ひきこもりの当事者から話を聞いていると、複数の方から似た言葉を言われることがよくあります。 「こんな人生になったのは親のせい」「親は自分のことを何もわかっていない」 絞り出すように話してくれたり、ふいに何気なく言い放たれたり、当事者が親について語る瞬間は様々ですが、そのいずれもが重く鋭い言葉で、彼らにとって親はまさに敵なのだと感じました。 僕は当事者を追い込んでしまっている親からもっと話を聞きたいと思いました。それも衝突を生む「原因」や親の「主張」を端的に尋ねるのではなく、できるだけ親自身が生きてきた「人生」を知りたいと考え、話を聞かせてもらうことにしました。 (仙台放送局 ディレクター 今氏 源太) 親の人生を知りたい はじめまして。ディレクターの今氏です。 みなさんは自分の親の過去についてどれくらい知っているでしょうか? 最も身近な存在でありながら、ほとんど聞いたことがない、あるいは知