よだか

ラストエンペラーのよだかのレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
4.3
いやぁ、なぜ今までベルトルッチ作品をたくさんみた中で一番有名な今作を見ていなかったのでしょうか・・・

もう、さすがベルトルッチという作品でした。脚本、美術、撮影、演出、もう全てが素晴らしいクオリティでした。

皇帝の座についてる時も、満州国の皇帝になってる時も、刑務所にいる時も、ずっと籠の中の鳥状態、、でもすべての地位や名声を失って刑務所から出て言った時に初めて自由になれた・・・(刑務所内は地位や名声はありませんでしたが)
それがラストのコオロギ(まさかあのコオロギを伏線で使うとは、、なんたる脚本)がようやく箱の中から出ることができたところを自由になった表現として使っているところは鳥肌でしたね。

群衆の声だけが聞こえて、それでも城の中にしか入れないところを音だけで伝えることで表現されていたり、玉座から降りて宦官の前に行くところが最初の見せ場で、ラストに玉座に戻るところなど、演出力は何一つ言うことないくらい良かったですね。

宦官との遊びのシーンや、弟との喧嘩シーン、宦官とのシーツで遊ぶシーン、二人の夫人との絡み、「門を開けろ」のシーンがかことかぶっているところ・・・あげ出すとキリがないくらい好きなシーンがありました。

そして、坂本龍一のなんとも言えない音楽センス。この絶妙な心情を描いたような音楽が素晴らしかったです。演技でも、坂本龍一はああ言う役が似合いますねぇ(戦場のメリークリスマス然り)

とても大好きな作品でした!
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