/2011pdf/no77.pdf |title=【ビール製造設備の発展過程を知る装置】 (1) ハンゼン式酵母純粋培養装置 (2) 麦汁煮沸釜 |year=2011 |format=PDF |publisher=産業技術史資料情報センター |accessdate=2017-04-23}}</ref>
 
== アクセス ==
その後建物に改修を施し、[[1987年]](昭和62年)7月1日に「サッポロビール博物館」として正式に開館<ref name="hokkaido-np-1987-7-2" />。
* [[北海道中央バス]]「サッポロビール園」「サッポロビール園前」バス停下車
* [[札幌市営地下鉄東豊線]][[東区役所前駅]]から徒歩約10分
* [[北海道旅客鉄道]](JR北海道)[[札幌駅]]から車で約5分
 
== 脚注 ==
サッポロビール北海道工場が[[恵庭市]]へ移転して[[2003年]](平成15年)3月に当地に在ったサッポロビール札幌工場が閉鎖<ref name="hokkaido-np-2002-9-19">“日本ビール史ここに 来年3月閉鎖のサッポロ札幌工場 先人の労苦見つめ126年”. [[北海道新聞]] (北海道新聞社). (2002年9月19日)</ref>された後も存続することになった<ref name="hokkaido-np-2002-9-3">“サッポロビール札幌工場閉鎖へ ホロ苦“ビールの街” 「市民として寂しい」”. [[北海道新聞]] (北海道新聞社). (2002年9月3日)</ref>ことから改修工事を行い<ref name="hokkaido-np-2004-10-31">“巨大釜宙づり ビール博物館改修作業進む”. [[北海道新聞]] (北海道新聞社). (2004年10月31日)</ref>、[[2004年]](平成16年)12月12日には新装開館した<ref name="hokkaido-np-2004-12-12">“サッポロビール博物館が新装 きょう開館 「原点」の歴史 五感に訴える”. [[北海道新聞]] (北海道新聞社). (2004年12月12日)</ref>。
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
 
== 参考資料 ==
サッポロビール博物館は[[1996年]](平成8年)、当時の[[文化庁]]より国の[[重要文化財]]に指定する話が持ち込まれた。しかし、文化財の指定を受けると、建物内外の設備や施設を改装するのに国の許可が必要となるため、訪れる人々へ臨機応変な改造を行うことが難しくなることを考慮し、重要文化財の指定を辞退した<ref>[http://hokkaido.yomiuri.co.jp/takara/030107.htm YOMIURI ONLINE お宝散歩 2003年1月7日]</ref>。[[2004年]](平成16年)[[10月22日]]公表の北海道遺産第2回選定分に際し、北海道鉄道技術館、福山醸造株式会社、雪印乳業資料館と共に、「札幌苗穂地区の工場・記念館群」として北海道遺産の指定を受けた。
* {{Cite book|和書|publisher=[[札幌市]] |title=さっぽろ文庫 |url=https://www.city.sapporo.jp/kobunshokan/kankobutsu/bunko/ |accessdate=2017-04-24 |volume=50 開拓使時代 |ref={{SfnRef|開拓使時代}}}}
[[2007年]](平成19年)には、第17回[[BELCA賞]]ロングライフ部で[[1987年]](昭和62年)および[[2004年]](平成16年)の改修が評価されて受賞した<ref>[http://www.belca.or.jp/l77.htm ロングライフビル推進協会]</ref>。
* {{Cite web |url=http://www.adnet.jp/Nikkei/kindai/09/ |title=札幌麦酒工場跡 |work=日本の近代遺産50選 |publisher=[[日本経済新聞社]] |accessdate=2017-04-21 |ref={{SfnRef|札幌麦酒工場跡}}}}
 
* {{Cite web |url=http://www.mitsuipr.com/special/spot/31/ |title=サッポロビール博物館 |publisher=三井広報委員会 |accessdate=2017-04-23 |ref={{SfnRef|SPOT サッポロビール博物館}}}}
== 施設概要 ==
[[画像:Sapporo Beer Museum2.JPG|260px|right|thumb|復元された開拓使麦酒醸造所開業式の際の樽]]
[[File:Sapporo Beer Museum3.jpg|260px|thumb|静止画の撮影が許可されている]]
[[File:Sapporo Beer Museum4.jpg|260px|thumb|館内の様子]]
施設内は赤レンガ造3階建て。入場は無料で、[[エレベーター]]で3階へ上ったのち、1階ずつ下って見学する形となっている。見学は自由で、見学ツアーが係員によって実施されている。館内は開拓使麦酒醸造所の誕生からサッポロビール株式会社にいたるまでの歴史や、それに携わった[[黒田清隆]]らの紹介をパネル展示により行っている。そのほか、主に[[第二次世界大戦]]前のビール瓶、ポスター、看板、旧醸造所や施設全体のミニチュア模型も展示、札幌市のビールを中心とした産業の移り変わりや実際に醸造に使用した器具も展示するなどしている。
 
[[大日本麦酒]]株式会社時代の製品も展示されているため、施設内には[[ヱビスビール]]に関連した資料の展示も行われている。また、3階部分から2階部分にかけ、サッポロビール札幌工場でビールの仕込み時に[[麦汁]]を煮立たせる際、実際に使用されていたウォルトパンと呼ばれる巨大な煮沸釜が展示されているのも特徴。これは株式会社三宅製作所により[[銅]](一部[[鉄]])を使用して制作されたもので、釜の重量およそ13.5トン、容積は85キロリットル、直径は6.1メートル、全高はおよそ10メートルに及ぶ。釜は実際に[[1965年]](昭和40年)から[[2003年]](平成15年)まで使用されていた。
 
館内には[[ミュージアムショップ]]のほか、ミュージアムバーが設置されている。ここでは有料でサッポロビールの試飲を行っている。また1階にも「スターホール」という名の飲食店がある。建物の外には[[2005年]](平成17年)に建物のリニューアルオープンを記念して建てられた、[[1876年]](明治8年)に開拓使麦酒醸造所が設立された際に建物前へ積み上げられた樽が復元され設置された。この表面には白いペンキでサインが描かれており、右上から斜めに読むと「麦とホップを製すればビイルとゆふ酒になる(開業式)」と書かれているのがわかる。(なお、平仮名は一部[[変体仮名]]で書かれており、たとえば「れば」の部分は「連者」をくずした平仮名である。)
 
博物館はサッポロビール園と建物が連結、周辺には同じく[[サッポロガーデンパーク]]内にあるポプラ館や商業施設の[[アリオ札幌]]が併設されている。
 
== 関連項目 ==
{{Commonscat|Sapporo Beer Museum}}
* [[サッポロファクトリー]]
* [[日本の博物館の一覧]]
* [[開拓使]]
* [[サッポロビール企業博物館]]
* [[さっぽろ・ふるさと文化百選]]
* [[大倉財閥]]
* [[大日本麦酒]]
* [[ビール]] - [[ビール#日本のビール|日本のビール]]の項目も参照。
 
== 参考文献 ==
* サッポロビール博物館 パンフレット
* [http://www.pref.hokkaido.jp/kseikatu/ks-bsbsk/bunkashigen/parts/1021.html 北海道文化資源データベース]{{リンク切れ|date=2014年5月}}
 
==脚注==
{{脚注ヘルプ}}<references/>
 
== 外部リンク ==
* [httphttps://www.sapporobeer.jp/brewery/s_museum/index.html サッポロビール株式会社、博物館 {{!}} サッポロビール博物館のご紹介]
* [http://www.welcome.city.sapporo.jptravel/find/foodsrecreational/sapporo_beer_garden/ ようこそさっぽろ、サッポロビール博物館・サッポロビール博物館園 {{!}} ようこそSAPPORO]
* {{北海道遺産紹介ページ|id=sapporo_naebo|name=札幌苗穂地区の工場・記念館群}}
 
{{サッポロホールディングス}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:さつほろひるはくふつかん}}
[[Category:サッポロビール]]
[[Category:日本の酒造博物館]]
[[Category:日本の企業博物館]]
[[Category:札幌市の博物館]]
[[Category:札幌市東区の教育]]
[[Category:札幌市東区建築]]
[[Category:日本1890年竣工企業博建築]]
[[Category:酒造1987年開設の博物館]]
[[Category:1987年開業の施設]]
[[Category:サッポロビール]]
[[Category:ビール]]
[[Category:明治時代の建築]]
[[Category:西洋館]]
[[Category:北海道の酒]]
[[Category:近代化産業遺産]]