Googleがボットやスパムからの保護を理由にGoogle検索を利用するユーザーに対し「JavaScriptを有効にしてください」と表示するように
Google検索によって表示されるコンテンツには、便利で生活を豊かにするものが含まれている一方、ユーザーの個人情報を入手するといった悪意のあるボットやスパムを含むコンテンツも存在しています。こうしたボットやスパムの活動からユーザーを保護するために、Googleが検索エンジンを使用するユーザーに対し、JavaScriptをオンにするよう要求していることが報告されています。
Google begins requiring JavaScript for Google Search | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/01/17/google-begins-requiring-javascript-for-google-search/
Confirmed: Google Is Requiring JavaScript To Block SEO Tools
https://www.searchenginejournal.com/confirmed-google-is-requiring-javascript-to-block-seo-tools/537705/
不要なJavaScriptをブロックできるブラウザ拡張機能「uBlock Origin」を利用しているというあるユーザーによると、uBlock Originを用いてブラウジングしていると、数カ月前から「検索を続行するためには、JavaScriptを有効にしてください」というページが20回に1回程度の割合で表示されるようになったとのこと。
JavaScriptの有効化を求めるページが以下。Googleは「お使いのブラウザでJavaScriptが無効になっています。検索を続行するにはJavaScriptを有効にしてください」と伝え、Google Chrome、Microsoft Edge、Firefox、Safari、Operaでの各種設定方法を解説しています。
検索を使用するには JavaScript を有効にしてください
https://www.google.com/httpservice/retry/enablejs
海外メディアのTechCrunchに対しGoogleの広報担当者は「この変更は、ボットやスパムなどの悪意のある活動からGoogle検索を『より効果的に保護』し、ユーザーの全体的なGoogle検索でのエクスペリエンスを向上させることを目的としています」と説明。また、JavaScriptがオフになっている場合、多くのGoogle検索機能が正しく機能せず、検索結果の品質が低下する可能性があると述べています。
TechCrunchは「Google検索でのJavaScript必須要件の施行は、Google検索のトレンドとトラフィックに関する分析を行うサードパーティー製ツールをブロックすることかもしれません」と述べました。海外メディアのSearch Engine Roundtableによると、JavaScriptを必須にし始めた2025年1月頃から、検索エンジンでウェブサイトのパフォーマンスを示すツールである「ランクチェックツール」の多くで問題が発生しているとのこと。Google検索の「AIによる概要(AI Overviews)」機能のモニタリングを行うトム・ルツキ氏は「Ziptieを用いたAIによる概要の検出率が低下しています。どうやらGoogleは、従来のCAPTCHAをはるかに超えるスマートな方法でAIによる概要のモニタリングツールをブロックしているようです。私たちは、AIによる概要の検出率を向上させる方法を模索しています」と伝えました。
We've observed a decrease (approximately 2 percentage points) in AIO detection rates through Ziptie's tracking system. It seems Google is blocking AIO checkers in a smart way, far beyond traditional captchas. We are looking for ways to improve the AIO detection rate.
— Tomek Rudzki (@TomekRudzki) January 16, 2025
Search Engine Journalのテクノロジーディレクターであるバハン・ペトロシアン氏は「JavaScriptをオンにした状態でGoogleをスクレイピングするには、より多くの計算能力が必要です。多くの場合、ページをレンダリングするにはヘッドレスブラウザが必要です。これにより、余分な手順が追加され、ホスティングコストが増加するほか、動作が重くなる可能性があります」と指摘し、クロールによるリソースの増加や、それに伴うレートの増加がユーザーに転嫁される可能性について語っています。
なお、GoogleはJavaScriptを必須にする理由としてセキュリティを挙げていますが、オープンソースのセキュリティ企業であるWhiteSourceは、プログラミング言語のC、Java、JavaScript、Python、Ruby、PHP、C++には数多くの脆弱(ぜいじゃく)性が見つかっており、「JavaScriptは過去10年間で脆弱性の数が継続的に増加している唯一のプログラミング言語」と指摘しました。
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