「Surface史上最もパワフル」と銘打たれた14.4インチの2in1ノートPC「Surface Laptop Studio」の海外レビューまとめ
MicrosoftがWindows 11のリリースに合わせて提供するSurfaceブランドの新製品で、「Surface史上最もパワフル」と銘打った14.4インチの2in1モデル「Surface Laptop Studio」が2021年10月5日に登場しました。Intel 第11世代Coreプロセッサ&NVIDIA GeForce RTX 3050 Tiを搭載するSurface Laptop Studioについて、各海外メディアがレビューを公開しています。
新しい Surface Laptop Studio - 無限の柔軟性 - Microsoft Surface
https://www.microsoft.com/ja-jp/d/surface-laptop-studio/8srdf62swkpf
Surface Laptop Studio review: The ultimate creator laptop from Microsoft
https://www.xda-developers.com/surface-laptop-studio-review/
Microsoft Surface Laptop Studio review: Unique design, short battery life
https://www.cnbc.com/2021/10/05/microsoft-surface-laptop-studio-review-unique-design-but-short-battery-life.html
The Microsoft Surface Laptop Studio Review: Dynamic Design
https://www.anandtech.com/show/16993/the-microsoft-surface-laptop-studio-review-dynamic-design
Surface Laptop Studio review: Redefining what a Windows laptop can be (again) | Windows Central
https://www.windowscentral.com/surface-laptop-studio-review
Surface Laptop Studioのスペックは以下の通り。
Core i5搭載モデル | Core i7搭載モデル | |
CPU | 第11世代 Core i5-11300H4 4コア・8スレッド 周波数:3.1GHz(ブースト時4.4GHz) 熱設計電力:35W | 第11世代 Core i7-11370H4 4コア・8スレッド 周波数:3.3GHz(ブースト時4.8GHz) 熱設計電力:35W |
GPU | Intel Iris Xe | NVIDIA RTX 3050 Ti(4GB GDDR) または NVIDIA RTX A2000 |
RAM | 16GB LPDDR4x | 16GB LPDDR4x 32GB LPDDR4x |
ストレージ | 256GB/512GB | 512GB/1TB/2TB |
ディスプレイ | 14.4インチ PixelSense Flow ディスプレイ 2400×1600ピクセル、201ppi、アスペクト比3:2 リフレッシュレート:120Hz(可変) Dolby Visionサポート | |
通信 | Wi-Fi 6 AX200 Bluetooth 5.1 | |
I/O | Thunderbolt 4対応USB4 ×2 3.5mmヘットフォン端子 Surface Connectポート ×1 Surfaceスリムペン対応、収納部あり | |
カメラ | 1080pウェブカメラ Windows Hello顔認証サインイン用カメラ | |
バッテリー | 56Wh、65W ACアダプター | 56Wh、102W ACアダプター |
サイズ | 323mm×229mm×17.8mm | |
重量 | 1.74kg | 1.82kg |
価格 | 1599.99ドル(約17万8000円)から | 2099.99ドル(約23万4300円)から |
開発者向けフォーラムのXDA Developersは、マグネシウム合金製のフレームはアルミニウム合金製のものよりも軽く、競合他社のプラスチック製のものと比べてもプレミアム感があると高く評価しています。
ハードウェア関連ニュースサイトのAnandTechは、「Surface Laptop Studioのユニークな機能は間違いなく、傾斜角度を付けられる可動ディスプレイです」と述べています。Surface Laptop Studioは画面の傾きに応じて「ラップトップモード」「ステージモード」「スタジオモード」の3つに切り替えることができるとのこと。パーツの着け外しなど不要で、ただディスプレイの角度を変えるだけで3モードで切り替えられるため、使いやすさが損なわれることはないとAnandTechは評価しています。
重量はモデルによって異なりますが、1.8kgほど。Windows Centralは「軽くはありませんが、重すぎません」と述べ、従来のSurfaceシリーズと比べても頑丈な印象があり、持ち運びもしやすいと評価しています。
キーボードはこんな感じ。キーはプラスチック製でバックライト内蔵。タッチパッド操作にはMacのMagic Trackpadのように触覚フィードバックがあり、操作性がいいとのこと。
電源ボタンはHPのノートPCと同じく、キーボード右上にあるDeleteキーの左に配置されており、目立たない位置なので慣れるのに少し時間がかかる、とCNBC。音量キーもキーボード上部にあるので、とっさの時に捜してしまうことがあったとコメントしています。一方でXDA Developersは、キーボードは全体的にちょうど良い感じで、タッチもキーストロークも問題ないと述べています。
ディスプレイのリフレッシュレートは120Hzですが、バッテリーの消耗を抑えるためには60Hzに調整するべき、とWindows Central。アイドル時は60Hzでスクロール時は120Hzに変動するWindows 11のダイナミックリフレッシュレートにもスペック的には対応していますが、記事作成時点ではファームウェアが対応しておらず、まだ有効にはなっていないとのこと。XDA Developersによると、ディスプレイは100%sRGB、80%NTSC、83%Adobe RGB、87%P3色域をサポートしていたそうで、絵や写真などグラフィカルな作業にも十分通用すると評価しています。また、明るさは最大500.2ニトでコントラスト比は1480:1だったとのこと。
Surface Laptop Studioをスタジオモードにすると、ヒンジ部分にちょうどSurfaceスリムペンがすっぽりと収まる幅の溝があり、磁石で接着できるようになっています。
Surface Laptop Studioを裏返すとこんな感じで、裏面にはファンもなく面一です。排熱用の通気孔は側面にあるので、マウスを使っていると温風が手に当たるのが気になったとXDA Developersは述べています。
実際にSurface Laptop Studioの排熱を視覚化した画像をWindows Centralが公開しています。最も高温となっているキーボード周辺はおよそ40℃ほどとなっており、かなりしっかりと冷えていることがわかります。
右側面にはSurface Connectポートと3.5mmオーディオ出力端子、左側面にはThunderbolt4ポートが2つあります。AnandTechは、USBがこれまでのSurface製品では採用されなかったThunderboltに対応したことを歓迎しています。一方で、経済ニュースメディアのCNBCはSDカードリーダーとUSB Type-Aポートがなくなったことで、周辺機器を接続するためにドングルを必要とする点は残念だと評価しました。
Surface Laptop Studioのパフォーマンスについては、XDA DevelopersがSurface Book 3、Surface Laptop 4、Dell XPS 15 9510と比較しながら、PCMark 8、PCMark 10、3DMark、Geekbench、Cinebenchを用いてベンチマークテストを行っており、その結果が以下。
またCNBCは、2012年からSurfaceシリーズで使われているSurface Connectポートで接続する充電器は時代遅れだとコメント。ただし、Surface Laptop StudioはThunderbolt4ポートで充電は可能となっています。バッテリーの持ちについては、Microsoftは「18時間」と公称していますが、CNBCがIntel Core-i7搭載・RAM32GB搭載モデルを実際に使ったところ、わずか4時間半しかバッテリーが持たず、Microsoftの主張には遠く及ばないと述べています。XDA Developersもだいたい4時間半しかバッテリーが持たず、推奨パフォーマンスに設定した上で画面の明るさを中程度にしても最大で6時間19分しかもたなかったと報告しています。
XDA Developersは総合評価として「パワフルでパフォーマンスはすぐれており、デザインやキーボードはすばらしく、リフレッシュレート120Hzのディスプレイも美しいが、SDカードスロットやセルラーSIMに非対応である点は残念」と述べています。CNBCは「バッテリーの寿命に難はあるが、ノートPCの中ではパフォーマンスが非常に高い」と評価しました。Windows Centralは「Surface Laptop Studioは映像や写真編集、デザイナーやクリエイター、開発者、研究者に向いたノートPC。ゲーミング用途でPCが欲しい人や予算が限られている人にはおすすめしない」と述べています。
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