「独立時計師アカデミー」の版間の差分

'''独立時計師アカデミー'''（''Académie Horlogère Des Créateurs Indépendants'' 、'''AHCI'''）はメーカーやサプライヤーに属さない独立時計師から構成された国際的な組織である<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.webchronos.net/dictionary/865/|title=アカデミー独立時計師協会|publisher=webChronos|accessdate=2022-01-06}}</ref>。日本ではスイス独立時計師アカデミーや、アカデミー独立時計師協会とも呼ばれる。設立は1985年（スイス）。伝統的な手作業での時計製造を推進する組織<ref>{{Cite web|url=https://www.ahci.ch/about-us/65/|title=AHCI about us|publisher=AHCI|accessdate=2022-01-06}}</ref>であり、所属している時計師は[[トゥールビヨン (時計)|トゥールビヨン]]をはじめとする複雑機構を搭載した腕時計を自身の手で作り上げることから、時計業界において「神の手を持つ」と称されることもある<ref>{{Cite web|和書|url=https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60binmovies/detail/index.cgi?das_idid=D0009010664_00000|title=ハイビジョンスペシャル　独立時計師たちの小宇宙～スイス・超複雑時計の世界～|publisher=|date=2002-06-18|accessdate=2022-01-06}}</ref>。2022年現在34名の時計師が所属。腕時計だけでなく、[[置時計]]や[[掛時計]]などを手掛ける時計師も所属している<ref name=":0">{{Cite web|url=https://www.ahci.ch/members/|title=MEMBERS AHCI|publisher=AHCI|accessdate=2022-01-06}}</ref>。

1987年より[[バーゼル・フェア]]の出展<ref>{{Cite web|url=https://www.ahci.ch/about-us/|title=AHCI About us|publisher=AHCI|accessdate=2022-01-06}}</ref>を行うなど、組織としても精力的に活動している。[[2015年]]、日本でも初めて独立時計師アカデミーによる本格的な展示受注会が[[松屋 (百貨店)|松屋銀座]]にて行われた<ref>{{Cite web|　独立時計師協会による 日本初の本格的な展示受注会を開催|url=https://www.gressive.jp/special/impression/20150703-eqco/index.html|title=AHCI　|publisher=Gressive|date=2015-07-03|accessdate=2022-01-06}}</ref>。また、2018年にはパリ、ロンドン、ニューヨーク、ローマ、香港で開催された世界巡回展「Watchmakers」に所属する多くの時計師が参加した<ref>{{Cite web|url=https://www.maximagallery.com/wp-content/uploads/2018/03/Watchmakers-The-Exhibition-eng_low.pdf|title=Watchmakers-The-Exhibition|publisher=MAXIMA GALLERY|accessdate=2022-01-06}}</ref>。2022年より、ジュネーブの展示会場で単独の展示新作発表を行っている<ref>{{Cite web |url=https://www.gressive.jp/brand/news/249960 |title=Gressive |publisher= |accessdate=2022-06-06}}</ref>。

著名なメンバーとしては[[スヴェン・アンデルセン]]<ref name="picturebook-189">『世界の特選品 時計大図鑑』p.189。</ref>、[[ヴィンセント・カラブレーゼ]]<ref name="picturebook-189" />、[[ジョージ・ダニエルズ]]<ref name="picturebook-189" />（[[2011年]]死去）、[[フィリップ・デュフォー]]、ポール・ゲルバー<ref name="picturebook-190">『世界の特選品 時計大図鑑』p.190。</ref>、[[ヴィアネイ・ハルター]]、[[フランソワ・ポール・ジュルヌ]]（''François-Paul Journe''）<ref name="picturebook-189" />、[[矯大羽]]([[2020年]]死去)、[[フランク・ミュラー]]（現在は[[フランク・ミュラー・ウォッチランド]]を設立）<ref name="picturebook-189" />、[[アントワーヌ・プレジウソ]]、[[浅岡肇]]、[[菊野昌宏]]が挙げられる。メンバーの多くは少量生産だが、大手ブランドと協業し量産品を提供する場合もある。ドイツ革製品メーカーのゴールドファイルとのコラボレーションモデルや<ref>{{Cite web |和書|url=https://www.phillips.com/detail/goldpfeil/HK080120/818 |title=フィリップスオークション |publisher= |accessdate=2022-06-06}}</ref>、[[ハリー・ウィンストン]]のオーパスシリーズ<ref>{{Cite web |url=https://harry-winston.opus.watchonista.com/ |title=Watchonista |publisher= |accessdate=2022-06-06}}</ref>などが代表的な事例である。またメンバー自身が部品会社を所有し他社の時計メーカーに部品供給をすることもあり、る。{{仮リンク|カリ・ヴティライネン|en|Kari Voutilainen}}のケースメーカー[http://www.voutilainen-cattin.ch/ Voutilainen & Cattin]や文字盤メーカー[https://comblemine.ch/ Comblémine]がその例有名である。

日本人は[[浅岡肇]]と[[菊野昌宏]]、[[牧原大造]]の3名が所属。[[菊野昌宏]]は2011年に会員候補となり<ref>[[朝日新聞]]「[httphttps://www.asahi.com/fashion/topics/TKY201105230201.html 28歳「バーゼルワールド」出展の快挙　独立時計師]」、2011年[[5月24日]]、[[2013年]][[7月11日]]閲覧</ref>、[[2013年]]には会員となった<ref>[http://h-stew.com/friends/2463 WMコース菊野先生がスイス独立時計師協会の正会員となりました!]、[[2013年]][[5月23日]]、2013年[[7月11日]]閲覧</ref>。[[浅岡肇]]は2015年に会員となった。2019年には[[牧原大造]]が新たな会員候補となり、2022年に会員となった。

* [httphttps://www.ahci.ch/home.php 公式ウェブサイト]