GSLB 【Global Server Load Balancing】 広域負荷分散 / グローバルサーバロードバランシング

概要

GSLB(Global Server Load Balancing)とは、複数のサーバアクセスを振り分けて負荷を分散する方式の一つで、地理的・ネットワーク的に離れた場所にあるサーバ群を一体的に運用し、アクセスを振り分ける方式。

通常の負荷分散ロードバランシング)では同じ施設や設備に収容されているサーバ間でアクセスを振り分けるが、GSLBでは離れた場所にある複数のサーバに同じ機能を持たせてグループ化し、広域的にアクセス分散を図る。

世界的に提供されているネットサービスなどで、利用者を地理的に近いサーバに誘導したり、アクセス元の国や地域に応じて提供するサービスコンテンツを切り替えるといった用途に使われることが多い。

また、災害などで特定の地域の施設が集中的に損害を受けた場合に、離れた場所にある施設へアクセスを誘導して機能やサービスを維持するディザスタリカバリDR)対策の一環として用いられることもある。

具体的な振り分け方式としては、IPアドレスドメイン名を対応付けるDNSDomain Name System)を利用する方法が一般的である。クライアントサーバホスト名に対応するIPアドレスを問い合わせる際に、GSLB対応のDNSサーバが誘導したいサーバIPアドレスを応答することでアクセスを振り分ける。

(2022.5.6更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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