東京近郊の鉄道ファンの間で、密かに話題になっているフリーペーパーがあるのをご存知だろうか?名前は「鉄聞(てつぶん)」。「鉄道にまつわる新聞」だから「鉄聞」だ。 2011年の春に第1号が発行されて、渋谷にあるフリーペーパーの専門店Only Free Paperに置かれて以来、手作り感あふれる手描きのイラストや文章が話題に。特別号を含めて既に7号が発行されている。無数に存在する企業モノのフリーペーパー(広報誌)の中で、ひときわ異彩を放っている「鉄聞」の制作者、JR九州東京支店の保戸田麻衣子さんと、上司で副支店長の宮野原佳さん、山本哲朗さんにお話を伺った。 ――鉄道会社が手描きのフリーペーパーを発行するのは珍しいと思うのですが、発行のきっかけは? 保戸田さん「渋谷にあるフリーペーパーの専門店Only Free Paperにパンフレットを持っていったら、『手描きだったら置けるんですけど…』という話