これからしばらくのあいだは、あたしらしくないほうが都合がいいわけだものね。むしろ意識して今みたいに自分らしくない行動をとったほうがいい気がする。キャッと叫んで飛び跳ねてみたり、頬を赤く染めて恥らってみたり。それもあまりにあからさまだと、かえって演じていると疑われそうだけどね。 だったらいっそ、寡黙なお嬢様をよそおって黙って微笑んでいようかしら。馬鹿みたいだけど、ボロを出すよりはずっといいはず。 やれやれ。面倒なことだわ。 (友桐夏 「白い花の舞い散る時間 (コバルト文庫)」) 検証・若者の変貌―失われた10年の後に 作者: 浅野智彦出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2006/02/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 107回この商品を含むブログ (33件) を見るこの本はありがちな直感的・印象論的に「最近の若いモンはなっちょらーん」という若者論に対して、アンケートなどの調査