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{{日本の町村
| 画像 = Hourai Islnd in Otsuchi.jpg
| 画像の説明 = [[大槌湾]]にある[[蓬萊島 (岩手県)|蓬萊島]]（2017年）<br />{{Maplink2|zoom=9|frame=yes|plain=no|frame-align=center|frame-width=270|frame-height=180|type=line|stroke-color=#cc0000|stroke-width=2|frame-latitude=39.38|frame-longitude=141.82|type2=point|marker2=town-hall|text=町庁舎位置}}
| 旗 = [[ファイル:Flag of
| 旗の説明 = 大槌[[市町村旗|町旗]]
| 紋章 = [[ファイル:
| 紋章の説明 = 大槌[[市町村章|町章]]<br
| 自治体名 = 大槌町
| 区分 = 町
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| 外部リンク = {{Official website}}
| 位置画像 = {{基礎自治体位置図|03|461|image=基礎自治体位置図 03461 20140101.svg}}
| 特記事項 =
}}
[[ファイル:Otsuchi town center area Aerial photograph.1977.jpg|
'''大槌町'''（おおつちちょう）は、
[[縄文時代]]の[[遺跡]]が多く見られ
町内にある[[蓬萊島 (岩手県)|蓬莱島]]は、NHKで放送された人形劇『[[ひょっこりひょうたん島]]』のモデルといわれ<ref name="商工会 map 海編">{{Cite web|和書|title=大槌みどころマップ 海編|url=http://www.otsuchi-shokokai.com/modules/tinyd2/index.php?id=7|work=きらめく海の町 大槌|publisher=大槌商工会|accessdate=2011-04-25}}</ref>、町内の[[防災行政無線]]で流れる昼のチャイムには同番組の[[ひょっこりひょうたん島 (曲)|テーマソング]]が使われている。
== 地理 ==
約200平方キロメートルの町域は海岸部から西北へ内陸部に広がっており、9割が林野である<ref name="東京新聞20221009" />。大槌川と小鎚川が、[[北上山地]]に発してほぼ並行に南東方向へ流れ、[[
人口は約1万1000人<ref name="東京新聞20221009" />で沿岸部に集中しており、鉄道（[[三陸鉄道リアス線]]）や主要道路（[[国道45号]]）も海岸近くを走っている。西部の山間地域にも[[集落]]がある。
下記が主要な[[地形]]として挙げられる。
'''山'''
* 鯨山（くじらさん<ref name="商工会 map 高原編">{{Cite web|和書|title=みどころマップ 高原編|url=http://www.otsuchi-shokokai.com/modules/tinyd2/index.php?id=10|work=大槌商工会公式サイト|publisher=大槌商工会|accessdate=2011-04-25}}</ref><ref name="鯨山 NDL.CRD">{{Cite web|和書|author=[[岩手県立図書館]]|title=質問 岩手県上閉伊郡大槌町にある鯨山（大鯨山、小鯨山）の山名由来を確認したい。|url=http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000080997|work=レファレンス協同データベース|publisher=[[国立国会図書館]]|date=2011-04-28|accessdate=2011-06-01}}</ref>、くじらやま<ref name="鯨山 NDL.CRD" />）：[[高さ#地理|標高]]610.2 [[メートル|m]]。大鯨山と小鯨山からなる<ref name="鯨山 NDL.CRD" />。
* 石坂森（いしざかもり）：標高573.3 m。
* 白見山（しろみやま）：標高1,172.6 m。
* 高滝山<!--（たかだきやま or たかだきさん）-->
'''峠'''
* [[土坂峠 (岩手県)|土坂峠]]：岩手県道26号、宮古市境
* 樺坂峠：長井林道、遠野市境
'''河川'''
* 大槌川（おおつちかわ）
* 小鎚川（こづちかわ）
'''近海・沿岸地形'''<!--湾・島・半島・海岸など-->
* 船越湾、浪板海岸、吉里吉里海岸、大槌湾<ref name="商工会 map 海編" />
=== 湧水 ===
当町は[[湧水]]の町でもある。大槌川と小鎚川に注ぐ雨水が川の伏流水とともに地下に浸透し、河口付近の扇状地に湧出する<ref name="geopark">{{cite web|和書|url=https://sanriku-geo.com/geosite/71/|title=71.源水川（湧水）とイトヨ生息地|publisher=[[三陸ジオパーク]]|accessdate=2024-05-25|language=ja}}</ref>。水が急勾配を下ることで海側の圧力を抑え込む<ref name="geopark" />ため、かつては海から50 mも離れていない場所であっても淡水が得られていた<ref name="fukushima">{{cite journal|和書|author=福島秀哉、浅井淳平|year=2013|month=12|title=湧水と生活史に関する記述 -岩手県上閉伊郡大槌町町方を対象として-|journal=景観・デザイン研究講演集|volume=9|issue=|pages=1-4|url=http://keikan.t.u-tokyo.ac.jp/documents/CAIE9th2013fukushima.pdf|format=pdf|accessdate=2024-05-25}}</ref>。町中心部の町方地区では、この水が出る[[自噴|自噴井]]が約180か所存在しており<ref name="geopark" />、生活用水のほか、水産加工・酒造・豆腐作りなどの産業にも活用されていた<ref name="fukushima" />。またサケ・マスの[[人工孵化|孵化場]]にも利用されている<ref name="otsuchi-ta">{{cite web|和書|url=https://otsuchi-ta.com/gensui/|title=地域おこし酒 源水|publisher=大槌町観光交流協会|accessdate=2024-05-25|language=ja}}</ref>。
大槌川では、湧水域に生息する[[イトヨ]]が確認されており、岩手県内では唯一の生息地となっているほか、冷水の清流のみに育つ[[バイカモ]]も見ることができる<ref name="otsuchi-ta" />。
=== 広域地域区分 ===
[[ファイル:源水・大ヶ口.jpg|
{{Indent|''cf.'' 岩手県の地方区分図<ref>{{Cite web|和書|title=岩手・青森・秋田エリア地図|url=http://www.be-job-navi.jp/map.html|work=Be-Jobナビ|publisher=総合広告社|accessdate=2011-06-21}}</ref>}}
=== 隣接する自治体 ===
* [[山田町]]：北部で幅広く隣接。
* [[宮古市]]：北西部で隣接。
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=== 町内の地域 ===
== 歴史 ==
{{節スタブ}}
=== 盛岡藩の港町 ===
[[戦国時代 (日本)|戦国時代]]、当地は周辺地域の有力武将であった大槌氏の支配下であった。大槌氏は[[九戸政実の乱]]や[[岩崎一揆|岩崎合戦]]で[[南部氏]]方の武将として活躍した。大槌氏は特産の南部鮭の交易で財を成したが、中央集権化を進める[[南部利直]]によって[[謀反]]の嫌疑をかけられ、処罰された。
== 東日本大震災 ==
[[2011年]]（[[平成]]23年）[[3月11日]]14時46分18秒、[[
発災時、[[市町村長|町長]]・[[加藤宏暉]]を始めとする町職員幹部ら約60人は[[災害対策本部]]を立ち上げるべく町庁舎2階の総務課に参集したが、[[余震]]が続くためにいったん駐車場へ移動し、さらに津波接近の報を受けて屋上に避難しようとしたものの、約20人が屋上に上がったところで津波が到達。町長と数十人の職員は避難が間に合わず、庁舎の1・2階を襲った津波に呑み込まれて、そのまま消息が途絶えた<ref name="Sankei 20110313">{{Cite news|title=不明の大槌町町長、職員ら「津波のときは地震の対策会議中」|url=https://web.archive.org/web/20110316050506/http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110313/dst11031320580111-n1.htm|work=MSN産経ニュース|publisher=[[産業経済新聞社]]|date=2011-03-13|accessdate=2011-04-17}}</ref><ref name="Yomiuri 20110321">{{Cite news|title=大槌町長の遺体発見…災害対策指揮中に津波|url=https://web.archive.org/web/20110322043655/http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110320-OYT1T00531.htm|work=Yomiuri Online|publisher=[[読売新聞社]]|date=2011-03-21|accessdate=2011-04-25}}</ref>。町長以外にも[[課長#地方公共団体における位置づけ|課長級]]の職員が全員行方不明となったため、行政機能が麻痺した<ref>{{Cite news|title=大槌町長が不明 職員50〜60人連絡付かず|url=http://iwate-np-cache.cloudapp.net/cgi-bin/topnews.cgi?20110314_8|newspaper=[[岩手日報]]|publisher=岩手日報社|date=2011-03-14|accessdate=2011-04-26}}</ref><ref>{{Cite news|title=壊滅被害の岩手・大槌町 役場復旧追いつかず|url=http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/tohokujisin/list/CK2011033102100029.html|newspaper=[[東京新聞]] TOKYO Web|publisher=[[東京新聞社]]|date=2011-03-31|accessdate=2011-05-07}}</ref>。県都である[[盛岡市]]から車で数時間かかる地勢も災いして被害の全容が外部に伝わりにくく、周囲から孤立した状況がしばらく続いた。
[[東日本旅客鉄道|JR]][[山田線]]の[[大槌駅]]は駅舎などが津波で流失し、線路にも大きな被害が出た<ref>{{Cite web|和書|title=【東日本大震災】JR東日本、太平洋沿岸の23駅流失|url=http://www.sankeibiz.jp/business/news/110401/bsd1104010801004-n1.htm|newspaper=SankeiBiz - MSN産経ニュース|publisher=産業経済新聞社|date=2011-04-01|accessdate=2011-04-01|archiveurl=https://web.archive.org/web/20110413050421/http://www.sankeibiz.jp/business/news/110401/bsd1104010801004-n1.htm|archivedate=2011-04-13|url-status=dead|url-status-date=2017-09}}</ref>。
{{Anchors|ICRC 20110311}}[[東京大学大気海洋研究所#海洋研究所|東京大学海洋研究所]]付属の国際沿岸海洋研究センターは、人的被害こそなかったものの、建物は3階まで津波に洗われ、特に壊滅的状態となった1・2階では紙媒体と[[電子媒体]]による保存データの全てが失われた。また、港に係留してあった研究船は沈没した<ref>{{Cite web|和書|title=被災しました|url=http://www.icrc.ori.u-tokyo.ac.jp/kSatoHP/2011/03/27/419/|publisher=東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センター 佐藤克文研究室|accessdate=2011-04-25}}</ref><ref name="Sankei 20110313" />。
{{Anchors|はまゆり 20110311}}三陸海岸初の[[双胴船|双胴型]][[高速船|高速]][[旅客船]]である[[釜石市]]所属の観光船「[[はまゆり (遊覧船)|はまゆり]]」（109 t、200人乗り）は、定期検査のために赤浜地区の岩手造船所で陸に揚げられた3時間後、津波にさらわれた。第2波が来たときには[[防波堤]]を越えて内陸へ押し流され、150 mほど北にある2階建ての[[民宿]]の屋根に引っかかり、その上に乗る形でほぼ無傷のまま止まった<ref>{{Cite web|和書|title=屋根の上の遊覧船「はまゆり」の運命【岩手・大槌発】|url=https://www.j-cast.com/2011/04/13092989.html|website=J-CAST ビジネス&メディア ウォッチ|publisher=[[ジェイ・キャスト]]|date=2011-04-15|accessdate=2011-04-20}}</ref><ref name="はまゆり, asahi 20110423">{{Cite news|title=乗り上げた観光船、震災モニュメント案浮上|url=http://mytown.asahi.com/areanews/iwate/TKY201104220529.html|newspaper=asahi.com|publisher=[[朝日新聞社]]|date=2011-04-23|accessdate=2011-04-25}}</ref><ref name="はまゆり, JWN 20110424">{{Cite news|title=定期観光船、解体へ 津波で民宿に乗り上げ 釜石市、あすにも撤去|url=http://www.jwn.ne.jp/kn/article/2011/0418_004757.html|newspaper=北から南ナビ|publisher=[[全国新聞ニュース網]]|date=2011-04-24|accessdate=2011-04-25}}</ref>。
[[避難所]]生活を送る人たちのために[[民謡]]を歌って慰問活動をしていた地元の女子中学生[[臼澤みさき]]がテレビの報道番組に映り、それがきっかけとなって[[2012年]]7月に歌手デビューした<ref>[https://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/usuzawa-misaki/profile/ 臼澤みさき] [[テイチクエンタテインメント]]（2022年10月15日閲覧）</ref>。
* 3月19日：行方不明となっていた町長[[加藤宏暉]]が遺体で発見<ref name="被災全図" />。津波被害のため選挙が実施できず、以後5か月余りにわたって町長が空席となる。
* 4月9日：この時点で判明した人的被害は死者583人、行方不明者1,068人、避難者9,070人<ref name="被災全図" />、建物被害は詳細不明。
* {{Anchors|はまゆり 20110424}}4月24日：津波で民宿の屋上に漂着した釜石市の観光船「はまゆり」は、防災教育を主目的とした震災の[[モニュメント]]として保存する案が地震研究者らの提言で浮上していたが、この日、釜石市は「町の復旧に支障が出る」として解体を決め<ref name="はまゆり, asahi 20110423" /><ref name="はまゆり, JWN 20110424" />、[[震災遺構]]にはならなかった。
* 4月25日：[[大槌町立大槌小学校|町立大槌小学校]]の運動場にて、大槌町役場の仮庁舎が開庁<ref>{{Cite web|和書|title=大槌町 仮庁舎へ引っ越し作業|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110423/t10015507391000.html|work=[[NHKニュース]]|publisher=[[日本放送協会|NHK]]|date=2011-04-23|accessdate=2011-04-23}}動画あり。</ref><ref>{{Cite news|title=東日本大震災：「復興の拠点に」 岩手・大槌町の仮庁舎が開庁|url=http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110425dde003040024000c.html|work=毎日jp|publisher=毎日新聞社|date=2011-04-25|accessdate=2011-04-25}}</ref>。
* 5月10日：「はまゆり」が2台の[[クレーン]]によって民宿の屋根から地表に下ろされ<ref>{{Cite news|title=屋根上に2カ月、観光船「はまゆり」地上に 岩手・大槌|url=http://www.asahi.com/national/update/0510/TKY201105100491.html|work=asahi.com|publisher=朝日新聞社|date=2011-05-11|accessdate=2011-06-21}}</ref>、現地にて約1か月かけて解体。
*
* 6月6日：この時点で判明した人的被害は死者777人、行方不明者952人<ref>{{Cite web|和書|title=東北地方・茨城県被害全図|url=http://ganbare-nihon.jp/data/pdf/tohoku_higai_map.pdf|format=PDF|publisher=[[民主党 (日本 1998-2016)|民主党]]|date=2011-06-06|accessdate=2011-06-09}}：原典は[[国土地理院]]提供資料。</ref>。
*
* 8月28日：町長選挙が実施され、元町総務課長の碇川豊が当選。
<gallery>
Otsuchi old town hall001.jpg|震災で被災した大槌町旧役場。
Fukko Kirari Shotengai in Otsuchi, Iwate, Japan.jpg|震災後、旧大槌北小学校跡地に設置された仮設商店街「福幸きらり商店街」。
</gallery>
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=== 近世以前 ===
* [[建武 (日本)|建武]]・[[正平 (日本)|正平]]年間（[[14世紀]]）：[[横田城 (陸奥国)|横田城]]主・阿曽沼朝綱（''cf.'' [[阿曽沼氏]]）の次男である大槌次郎が、東部海岸地方を分[[知行|知]]され、居城として[[大槌城]]を築いたと伝えられる。
* {{Anchors|前川善兵衛}}[[天正]]18年（[[1590年]]）夏：[[豊臣秀吉]]の[[小田原征伐]]で[[後北条氏]]の[[小田原城]]が[[陥落|落城]]したことにより、主家を無くした[[清水氏#伊豆国の清水氏|伊豆清水氏]]が船で気仙浦に逃れる<ref name="商工会 map 高原編" /><ref name="善兵衛, 岩手 観光">{{Cite web
** その後間もなく吉里吉里村（現・大槌町吉里吉里）に移住した清水氏は、故郷である[[相模国]]前川村にちなんで前川姓に改名<ref name="商工会 map 高原編" /><ref name="善兵衛, 岩手 観光" />。当主は代々「[[前川善兵衛]]」を名乗り、[[魚介類#水産物|海産物]]を[[江戸]]・[[上方]]・[[長崎市|長崎]]などに送るようになって、吉里吉里村に拠点を置く[[廻船]][[船問屋|問屋]]である豪商・吉里吉里善兵衛の名で知られるようになった<ref name="商工会 map 高原編" /><ref name="善兵衛, 岩手 観光" />。
* [[安土桃山時代]]末期：
* [[元和 (日本)|元和]]3年（[[1617年]]）：大槌孫八郎政貞が[[南部利直]]から
=== 近代以降 ===
* [[1938年]]（[[昭和]]13年）4月5日：[[日本国有鉄道|国鉄]]（[[東日本旅客鉄道|JR]]の前身）[[山田線]]の[[大槌駅]]と[[吉里吉里駅]]が開業。
* [[1960年]]（昭和35年）7月 - [[急性灰白髄炎|ポリオ]]が流行。石巻市、葛巻町と合わせて感染者は227人に及んだ<ref>{{Cite book|和書|editor=日外アソシエーツ編集部|title=日本災害史事典 1868-2009|publisher=日外アソシエーツ|year=2010|page=143|isbn=9784816922749}}</ref>。
* [[1961年]]（昭和36年）12月20日：山田線の浪板駅
* {{Anchors|漁協 1971}}[[1971年]]（昭和46年）4月1日：旧・大槌[[漁業協同組合|漁協]]、および、赤浜漁協、吉里吉里漁協が[[合併 (企業)|合併]]し、新生の大槌町漁業協同組合（大槌町漁協）として開所
* [[1973年]]（昭和48年）
** [[井上ひさし]]が[[長編小説]]『[[吉里吉里人]]』の執筆を始める。
** 4月：東京大学海洋研究所（現在の[[東京大学大気海洋研究所]]）が赤浜地区に大槌臨海研究センター（現在の国際沿岸海洋研究センター）を開設<ref name="ICRC">{{Cite web
* [[1982年]]（昭和57年）：[[地域おこし]]の一環として、
* [[1994年]]（[[平成]]6年）12月3日：浪板駅が[[浪板海岸駅]]に改称。
* [[2003年]]（平成15年）4月：東京大学海洋研究所の大槌臨海研究センターが国際沿岸海洋研究センターに改称・改組<ref name="ICRC" />。
* [[2011年]]（平成23年）[[3月11日]]：[[東日本大震災]]が発生し、大槌町も被害甚大（[[#東日本大震災|後述]]）。
* [[2012年]]（平成24年）：大槌町漁協が過大な設備投資に伴う負債と震災で被った被害により債務超過に陥り、1月に経営破綻。3月1日に新おおつち漁業協同組合が設立され事業を移管。大槌町漁協は10月5日、[[盛岡地方裁判所]]に破産を申請<ref>{{cite news|url=https://www.zaikei.co.jp/article/20121009/115073.html|title=岩手県の大槌町漁業協同組合が破産申請、負債は総額約15億5000万円|newspaper=[[財経新聞]]|publisher=財経新聞社|date=2012-10-09|accessdate=2024-05-25|language=ja}}</ref>。
* [[2019年]]（平成31年）[[3月23日]]：東日本大震災の影響で運休が続いていたJR
=== 行政区域の変遷（市町村制施行以後） ===
* [[1889年]]（[[明治]]22年）[[4月1日]]：[[南閉伊郡]]で大槌村（おおつちむら）・小鎚村（こづちむら）・吉里吉里村（きりきりむら）が[[日本の市町村の廃置分合|合併]]した上で[[町村制|町制]]を施行し、旧'''大槌町'''が成立
* [[1896年]]（明治29年）3月29日：南閉伊郡と[[西閉伊郡]]が合併し、'''[[上閉伊郡]]'''となる。
* [[1955年]]（[[昭和]]30年）4月1日：大槌町と金沢村が合併し、新'''
== 行政 ==
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<!--| 初代 || || ||
|- -->
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| style="text-align:center" | － ||[[平野公三]] || style="text-align:center" | （代行：2011年6月21日） || style="text-align:center" | （代行：2011年8月28日） || 町職員（課長）。法の規定により町長職務を代行{{efn|副町長職が任期満了となる6月20日の翌日、[[地方自治法]]第152条第3項に従って総務課長の平野が後任の職務代行者に就いた。なお、その後町長となった碇川が前任の総務課長であったが、震災以前に町長選出馬準備を理由に辞職しており、震災の時点で総務課長は空席となっていた。また、[[定年|定年退職]]を予定していた者を除く他の課長級職員も全員が加藤とともに死亡もしくは行方不明となったため、震災当時主幹であった平野が総務課長に昇格していた<ref>{{Cite news|title=副町長、6月20日で任期切れ 町長死亡の大槌町|url=http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110514_5|newspaper=岩手日報|publisher=岩手日報社|date=2011-05-14|accessdate=2011-05-17}}</ref><ref name="Nikkei 20110621">{{Cite news|title=岩手・大槌町長選8月28日に実施 首長不在、さらに2カ月|url=http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E3E2E3868DE0E3E2E4E0E2E3E39191E2E2E2E2;at=DGXZZO0195583008122009000000|work=日経電子版|publisher=[[日本経済新聞社]]|date=2011-06-21|accessdate=2011-06-21}}</ref>。}}。
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|-
|}
{{notelist}}
=== 組織 ===
町の組織は次のとおり<ref>{{Cite web
; 総務部
: 総務課、財政課、税務課、危機管理室、消防課、金沢支所
173 ⟶ 184行目:
; 総合政策部
: 総合政策課、震災伝承推進室
===
* [[大槌町文化交流センター]]（おしゃっち）
===エリア放送===
大槌町は[[地上一般放送事業者]]として[[地上一般放送局]]の免許を取得、フルセグおよび[[ワンセグ]][[エリア放送]]を実施<ref>{{WAP|pid=8380046|url=www.soumu.go.jp/soutsu/tohoku/hodo/h251127b1001.html|title=ホワイトスペースを活用した地上一般放送局に免許 -岩手県大槌町が「フルセグ・ワンセグ放送」による防災情報等を提供-（東北総合通信局 報道資料 平成25年11月27日）|date=2013年12月1日}}</ref>していた。
* 地上一般放送局が町内の小槌に設置されていた<ref>{{WAP|pid=8380046|url=www.soumu.go.jp/main_content/000262025.pdf|title=免許状況の詳細（東北総合通局 - 放送）|date=2013年12月1日}}</ref>
{|class="wikitable"
|-
186 ⟶ 197行目:
|大槌町||大槌町小槌エリア放送||JOXZ2CK-AREA
|align="right"|49ch
|align="right"|689.
|align="right"|
|align="right"|7.
|}
=== 姉妹都市・友好都市 ===
* {{Flagicon|USA}} [[カリフォルニア州]]フォートブラッグ市 ([[:en:Fort Bragg, California|Fort Bragg]])：2005年（[[平成]]17年）[[10月15日]]、[[姉妹都市]]盟約締結。
=== 人口 ===
{{人口統計|code=03461|name=大槌町|image=Population distribution of Otsuchi, Iwate, Japan.svg}}
平成22年（[[2010年]]）[[国勢調査]]から27年（[[2015年]]）調査にかけて人口は23.02％の減少で、岩手県全体の3.80％を大きく上回っただけでなく、[[陸前高田市]]の15.20％、山田町の14.99％などを超える県内最大の減少率だった。なお[[平成の大合併]]以前の区分も含めれば宮古市の一部となった旧[[田老町]]の26.27％が県内最大の減少率である<ref>{{Cite web|和書|title=平成27年国勢調査|url=https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kekka.html|publisher=[[総務省統計局]]|date=2016-10-26|accessdate=2017-07-22}}</ref>。
=== 警察 ===
* [[釜石警察署]]大槌[[交番
* 釜石警察署吉里吉里
* 釜石警察署金沢警察官駐在所：金沢第27地割56番地2<ref name="kamaishi police dep" />
=== 消防 ===
* [[釜石大槌地区行政事務組合]]消防本部 大槌消防署：大槌第14地割142番地1
=== 医療 ===
* [[岩手県立大槌病院]]：小鎚第23地割字寺野1番地1
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大槌交番.jpg|大槌交番（2017年6月）
Kamaishi-Otsuchi Fire Department Otsuchi Fire station 1.jpg|大槌消防署（2019年7月）
Iwate Prefectural Otsuchi Hospital.jpg|大槌病院（2017年5月）
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== 郵便 ==
'''直営局'''
* 大槌郵便局（集配局）：
* 吉里吉里郵便局 ：
* 安渡郵便局：
'''[[簡易郵便局]]'''
*赤浜簡易郵便局
*大槌桜木町簡易郵便局
214 ⟶ 239行目:
*波板簡易郵便局
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Otsuchi Post Office in Otsuchi, Iwate, Japan.jpg|大槌郵便局（2024年2月）
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== 経済 ==
=== 第一次産業 ===
==== 水産業 ====
* 吉里吉里漁港
* 大槌漁港
* 新おおつち漁業協同組合（JF新おおつち）
** 新おおつち漁業協同組合魚市場：所在地 安渡3-11-6。
===
* [[岩手銀行]]大槌支店
* [[北日本銀行]]大槌支店
* [[花巻農業協同組合]]大槌支店
* [[JFマリンバンク]]大槌町支店
===
* シーサイドタウンマスト（ショッピングセンター）
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SHINSEI-MARU.JPG|母港・大槌漁港に停泊中の海洋調査船「[[新青丸]]」（2014年9月）
Seaside town mast 20130601.JPG|大槌町市街地、シーサイドタウンマスト（2013年6月）
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=== 義務教育諸学校 ===
* [[大槌町立大槌学園]] - [[義務教育学校]]
* [[大槌町立吉里吉里学園]] - [[日本の小中一貫校|併設型小中一貫校]]
* [[岩手県立大槌高等学校]]
===
'''小学校'''
* 大槌町立金沢小学校中山分校（1970年・金沢小へ統合）
* 大槌町立小鎚小学校長井分校（1980年・小鎚小）
* 大槌町立大槌小学校渋梨分校（1984年・大槌北小へ統合）
* 大槌町立吉里吉里小学校浪板分校（1994年・吉里吉里小へ統合）
* 大槌町立金沢小学校（2009年・大槌北小へ統合）
* 大槌町立小鎚小学校（2010年・大槌小へ統合）
* 大槌町立大槌小学校〈初代〉（統合により大槌小〈2代目〉へ）
* 大槌町立大槌北小学校（同上）
* [[大槌町立安渡小学校]]（同上）
* 大槌町立赤浜小学校（同上）
* [[大槌町立大槌小学校]]〈2代目〉（2016年・統合により大槌学園へ）
'''中学校'''
* 大槌町立小鎚中学校（1971年・大槌中へ統合）
* 大槌町立金沢中学校（1974年・同上）
* 大槌町立金沢中学校長井分校（同上）
* 大槌町立大槌中学校（2016年・統合により大槌学園へ）
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Otsuchi Municipal Otsuchi Gakuen.jpg|大槌学園（2017年1月）
Otsuchi Municipal Kirikiri Elementary School.jpg|吉里吉里学園小学部（2024年2月）
Iwate Prefectural Otsuchi High School.jpg|大槌高等学校（2015年3月）
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== 交通 ==
=== 鉄道
* [[三陸鉄道リアス線|リアス線]]：[[大槌駅]] - [[吉里吉里駅]] - [[浪板海岸駅]]
=== 路線バス ===
* [[岩手県交通]]
* 大槌町民バス
=== 道路 ===
283 ⟶ 325行目:
* [[岩手県道231号吉里吉里釜石線]]
* [[岩手県道280号大槌小鎚線]]
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Otsuchi stasion 20190324.jpg|大槌駅（2019年3月）
Otsuchi Chomin Bus Kirikiri Nichome Bus Stop.jpg|町民バス「吉里吉里二丁目」停留所（2015年8月）
Otsuchi Interchange.jpg|大槌IC（2019年1月）
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== メディア ==
=== 新聞 ===
震災後、町内の情報が少ないと感じた菊池由貴子が2012年に『[[大槌新聞]]』を創刊し、2021年3月に休刊するまで385号を発行<ref name="東京新聞20221009">私の生きがい「ひとり新聞社」被災地にきめ細やかな情報伝えた 孤軍奮闘「挫折しても生きていればいいことがある」『[[東京新聞]]』朝刊2022年10月9日（特報面）</ref>、その体験を『わたしは「ひとり新聞社」岩手県大槌町で生き、考え、伝える』（[[亜紀書房]]）として2022年に書籍化した<ref>[https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=1080&kw=%E3%81%8B%E3%81%A8%E3%81%86 わたしは「ひとり新聞社」岩手県大槌町で生き、考え、伝える] 亜紀書房（2022年10月15日閲覧）</ref>。
=== 大槌町をテーマにした書籍 ===
* [[井上ひさし]]『[[吉里吉里人]]』全二冊（[[新潮文庫]]）※「[[吉里吉里]]」「[[吉里吉里国]]」も参照
* 野口法蔵『お地蔵さまと心の癒し 大槌町復興地蔵物語』（[[七つ森書館]]）
== 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事 ==
* [[大槌城]]址
* [[蓬萊島 (岩手県)|蓬萊島]]
* 浪板海岸（なみいたかいがん） <ref name="商工会 map 海編" />
** 海岸内の海水浴場は返し波がなく、[[サーフィン]]が盛ん。
*
** 吉里吉里海岸海水浴場 <ref name="商工会 map 海編" />
** 吉里吉里フィッシャリーナ <ref name="商工会 map 海編" />
* [[小鎚神社]]
* [[風の電話]]
* 新山高原
** 町西部に位置する標高約1,000 mの高原地帯で、初夏にかけて町の花である「[[ツツジ|新山つつじ]]」が咲く。[[ユーラスエナジーホールディングス|ユーラスエナジー]]の[[日本の風力発電|風力発電所]]「釜石広域ウインドファーム」が立地するほか、自転車の[[ヒルクライム]]大会の会場にもなっている<ref>{{cite web||url=https://otsuchi-ta.com/tourism/?p=3397|title=新山高原|publisher=一般社団法人 大槌町観光交流協会|accessdate=2024-05-25|language=ja}}</ref>。
* 宮ノ口判官堂
* 大槌代官所跡
* [[虎舞]]
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大槌城跡石碑.jpg|大槌城址（2017年6月）
浪板海岸Namiita-kaigan - panoramio.jpg|浪板海岸（震災前）
宮ノ口判官堂.jpg|宮ノ口判官堂（2017年6月）
大槌代官所跡公園.jpg|大槌代官所跡石碑がある公園（2017年7月）
大槌郷土芸能祭における虎舞.jpg|大槌郷土芸能祭で披露された虎舞（2017年7月）
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== 出身著名人 ==
* 二代目・
* 大槌孫八郎：[[武士]]（大槌城主）。廻船業主。
* 松橋暉男：[[東郷神社 (渋谷区)|東郷神社]]名誉[[宮司]]。小槌神社[[禰宜]]。
* [[こしたてつひろ]]：[[漫画家]]。吉里吉里地区出身。
* [[佐佐木勝彦]]：漫画家。吉里吉里地区出身。
* [[佐藤ひろ美]]：[[シンガーソングライター]]
* [[中村龍徳]]：[[イラストレーター]]。桜木町地区出身。
* [[山口ともみ]]（旧芸名：山崎友見）：[[演歌歌手]]。吉里吉里地区出身。
* [[臼澤みさき]]：歌手
* [[材津昭吾]]：政治評論家。[[鈴木善幸]][[内閣総理大臣|首相]]の[[内閣総理大臣秘書官]]。
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注"}}
=== 出典 ===
{{Reflist}}
== 外部リンク ==
{{Commonscat}}
'''公式サイト'''
* {{Official website|name=大槌町}}
* [https://www.shokokai.com/otsuchi/ 大槌商工会]
* [https://maps.gsi.go.jp/?ll=39.395833333333336,141.90625&z=15#13/39.391831/141.912374/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1 地形図閲覧システム 2万5千分1地形図名：大槌（盛岡）]（[[国土地理院]]地形図閲覧システム）
* {{Osmrelation|963772}}
* {{Googlemap|大槌町}}
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{{デフォルトソート:おおつちちよう}}
[[Category:大槌町|*]]
[[Category:南閉伊郡]]
[[Category:上閉伊郡]]
[[Category:岩手県の市町村]]
[[Category:1889年設置の日本の市町村]]
[[Category:1955年設置の日本の市町村]]
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