くりふさんの映画レビュー・感想・評価

くりふ

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ワイヤーを通して/スルー・ザ・ワイヤー(1987年製作の映画)

3.0

【おとぼけボイルドなMV】

アマプラ見放題にて。1987年のカウリスマキ作、レニングラード・カウボーイズのMV。当時どこかで…小林克也さんの紹介などで見ている筈だが、まったく記憶にない。

映画の方
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ミッシング・チャイルド・ビデオテープ(2022年製作の映画)

1.5

【ラブレター・フロム・カナタ】

Jホラーへの興味は失せているので、“狂逸”な才能を探せ!を謳う「日本ホラー映画大賞」が昨年で三回まで続いているのも知らなかった。アマプラ見放題で二回までの受賞作品がア
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.5

【もしも自転車泥棒が成功したら】

U-NEXTにて。改めてネオレアリズモを、キチンと記憶したく。

かつて本作や『禁じられた遊び』等が、名作としてTV放映されていた時代があった。でこれは、家族皆で見
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マー ―サイコパスの狂気の地下室―(2019年製作の映画)

3.0

【まー、なんつうか…サブタイママ?】

Netflixにて。何となく後回しにしていた。

テイト・テイラー監督は『ヘルプ』『ガール・オン・ザ・トレイン』辺りでは只の職人監督に終わらぬパワーを感じたもの
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打ちて寄せる(2025年製作の映画)

1.5

【生き延びるために目を瞑る】

Netflix新作、レバノンの映画ってことで興味深く見始めたが…幕開けすぐココロに退屈警報。結局、途中から1.5倍速確認に。

直接的に連想したのは『ライフ・オブ・パイ
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キャベツ畑の妖精(1900年製作の映画)

3.0

【映画史はキャベツ畑で始まった…か?】

ドキュメンタリーはまだ見る機会がないが、アリス・ギィの映画もキチンと見ていこうかと。

これは監督第一作とされるもの。が、1896年から1902年までに、同テ
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ボーダーランズ(2024年製作の映画)

3.0

【山崎貴の映画でも見るような既視感】

アマプラ見放題にて。イーライ・ロスの新作。あー、昨年大コケしたニュース?を見た覚えがあるがコレかーと思い出す。制作費1億1500万ドルに対し興行収入3000万ド
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ロッキーVI(1986年製作の映画)

3.0

【バルボアならぬカリカチュア】

アマプラ見放題にて。『マッチ工場の少女』日本公開時に併映されたらしいがああ、確かに映像の残像だけ、かすかに記憶がある。

アキ・カウリスマキによるロッキー・パロディ。
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真夜中からとびうつれ(2011年製作の映画)

1.5

【とりあえずコッチにはとびうつらんでくれ】

たべちゃん昔の短編がU-NEXTに転がっているのを見つけたので。

えー『君に届け』翌年こんなん出てたんかチャレンジャーやなあ!

でもナニにチャレンジし
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アウトスタンディング: コメディ・レボリューション(2024年製作の映画)

3.0

【立ち上がり、笑い飛ばす】

Netflix昨年のドキュメンタリー。米セクシュアル・マイノリティのスタンダップ・コメディアンと、そのコメディ史。

スタンダップ・コメディにはまったく親しんで来なかった
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勇敢な市民(2023年製作の映画)

3.5

【鉄槌女教師】

視野外だったが時間が合ったし、予想と違うらしいので見てみたら…小市民ならぬ小快作だった。

原作は未読だがウェブトゥーン。冒頭の演出がいかにもマンガで、本作とどう付き合えばいいか教え
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われら女性(1953年製作の映画)

3.5

【優れた女と書いて女優…とは読めない】

偶然知り、アマプラ見放題にて。意外や充実した体験となった。女優の素顔を追う4編のオムニバス。

仰々しいタイトルだが、原題が“私たちは女性です”でほぼ同じ。が
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RETURN TO REASON/リターン・トゥ・リーズン(2023年製作の映画)

2.0

【退廃しない気満々のブルジョワ芸術】

マン・レイの映像作品は、展覧会での紹介で少しは見たと思うが、まるで記憶にない。丁度いい機会なので行ってきたものの…貴重な体験だったが概ね退屈だった。

4本の短
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渚の果てにこの愛を(1969年製作の映画)

3.0

【成りすまし成りすまされ】

『モア』からミムジー・ファーマーつながりで、翌1970年出演の本作を知り、U-NEXTにて。仏伊合作のまったりエロサス。

ミムジーはこちらでも景気よく“安心してください
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バック・イン・アクション(2025年製作の映画)

3.0

【キャミーのリハビリ】

Netflix新作アクコメ、安価なランチ味。

引退していたキャメロン・ディアスの前作は、10年前の『ANNIE/アニー』らしいが未見、その同年の『SEXテープ』は見たがうあ
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ストップモーション(2023年製作の映画)

1.5

【作品作らず墓穴を掘る】

ロバート・モーガン監督は、『この写真の片隅に』も『ボビー・イエー』も好きだった。

が、クエイ兄弟然り、パペットアニメの作家が人間を撮り始めると、途端につまらなくなったり
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英国ロイヤル・バレエ&オペラ in シネマ 2024/25『不思議の国のアリス』(2024年製作の映画)

4.0

【汗まみれの肌のアリス】

今では余程の事情がなければ生舞台には行かないが、これは2013年の来日公演でハマり、バレエがより好きになった演目。

迷ったものの、アリス役がフランチェスカ・ヘイワードで、
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ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)

4.0

【バカにできないバカップル】

U-NEXTにて。デヴィッド・リンチ追悼ってことで。これは未投稿だったので。

さんざん語られてきた映画だが、今更ながら、時間を経た再見での気付きや感想など。

リンチ
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A Farewell for Lilí(2022年製作の映画)

3.0

【丘の上、電気の怪談】

Netflixで推している(た?)短編のひとつ。

これもドミニカの新しい女性監督か。多いな。何か理由があるんだろうけれど。

で、これも脚本ペラいね。撮影は、機材の高性能化
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ファクトリー・ウーマン(2010年製作の映画)

3.5

【正しくキレる女…たち】

U-NEXTにて。偶然知った劇場未公開作で、ちょっと糖分過多だが拾い物だった。

1968年、フォードのダゲナム工場で男女同一賃金を訴え、ストライキを起こした女性工員たちの
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.5

【写真はまずかったですな】

シネマブルースタジオにて。冒頭出るジャンヌ・モローのサンクスコメントによると、2010年のプリントらしい。それでも既に15年。黒味はかなり潰れている。それでも、良くも悪く
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モア(1969年製作の映画)

1.5

【カウンターカルチャーの生ゴミ】

U-NEXTにて。数年前リバイバル上映された時、気にはなったが…劇場へは行かなくてよかった。2時間近くの拷問になっただろうから。

ジャンキーバカップルの単なる中毒
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あしたの少女(2022年製作の映画)

3.0

【悪の凡庸さ】

U-NEXTにて。これは劇場へ行くのを逃していたが、実際見れば配信で十分だったかも?と思った。

題材の扱いも描写も直球を投げており、誠実とは思うがコレで終わらせるなら、元となった事
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ピンクのルージュ(1979年製作の映画)

1.5

【苦艶笑・足らんティーノ】

U-NEXTにて。こーゆーしょーもないのもタマにはいいけど、しょーもなさすぎると途中から、映画をみるってより、倍速で女体チェック、に陥ってしまう。

1979年作、ギリギ
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Birth/Rebirth(原題)(2023年製作の映画)

4.0

【終えられぬ喪の仕事】

アマプラ見放題にて。ある評から惹かれて見たら、カナリ当たりの掘り出し物!

骨組みは古典だが肉付けが斬新。カルト臭漂うダーク案件だが、このオリジナリティは推しですわ!

監督
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愛という名の悪夢(2024年製作の映画)

3.0

【一方通行だから窒息する】

Netflixにて。台湾新作ラブホラー。同時配信開始のラブコメ『夏のレモングラス』から続けて見て、コッチの方が断然良さげ…と思ったのに…。導入なんて、キャラも絡み方も、ホ
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Ostinato(2023年製作の映画)

3.0

【ノイズとの付き合い方】

Netflixで見られるカナダ産短編アニメ。

本作の脚本担当による耳鳴り体験を元にしたそうだ。

作曲家が、内から鳴り響くノイズに苛まれたらどうするか?というお話。

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夏のレモングラス(2024年製作の映画)

3.0

【松居直美に会いたければ!】

Netflixにて。台湾新作ラブコメ。原作は評判となったWeb小説だそうだ。

全般、ベタベタあるある展開で集中できなかったが、時々少々、画が鋭くなるので、そこは良かっ
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La Ciguapa Siempre(原題)(2021年製作の映画)

2.0

【ふたりグロキャンプ“Ciguapa”編】

Netflixで推している(た?)短編のひとつ。ドミニカ系アメリカ人の、新鋭女性監督によるホラー。

ただ見るだけだと、なんじゃコリャ?となるトンデモホラ
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プリンセス・ブライド・ストーリー(1987年製作の映画)

3.5

【ファンタジーを笑い褒め】

U-NEXTにて。ロブ・ライナーが『スタンド・バイ・ミー』の次に撮ったやつ。当時は地味そうだと思って見なかった気が。

80年代、SFブームの流れから、ファンタジー映画も
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ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち HDリマスター版(1978年製作の映画)

4.0

【だってウサギだもの】

これは今や、隠れた名作と言ってよい気がする。改めて劇場で見られてよかったなーと。

デジタルリマスターの恩恵はあまりなく、むしろ、こんなに汚い画だったっけ?とさえ思う。明らか
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ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない!(2024年製作の映画)

3.0

【クレイの機微】

Netflixで彼らの新作が見られるとは!『チキン・ラン』新作から続く流れだろうけど。ちょっと嬉しいお年玉。でもグルミッ…いやポチ袋の中身は、そう厚くもなかったなあ。

微妙なクレ
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ゲームの規則 4Kデジタルリマスター版(1939年製作の映画)

3.5

【キジは鳴かずとも撃たれる】

やっぱり黒い部分は潰れているし、デジタルリマスターの恩恵はあまり感じなかったが、前回見たのは10年以上前。改めて、“限界”というものを考えさせられる点が収穫だったし、行
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お坊さまと鉄砲(2023年製作の映画)

3.0

【何故ならそこがブータンだから】

『ブータン 山の教室』がよかったので、これも劇場へ…が、面白い体験だったが、質的にはギモンが。

写真家出身の監督は、静止画による観察眼の持ち主で、よい映画/物語の
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ハイジ アルプスの物語(2015年製作の映画)

4.0

【ありがとうマッド・ハイジ!】

U-NEXTにて。先日見た『マッド・ハイジ』が、これを元にしているというので見てみたが…いや、大した良作ではないですか!

『マッド・ハイジ』と出会わなかったら、まず
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マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

1.5

【これなら低燃費少女の方がオモロ】

アマプラ見放題にて。あー、このレベルかあ。…途中で飽きた。劇場だったらうんざりしてたと思う。

一応は、『ハイジ アルプスの物語』を元にしているらしいが、日本版ズ
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