原題:The Sea Chase
原作:アンドリュー・ギア
場所:オーストラリア-シドニー。
時 :ヒトラーがポーランドへ侵攻した頃。
物語:アーガンストラス号の物語であり、海一筋に生きた男への礼砲である。
ドイツの貨物船アーガンストラス号の船長カール・アーリック(ジョン・ウェイン)は元英国海軍将校。訳あって現在は貨物船の船長をしている。
今、船は燃料と食糧の補給のためにシドニーの港に停泊している。
カールの古くからの友人であるジェフ・ネピアは、英国海軍の巡洋艦ロックハンプトンの副長。そのジェフがカールを訪ねてきた。
カールが今の立場のままで戦争勃発となると、英国と敵対して戦わざるを得なくなってしまう。ジェフはカールに"戦争が始まる前に"立場を改めるよう助言するが、カールは動じない。
ジェフがカールの船を訪ねたもう一つの理由は、婚約者エルザ・ケラーを紹介する為だった。が!エルザに会ったカールは"エルザの正体"を知っていたから「何も言わずにジェフの前から消えろ」と脅す。去り際に「仕返ししてやる」という捨て台詞を吐くエルザ(笑)
ジェフがエルザが去った理由に納得がいかないのも当たり前。
そこへ総領事の命令が届く。
『戦争が始まったらアーガンストラス号を沈めろ』と。
そんなことには従いたくないカールは、自分の責任で船を出港させると総領事に伝言する。
その総領事がわざわざ船までやって来た。
「情報部員を乗船させてくれ」と言う。
乗船してきたのはエルザΣ(・ω・ノ)ヤッパリ!
そしてアーガンストラス号は出港する。
無事に帰艦することを目指して。
遂に!英国はドイツに宣戦布告!
ロックハンプトン号に「アーガンストラス号を拿捕しろ」との命令が下る。
専らアーガンストラス号のシーンが続く。
サメに遭遇したり、ネズミ騒動が起きたりと大変。
カーシュナーって奴がナチに傾倒してる悪い奴なんだよね。カールの命令に背いてオークランド諸島で善良な漁師たちを殺しちゃったり、バレても生意気な口を叩く。
カールが激怒するのも仕方ない。何故ならカーシュナーの漁師惨殺事件の責任がアーガンストラス号の乗組員全員にのしかかってくるから。捕らえられたら全員が戦争犯罪人として絞首刑決定(-。-;)ホゲー
が!アーガンストラス号が無事にバルパライソに到着したことを派手に宣伝するドイツ軍は漁師惨殺事件のもみ消しに成功。
イギリス海軍を出し抜いたとして歓迎されるカールたち。犯人であるカーシュナーに責任を取らせたいカールの思惑とは違う方向に。
パーティー会場にて。
拍手で迎えられるカールの元へジェフが来て「殺人事件に関する虚偽を撤回しろ」とカールに迫る。が、カールには直接は預かり知らぬことだがアーガンストラス号の船長としての道義的責任はある。
とはいえ政府の発表に異議を申し立てることなどできない。
だからカールはジェフに「真相は航海日誌に記してある」としか言えない。
たまりかねたジェフは、公の場でカールを裏拳で平手打ち(侮辱の意味がある)
沈黙を保ったカールには「アーガンストラス号とその船員たちを故郷に」という目的があった。それはカール自身が逮捕→勾留の危険があると分かってのこと。
ここからのカールは相当に格好良い。
アーガンストラス号の船員たちを船から脱出さたあと、ロックハンプトン号の砲撃をあえて受けて沈没させる。これは「囮になり撃沈されろ」というヒトラーからの非情な命令に沿ったことでもあった。
エルザもカールと行動を共にする。
2人がどうなったのかは...2人にしか知りようもない。