エリート社員に急増する 「非うつ病性うつ病」とは 社のエリートだと思われてきた優秀な会社員が、長期間休職した末、退職して地域の中に引きこもっていく。 休職期間中は、人事担当者が彼らを会社の健康管理室や街の開業医に紹介し、「うつ病」などの診断名で、休職扱いになることも多い。しかし、その実態は、現代型のうつ病である「非うつ病性うつ病」、あるいは、新たなタイプの「パーソナリティ障害」ではないかとも言われている。 このように最近、就労者から、新しい「引きこもり」層が生まれる背景には、企業側の対応上の問題についても取り沙汰されている。 「会社を休職し、退職していく人たちに話を聞くと、皆、社会が怖いと言う。現実の世界は、脅威に満ちていて、自分に迫害を加える。社会は、自分の自尊心を傷つける対象なんですよ」 こう解説するのは、『パーソナリティ障害(人格障害)のことがよくわかる本』(講談社)などの著書がある