オンライン対戦が一般化したおかげで、場所や時間、友達の数に囚われずに対戦ゲームを楽しめるようになった。ただ、とても便利になった反面、“煽りプレイ”の被害に遭うケースが珍しくない。 煽りプレイは煽り運転と違い、命を危険にさらすリスクはなく、基本的には「変なプレイヤーに当たってしまった」と“運の悪い出来事”として簡単に処理されるため、煽りプレイの実態はあまり考察されていない。そこで煽りプレイをする人の心理、自分自身が煽りプレイをしないための心構えなどについて、静岡県立大学短期大学部で講師を勤め、“オンラインゲームの仮想世界が現実世界の対人関係の質および量に及ぼす影響”などについて研究している社会学者の高田佳輔氏に話を聞いた。 2種類の煽りプレイとは ――煽りプレイはどのような心理があるのでしょうか? 高田佳輔(以下、高田):私が様々なゲームプレイヤーを観察した限り、煽りプレイには“戦略的な煽り